「紙を43回折ると月に届く」
有名な噂なので、一度は耳にしたことがあるかもしれない。しかし、この話が真実だと思っている人はどのくらいいるだろうか? おそらく噂は聞いたことがあっても、嘘だと思っている人の方が多いだろう。
今回の雑学記事では、このロマンあふれる噂が真実かどうかを、具体的な数値も含めて解説しよう。
【面白い雑学】「紙を43回折ると月に届く」が本当なのか計算してみた
【雑学解説】紙を43回折ったときの厚みは約70万km
地球から月までの距離はおよそ38万kmである。あまりにも離れているので、ちょっと想像しにくいが、普通に考えて紙を折っただけで届く距離とは思えない。
まず、この「紙」はどのくらいの厚みを想定しているのだろうか? 極端にいえば「厚みが10万kmの紙」を使っているといってしまえば1回折ると厚みが20万km、2回折れば40万kmとなるので、あっという間に月に届いてしまう。
そんなズルをしないで、一般的なコピー用紙の厚みを基準に考えてみよう。コピー用紙の厚みは0.08~0.1mmといわれているため、0.08mmを基準にしよう。当たり前だが、紙を1回折ると厚みは2倍になる。
さぁ、電卓を用意して君もレッツトライ!
1回…0.08mm×2=0.16mm
5回…0.08mm×2×2×2×2×2=0.2048mm
不安になってきたけど、もう少し計算してみよう。計算式は省略するぞ。
10回…81.92mm
15回…2621.44mm=約262cm=約2.6m
15回までいくと人の身長よりも高くなるのか。でも月までの距離は38万kmだからなぁ。まだまだ全然足りない。
20回…83886.08mm=約83.8m
30回…約85899m=約85.8km
40回…約87859.2km
地球を2週できる長さだ。でもまだ30万kmもあるぞ。あと3回で本当に届くのだろうか?
41回…約175718.4km
42回…約351436.8km
42回で約35万km! ここまでくればあと少しだ! 頑張れ!(何を応援しているのかわからない)
43回…約702873.6km
やった! 約70万kmってことは、月に届くどころか月を突き抜けた!
まぁ、すごく単純な計算だが、紙を折った回数だけ厚みが2倍になるということは、43回折ると2の43乗となり、もとの厚みの8兆7960億9302万2000倍になる。
ここまで計算すれば、一般的なコピー用紙を43回折ると月まで届くことをみんな信じてくれると思う。あー、疲れた。
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【追加雑学】実際に紙を43回折ることは可能か?
さて、ここまで計算してきて今さらこんなことを言いたくはないが、「実際に紙を43回も折ることは可能」なのだろうか?
答えはもうみんなの想像通り「不可能」だ。
人間が自力で折れる回数は8回が限界といわれているが、アメリカで約4kmのトイレットペーパーを使用して13回折ったという記録が残っている。それでも43回には全然たりていない。
トイレットペーパーではないA4の紙をプレス機を使用して折っている動画がある。
「そんなに少ないわけがない!」と思っているマッチョマンはぜひチャレンジしてほしい。
雑学まとめ
「紙を43回折ると月に届く」
うん、嘘は言っていない。実際に届くほどの厚みになるのだ。
43回折ることができれば。そう、可能か不可能かを聞いているわけではない。43回折ると仮定したときに厚みが70万kmを超えるという、理論上の話をしているだけなのだから。
…友達に雑学を披露するときは、嘘の情報とならないように注意しよう。
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