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"ロードショー"の由来とは?もともとは"封切り"の意味じゃない

zatsugaku

雑学カンパニー編集部

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「ロードショー」の由来に関する雑学

映画の公開時には、「全国一斉ロードショー」などといって宣伝を行っている。しかしあの「ロードショー」という言葉の意味を、ちゃんと知らない人も多いのではないか?

ロードショーは封切り…つまり初上映を意味している。…しかし、英語の「road show」を直訳しても初上映の意味にはならないぞ?

そう、このロードショーという言葉には、現在とはまったく意味の異なる由来があったのだ!

【サブカル雑学】「ロードショー」の由来とは?

宣伝のため、劇の一部を道路で披露したのが始まり! 評判がよければ上演範囲を広げていった。

【雑学解説】「ロードショー」は上映範囲を広げていく手法のことだった

「ロードショー」は上映範囲を広げていく手法のことだったというトリビア

ロードショーは英語で書くと「road show」。ちなみに昔あった映画雑誌・『ロードショー』も、英語表記では同じ「ROADSHOW」だった。

元はといえばこの文字通り、アメリカの道路で宣伝のために劇の一部を披露していたことが「ロードショー」の発端となっている。そう、映画界ではなく、演劇界から始まった言葉だったのだ。

昔のアメリカ演劇界には、まず地方で上演をして評判がよければ、ブロードウェイなど、大都市での上演を目指す慣例があった。道路で劇を披露することを表していたロードショーだが、次第にこの興行手法そのものを表すようになっていく。

やがて映画でもこのロードショー方式が使われるようになるが、映画界は演劇と逆で、まず大都市で公開してから、それが評判を呼ぶと地方でも上映される方式だった。

つまりロードショーは、評判をたしかめてから、上映範囲を広めていく手法の呼び方となったのだ。

全国一斉上映が主流になり、ロードショーの意味も変わっていく…

ロードショーという言葉は、日本でも使われるようになった。しかし1970年代になると、お金をかけた大作映画が次々と作られ、従来のロードショー方式ではなく、全国一斉上映が主流となっていく。

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こうして方式自体は廃れていったが、それでもロードショーという言葉は残り、封切りと同じ意味で使われるようになったのだ。

本来の意味で考えると「全国一斉ロードショー」という言葉は矛盾しまくりなのだが、今となってはすっかりおなじみとなっている。

【追加雑学】同時期に始まった2つの「ロードショー」

同時期に始まった2つの「ロードショー」についてのトリビア

ある年代より上の人だと、「ロードショー」といえばテレビの『水曜ロードショー』(現在は『金曜ロードSHOW!』)と、先述した映画雑誌・『ロードショー』を思い出す人も多いだろう。

偶然にもこの2つは同じ1972年に始まっている。この頃にはもうロードショーという言葉が、現在の「封切り」の意味で定着していたのだろうか?

しかし日本で初めて全国一斉公開された映画は、1974年公開の『タワーリングイング・インフェルノ』か、1976年公開の『キングコング』だとされている。

そう考えるとロードショーの意味が変わった時期は、雑誌やテレビ番組の始まりより後のような気もするが…。その辺りの事情は曖昧である。

ちなみに日本初の全国一斉公開の座を競っている上記二作は、どちらもジョン・ギラーミン監督の作品だ。彼が当時、どれだけ一世を風靡した人物だったかが垣間見えるエピソードである。

雑学まとめ

今では「徐々に上映範囲を広げていく」という本来の意味は陰をひそめ、すっかり初上映の意味に成り変わってしまったロードショー。手法が廃れても言葉が残り続けたのは、きっと「ロードショー=映画」というイメージが、人々に刷り込まれていたからだろう。

ひょっとして手法を表していた当時も、意味もわからず使っている人が多かったのかもしれない…。

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