天気予報を見ていると「厳しい猛暑日」などという言葉を耳にすることがある。かと思えば「明日は夏日となるでしょう」などといったりもする…。
どちらも暑いといいたいのはわかるが、なんで言い回しを変えるんだ? 冬場には「冬日」「真冬日」という言葉も登場するが、これだって結局、どっちも寒いってことなんでしょ?
…と、思うところだが、実はこれらの言い回しにはそれぞれある条件が定められている。今回はそんな気温に関する雑学をお届けしよう。
【自然雑学】夏日・真夏日・猛暑日・熱帯夜・冬日・真冬日ってわかる?
【雑学解説】真夏日・猛暑日は夏日の上。真冬日は冬日の上位互換!
各名称は、それぞれ気温を基準として定められていた。では、実際の具体的な数値をみていこう。
夏の最高気温で決まるのが夏日・真夏日・猛暑日
夏日・真夏日・猛暑日という言葉に対して、「暑い日のことでしょ」とは思っていても、これらが厳密に気温で分けられていることを知らない人は多いだろう。
- 夏日…最高気温が25℃以上の日
- 真夏日…最高気温が30℃以上の日
- 猛暑日…最高気温が35℃以上の日
- 熱帯夜…夜の最低気温が25℃以上の日
ちなみに猛暑日は2007年から設けられた言葉で、近年の異常気象がゆえに生まれたものだといえる。
そして熱帯夜というのは、夜の最低気温が25℃以上の場合を表す。昼間ならまだ過ごしやすいかもしれないが、夜のこの気温が寝苦しいのは読んで字のごとくだ。
特に最低気温が30℃を超える夜は、超熱帯夜などと呼ばれることも。猛暑日の増えた近年を思うと、この超熱帯夜も今後増えてくるのでは…?
スポンサーリンク
冬日は1日の最低気温で決まる
一方、年の瀬に近付き、朝起きるのが辛くなってくる季節に天気予報で目にする「冬日」は、1日の最低気温が0℃を下回る日を意味する。
最高気温が18℃などでも、最低気温が0℃未満の場合は冬日ということだ。
これに関しては、2018年の東京を目安にすると、だいたい年間20~50日といったところ。しかし同じ関東でも、栃木などになると100日を超えてくる。地域によっては、「冬はだいたい冬日」というところもあるだろう。
そして「真冬日」は冬日のもっとキツくなったバージョンで、1日の最高気温が0℃未満の日を表す。文字通り氷点下の世界だ。
これは、多くは北海道などの北国の話で、首都圏で真冬日に直面する機会はほぼない。1876年から数えて、東京が真冬日になったのはわずか4回。ここ50年ほどは、一度も観測されていないぐらいだ。
以下に、真冬日を迎えた小樽の様子を捉えた動画を載せておこう。
ここまで雪が積もる光景は首都圏ではなかなか見られないだろう。海鮮丼や味噌ラーメンなど、おいしい食べ物が目白押しな北海道だが、真冬に訪れるのは少々気合いがいりそうである…。
雑学まとめ
なんとなく暑い日、寒い日のことをいっているのかと思ったら、夏日・冬日などの言葉にはちゃんと気温による基準が設けられていた。これを知っていれば天気予報を見ても、どれぐらいの暑さや寒さなのか、よりリアルにイメージできそうだ!
お出かけの際の服装の参考にもできるし、なんだか知って得した気分のトリビアである。