玉入れといえば運動会の定番種目、運動音痴でも楽しく参加できる平和な競技である。
ところで玉入れに使うカゴの高さに興味を持ったことがある人はいるだろうか? 玉入れの高さは実は、スポーツ的な意味合いとは全く関係のないところから決められていた。
カゴの高さを誰がどうやって決めたのか? 今日は玉入れの雑学を紹介するぞ!
【スポーツ雑学】玉入れのカゴの高さは4m12cmと決まっている
【雑学解説】玉入れのカゴの高さのルーツは北海道和寒町にあった
全日本玉入れ協会(All Japan Tamaire Association)、通称・アジャタによると、カゴのことをアジャタバスケットと呼ぶようだ。
このアジャタバスケットは高さは4m12cm、カゴの直径と深さは44cmという、なんとも中途半端な長さに決められている。
人間の身長やジャンプ力を考慮して計算したものなのか? そう思ったが、違う…。それは協会設立地の土地柄が関係していた。
1990年に開催された第1回全日本玉入れ選手権は、北海道和寒町のふれあいまつりで開催された。初めはお祭りのイベントだったのだ。そしてその6年後、全日本玉入れ協会を設立し、日本で初めて玉入れの公式ルールを制定した場所が北海道和寒町なのである。
カゴの高さの4m12cmは、和寒町で記録された最低気温−41.2度を。カゴの直径と深さの44cmは、和寒町の位置を示す北緯44度からとったものだ。
一体誰がこの案を出したのかは不明だが、中途半端なカゴのサイズは、アジャタの聖地・和寒町の気候や地理からである。そんな決め方ありなのか…。遊び心満載でおもしろい。
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【追加雑学①】玉入れ、日本新記録は6秒51!
「全日本玉入れ」は100個のボールをカゴにいれるまでのタイムを競う競技なのだが、2014年7月27日の関西玉入れ選手権で「全日本玉入れ」の日本新記録が更新された。チーム名はDADAIS。
その記録は、6秒51である! 100個ものボールをおよそ6秒で入れるなんて、運動会の玉入れを想像する人には考えられないだろう。拾ったり投げたりするスピードが速いのだろうか?
その理由は、この動画を見れば分かる。
そう、積み重ねておいたボールをまとめて投げるのだ。これが日本一の玉入れ…。玉入れ…?
新記録の6秒51は一瞬の出来事だった。せっかく会場にいたのにも関わらず、早すぎてこの記録を見逃した人はたくさんいるに違いない。
【追加雑学②】玉入れにはアレンジ競技がたくさんある
玉入れにはアレンジ競技がたくさんある。最近の幼稚園や小学校の運動会に多いのは「チェッコリ玉入れ」だ。
ルールは時間内に何個入れるかを競うものだが、スタートが違う。コートの外側の決められた場所に並んで「チェッコリ」の音楽に合わせてダンスをし、音楽が鳴りやんだら一斉にカゴに走り寄って玉を入れるのだ。
他にも、カゴが動く玉入れや玉が入らないように邪魔をする人がいるもの、後ろを向いて入れなければならないなど、独自ルールはたくさんある。
中でも驚いたのは「SM玉入れ」だ。どうやら大阪の「珍道会」と呼ばれる運動会の独自ルールらしい。チームから選ばれたM男がカゴを持ち、女性全員からボールと罵声を浴びせられ、敵チームのS嬢からはムチで叩かれるという…。もはや、玉入れ関係ある…!?
他にも変わったルールの玉入れをやった人がいれば、ぜひ教えてほしい。
雑学まとめ
今回は、玉入れのカゴの高さについてご紹介した。カゴが競技内容を考慮したわけではなく、和寒町に由来してつけられていたとは驚きだ。
ノリでその高さにしたのかなあと思ったが、みなさんにはどのように映っただろうか?
あと、気になったのは和寒町の由来である。やっぱり寒いから「わっ寒!」なのだろうか? と思ったら、アイヌ語で「オヒョウニレの木の傍ら」という意味だった。これは想像しても当たらないや。