高いビルに囲まれた生活をしていると、逃げ出したくなることがある。もう建物に囲まれるのは嫌だ。建物のない、広大な砂漠に行きたい。
有名な砂漠といえばエジプトのサハラ砂漠だが、日本から行くのは大変だ。かんたんに行ける砂漠はないものか…。
砂一面の世界なら、日本には鳥取砂丘がある。鳥取砂丘に行こう!
しかし砂漠と砂丘はどちらも砂が一面に広がるイメージだが、何か違いはあるのだろうか? 今回の雑学では砂漠と砂丘の違いについて調べてみた。砂丘のイメージが変わる、新事実も発覚したぞ。
【自然雑学】砂漠と砂丘の違い
【雑学解説】砂漠は雨の少ない荒地で砂丘は砂の堆積した場所
砂漠と砂丘の違いを調べてみると、似ているようにみえて、成り立ちが異なるものだと判明した。砂漠と砂丘がそれぞれどのような場所なのか、かんたんにまとめてみよう。
- 砂漠:年間降水量が250mm未満の乾燥した土地で、砂や岩石が多い
- 砂丘:風によって砂が運ばれ、丘状に堆積した場所
砂漠は年間降水量が200mm未満という説や、降水量よりも蒸発してしまう水分の量が多いといった説もあった。わかりやすく説明すると、雨が極端に少なく乾燥しているため、草木の生えない荒地が砂漠だ。
砂丘は風で運ばれた砂が堆積した場所であり、降水量は関係ない。日本の有名な砂丘の「鳥取砂丘」がある鳥取県は、年間の平均降水量が2,000mmほどある。
実は、鳥取砂丘は除草作業が行われているそうだ。鳥取砂丘に草が生えるなんて、思いもしなかった…!
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【追加雑学①】日本の砂丘は鳥取砂丘だけじゃない
日本の砂丘ですぐに思い浮かぶのが、鳥取砂丘だ。ほかの砂丘は残念ながら思い浮かばない。もしかしたら、私が知らないだけで日本にはもっと砂丘があるのでは? 探してみると、意外とほかにも砂丘があったので、いくつか紹介していこう。
- 青森県:猿ヶ森砂丘(さるがもりさきゅう)
- 石川県:内灘砂丘(うちなださきゅう)
- 静岡県:浜岡砂丘(はまおかさきゅう)
青森県:猿ヶ森砂丘(さるがもりさきゅう)
青森県の猿ヶ森砂丘は日本一面積の広い砂丘だが、正確な面積は公表されていない。猿ヶ森砂丘は防衛省が試験場として利用しており、一般人は立ち入り禁止のため、面積などの数値も非公開のようだ。日本一大きな砂丘なのに残念…。
石川県:内灘砂丘(うちなださきゅう)
石川県の内灘砂丘は長さが約10kmほどあり、日本で3番目に面積の広い砂丘である。ちなみに日本で2番目に面積の広い砂丘は、東西の長さが約16kmある鳥取砂丘だ。内灘砂丘では「世界の凧(たこ)の祭典」という、凧あげのお祭りも行われているぞ!
静岡県:浜岡砂丘(はまおかさきゅう)
静岡県にある浜岡砂丘は、桜の名所としても有名な砂丘だ。浜岡砂丘の周辺にはサイクリングロードの太平洋岸自転車道があり、この道が桜並木なのである。砂の丘の近くに桜並木があるなんて、自然の神秘を感じる…!
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【追加雑学②】「裏砂漠」という場所が東京の伊豆大島にある
砂漠は雨がほとんど降らない地域にできる。梅雨があり、台風で豪雨になるような日本だと、基本的には砂漠はできないのだ。しかし、日本にも砂漠と名のつく場所があるのをご存知だろうか?
日本の砂漠はなんと、東京都にあった。東京の伊豆大島には「裏砂漠」という場所が存在するのだ。
裏砂漠とは変わった名前である。表砂漠もあるのか? どんな場所なのか確認できる動画を発見したので、見てみよう。
裏砂漠は伊豆大島の三原山という火山の東側にある。植物の生えている場所と生えていない場所がはっきりと分かれ、黒い大地が広がっているのはふしぎな光景だ。この黒い大地こそが、裏砂漠なのだ!
裏砂漠の成り立ちには、火山の噴火が関係している。火山の噴火で植物が焼き尽くされ、噴火の落ち着いた後も植物の生育には環境が厳しく、植物が育ちにくいのである。
本来の砂漠は雨が少ない場所なので、年間の平均降水量が2,800mmほどある伊豆大島の裏砂漠は、正確には砂漠ではない。しかし、砂漠のような風景が広がることから、名前に砂漠と入っているようだ。
三原山の周辺を調査すると、裏砂漠だけでなく表砂漠も発見した。表砂漠は三原山の西側にあり、三原山の東側に位置する裏砂漠のちょうど反対側にある。もしも今後の噴火で北や南も砂漠になったら、なに砂漠になるのだろう?
雑学まとめ
今回は砂漠と砂丘の違いなど、地形に関する雑学を解説した。砂漠と砂丘は同じに見えるが、成り立ちから違うとは勉強になった。
鳥取砂丘では除草作業が行われているのも、衝撃的だ。そんなに草が生えるのか…。日本にも砂漠と名の付く場所があるなんてことも、知らなかった。建物に囲まれたビル街から逃げ出したくなったときには、伊豆大島に行ってみるのもいいかもしれない。