煮物や炊き込みご飯などでよく使われるタケノコ。おいしいよね、ほんと。そして、硬くて数十mにもなるような高さの竹。
小さいタケノコが、あんなに背の高い竹になるには、どこがどんな感じで成長するのか。
タケノコの成長のポイントとなる節についての雑学をご紹介しよう。
【自然雑学】竹にある節の数はタケノコの時から同じ
【雑学解説】タケノコの節と節の間が伸びて竹になる
竹には、約60個ほどの節がある。これは、タケノコから竹になる過程で増えていくわけではなく、タケノコの状態でも節の数は同じだ。間隔の狭い節と節の間が伸びて成長することで、背の高い竹となっていく。
実際に食卓に出されるタケノコをよく見てみると、外側にはしま模様、そして内側にはたくさんのひだのようなものがある。これが、竹として成長していくための節だ。タケノコのときには節も柔らかくおいしく食べられるが、これがだんだんと硬くなって竹となる。
【追加雑学①】皮があるとタケノコ、全部はがれると竹
タケノコは、たくさんの皮で覆われている。皮は、イノシシやキツネなどの動物に食べられたりしたいよう、身を守るための役割がある。
ほかにも、皮はタケノコの成長を助ける役割をもっている。そのため、タケノコの皮を無理にはがすと、そこでタケノコの成長は止まってしまうのだ。
タケノコは、成長にともなって皮が自然にはがれていく。皮がすべてはがれるまでの期間はだいたい30日くらい。この約1ヶ月のあいだに、柔らかかったタケノコが硬くしっかりとした竹に変わり、竹の原型ができあがる。
皮に覆われているあいだは成長期でまだ子供のタケノコ、そして皮がすべて落ちると大人の竹となるというわけだ。
では、だいぶ成長しているがまだ皮が付いた状態のタケノコ、この皮をはがすと中のタケノコはいったいどうなっているのか? 間引きをする前にタケノコの皮をはがしてみる動画を発見。
竹を素手で割る男! (間違いではない)
なかなか皮が落ちた直後の竹の状態なんて見ることもないし、これは結構貴重かと。やはり、上の方にいけばいくほど、色も白っぽく節と節の間が短いものなんだな。タケノコの面影が残る竹、というところか。
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【追加雑学②】竹の成長は、とんでもなく早い!
竹がほかの植物と大きく違うところ。それは、恐ろしく早い成長速度だ。
タケノコとしてひょっこり地表に顔を出す頃は、まだ数センチ程度。ちょうど食べ頃となるときだ。
これが10日ほどたつと、数十センチから1mくらいにまで伸びるものもある。中にはたった1日で1m近く伸びるものも。
タケノコは成長がとても早いので、帽子をタケノコにかぶせて数日たつと、すでに取れない高さまで成長している、なんて話もあるくらいだ。こうして約2ヶ月といった短い期間で、高いものでは20mくらいまで成長するのだ。
また、竹は成長すると、光合成で作られた栄養を地中に伸びた地下茎に送り込み、次のタケノコの養分とする。この地下茎も成長が早く、1年で7~8mも伸びることがあるという。
地下茎も、地上で高く伸びた竹に形が似ている。節があり、この節が割れて次のタケノコが出てくる。大人になった竹が地上で得た栄養を地下茎に送り込んでタケノコを成長させ竹になり、そしてまたその竹が栄養を地下茎に送り込み次のタケノコが…といった具合に、どんどん増えていくのだ。
雑学まとめ
タケノコを食べるときに、不思議な形してるな~とは思っていたが、柔らかいあのひだひだの部分は節になる部分だったのか。
竹林で、1mくらいの高さになってもまだ皮がついた、やたらとゴツいタケノコのようなものを見かけることがあるが、あれはまだまだ成長過程だということだ。柔らかかったひだひだが、硬い節に変わっていってるんだな。
そんなタケノコの雑学を調べていたら、タケノコが食べたくなってきた。これが節になるのかぁ…なんて思いながら、おいしく煮物でもいただくとするか。
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