学生時代、授業中よだれを垂らしながら寝ている同級生がいた。部活でずいぶん疲れているんだろうと思い、そっとしておいたが、恥ずかしい姿をこれ以上人前で晒さないよう起こしてあげたほうが良かったのだろうか。
私の学生時代の話はさておき、眠っているとき、人はつばを飲み込まないようになっているらしい。この雑学について調べてみたので、どうぞ最後までお付き合いいただきたい。
【人体雑学】眠っているときはつばを飲み込まない?
【雑学解説】つばの分泌量が低下する
つばは通常、睡眠時には減少し、覚醒しているときは多くでるものなのだ。つばの分泌は自律神経が担い、睡眠中は副交感神経が優位になるので、つばの分泌が抑えられるのだ。なので、寝ているときはわざわざ飲み込まなくても、自然と胃に流れていく量でまかないきれるようだ。
だから寝ているとき、つばを飲み込むことはまれだ。(絶対にしないわけではない)
朝起きたとき、口の中がカラカラに乾いているが、あれも寝ているときにつばの分泌量が少ないのが要因。逆に寝ているときにつばが大量に出てしまうという人は、消化器系の何らかの病気を疑ったほうがいい。
うつ伏せや横向きで寝ていれば、つばは口の端から流れ出すこともあるが、上を向いて寝ていれば、自然に吸い込まれるか蒸発するかしてしまうのである。
余談だが、筆者もうつ伏せで寝てしまう癖があり、枕がよだれで汚れてしまうことが多いので、上を向いて寝ることを心がけているところだ。
【追加雑学①】のどの動きで寝ているかどうか見抜ける!?
この現象を利用し、狸寝入りを見破る手段としてネット上などには紹介されている。寝ているときはつばを飲み込まないので、寝ていると思われる人物ののどが動いたのなら、その人は狸寝入りをしているだけで、こちらの話に聞き耳立てている可能性がある、というもの。
なんとこの方法、あの忍者も使っていたとされているので、信頼性の高い手法なのだ!
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【追加雑学②】唾液の働き
唾液が消化を助ける働きがあることは皆さんご存知かと思うが、唾液にはそれ以外にもすごい働きがあるのだ。
歯の再生機能
まず、唾液は虫歯の予防に役立っている。食事をすると歯の表面に付着したプラークが酸を出し、この酸によって歯の表面のエナメル質が溶けていってしまう。
しかし、唾液に含まれている「スタテリン」という物質には歯を強くする物質が含まれていて、これが歯に染み込むと、エナメル質の溶けていった部分が歯の表面にふたたび形成されるのだ! つまり、唾液には歯の再生機能があるということだ。
発がん物質を抑制
それだけじゃない。唾液には発がん物質を抑制する効果があることでも知られている。唾液に含まれる「ラクトペルオキシターゼ」という酵素には、発がん物質の食品添加物や活性酸素を除去する効果があるのだ!
ただこの「ラクトペルオキシターゼ」は、体調や生活環境によって効果が変わってくるので注意が必要。生活習慣が乱れていると、がんにかかりやすくなってしまうことになる。
それ以外にも唾液には、味をよくわからせたり、体を若返らせたりと、体にいい役割をいくつも果たしてくれている。今まで何の気なしに飲み込んでいたものが、実はスゲーやつだったのだ!
【追加雑学③】緊張すると口の中が乾く理由
緊張すると口の中が乾くといわれている。たとえば、第一志望の大学受験や部活の大事な試合などは、筆者も口の中がカラカラになったものだ。この現象も、唾液の分泌量が少なくなっていることが原因。
唾液の分泌は交感神経と副交感神経からなる自律神経が担っているのだが、緊張すると交感神経が刺激され、唾液を出す分泌腺に働いて、唾液分泌を低下させるのだそうだ。
ちなみに緊張すると手に汗をかくのもメカニズムは同じ。手汗は唾液とは逆に緊張すると出るが、自律神経が分泌腺に働きかけるのは一緒だ。
雑学まとめ
今回の雑学はいかがだったろうか。睡眠中はつばがそもそも出ないので、つばを飲み込む動作を必要としないのだ。少量のつばは出ているのだが、飲み込まなくても勝手に胃に流れていくので、楽なものだ。
寝ているように見える友達ののどが上下したら、それは狸寝入りの可能性が高い。のどを小突いてやろう。
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