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毒抜き必須…!タピオカの原料"キャッサバ"は有毒【シアン化合物】

zatsugaku

雑学カンパニー編集部

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タピオカの原料は有毒の「芋」という雑学

2018年あたりを境に、空前の第3次ブームを巻き起こしているタピオカ。

第3次と呼ばれているように、これまでも何度かブームはあったものの「タピる」などの新語が登場しているところを見ると、近年の流行は相当な勢いだ。

タピオカミルクティ発祥の台湾は近場で足を運びやすく、若い女子たちに人気がある。そんな「台湾の見た目も可愛くておいしい飲み物」という要素が、ブームの後押しとなっているようだ。

ところで…そんな可愛くておいしいタピオカは何からできているのか。ほとんどの人はその原材料を知らずに食べているのではないか。よく考えれば、ブニュブニュして得体の知れない食べものである。

ということで今回は、流行りのタピオカの原料・キャッサバ芋にまつわる雑学を紹介しよう。

【食べ物雑学】タピオカの原料は有毒の「芋」

タピオカは南米原産のキャッサバ芋から作られる。そのままではシアン化合物が含まれており、食べるためには毒抜き加工が不可欠。

【雑学解説】タピオカは青酸カリぐらい強力な毒をもつキャッサバ芋からできる

泣く子も黙るシアン化合物(青酸カリと同じ毒)!についてのトリビア

タピオカの原材料は、南米原産のキャッサバという植物の根っこ。つまりはキャッサバ芋である。

「タピオカって芋なの!?」と驚いた人もいるんじゃないか。

日本でこそ知られていないが、キャッサバ芋は南米をはじめ、途上国ではかなりポピュラーな食べものである。痩せた土地でも育ちやすく栽培が簡単なため、世界的な生産量はジャガイモに次ぐ第2位。多くの国で主食とされる芋なのだ。

日本でもタピオカブームを受け、栽培する農家が出てきている。ジャガイモともサツマイモとも違う…どちらかというと山芋っぽい?

ただ…このように栽培しやすい反面、キャッサバ芋には致命的なデメリットがある。

…毒があるのだ。

「ええ!? 今日タピオカミルクティ飲んじゃったけど!?」と思ったあなた、心配は無用だ。タピオカの状態になったキャッサバ芋はもう除毒されたあとである。

キャッサバ芋には「シアン化合物」という、青酸カリと同じカテゴリーの猛毒が含まれており、適切な処置がされていないものを食べると、四肢のけいれんから呼吸困難、最悪の場合死に至ることもある。

そのため以下のような除毒をしてから調理されるのが基本である。

  • 加熱後、水に浸して毒抜きをする(シアン化合物が水溶性の毒のため)
  • 微生物にシアン化合物を分解させる(発酵)

このような方法で毒抜きをされる前のキャッサバは危険なため、2005年以降、未加工品の国内輸入が禁止されている。上記のように栽培している農家はあるが、スーパーなんかに加工していないキャッサバが出回ることはないしね。

キャッサバ芋がどうやってタピオカに?

さて、そんな猛毒カテゴリーのキャッサバがどうやってタピオカの形状になるのか、非常に気になるところだ。だってキャッサバとタピオカって、似ても似つかないじゃん。

そりゃあそうだ。タピオカはキャッサバに含まれるデンプン質だけを抽出したものなんだから。

デンプン? お米なんかにも含まれてる、糊みたいなネバネバした感じのヤツだよね! なるほど! タピオカのあの独特の食感はデンプンだったのか!

キャッサバがタピオカになっていく行程は以下の通りである。

  1. キャッサバ芋をすり潰し、水に浸して食物繊維をろ過。水に溶けたデンプンだけを抽出する。
  2. 粉状になったデンプン(タピオカ粉)に水を加えて加熱。
  3. 加熱して糊状になったものを専用の機械に入れ、丸い形を作っていく。

という感じ。ちなみに我々がよく目にするものは、ブラックタピオカという黒いタピオカだが、本来のタピオカはそのままだと白である。白い芋から作られるわけだし。

ブラックタピオカは、プリンなどでおなじみのカラメルなどを使って着色されたものなのだ。

…なるほど、ここまで加工されていれば、元が芋だとは想像もつかない。

そして前述のように、キャッサバのシアン化合物は水溶性のため、水に溶かしてデンプンに分けられる段階で毒性がなくなる。よってタピオカが毒をもっていることはほぼ皆無である。

ちなみにタピオカというネーミングは、ブラジルの先住民が使うトゥピ語で、このデンプンを抽出する手法を「tipi'óka」と呼ぶからなんだって。…ティピオカ…?

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【追加雑学①】生食もされるキャッサバ芋

前述の通り、キャッサバは途上国において貴重な主食である。そのため煮る・茹でる・揚げるなどの方法で生食されることも日常茶飯事だ。

…タピオカぐらい加工されてれば安心だけど、さすがに生食は怖くね…? と思うところだが、生食に使われるキャッサバはそもそも毒性の低い種類を選んでいるから大丈夫。

キャッサバには大きく「苦味種」「甘味種」の2種類があり、このうち甘味種は毒性は低い。しかも90%は皮に集中しているため、皮と芯を取り除いただけでも、普通に食べられる状態になるのだ。

以下の動画でも、スリランカの屋台でキャッサバを揚げた「キャッサバフライ」なるものが売られているところを紹介している。

なんか芋ケンピみたい…と思うとその通りで、甘味種はサツマイモのようなほのかな甘みをもっているという。そう聞いたら一気においしそうに思えてきたぞ!

南米・東南アジア・アフリカなどに旅行に行けば、キャッサバを使った料理に出くわせる可能性も高い。見かけたら一度試してみよう! 大丈夫、死なないから。

また、これ以上の除毒を必要とする苦味種は加工こそ大変だが、こちらのほうが大きく育って収穫量が多いというメリットがある。そのため輸出品などの生産は苦味種がメインとされてきたようだ。

【追加雑学②】芋が原材料のタピオカ…かなり高カロリーです。

高カロリーで消化が悪いという事実というトリビア

主成分は芋!…そうキャッサバ芋!

タピオカを食べる際の注意点は毒なんかじゃない。とにかく高カロリーなことである。

タピオカの原材料は海外諸国で主食にもされている芋。とくればカロリーは高くて当たり前だ。

なんと乾燥状態のタピオカ100gは約350kcal。ご飯お茶碗一杯で約240kcalといえば、この数値の恐ろしさがわかるだろう。

しかし…茹でると水分が含まれるぶん、100gあたりのカロリーは60kcalぐらいに落ちる。それにひとつのタピオカミルクティに100gも入っていることはないので、いいとこ10kcalぐらいじゃないか。

「なんだ結局、気にするほどのことでもないってことね…」などと安心するのはまだ早いぞ。

タピオカの入ったミルクティはだいたい砂糖たっぷりの甘いヤツである。タピオカと合わせれば「高カロリー×高カロリー」…これをおやつ替わりに毎日飲んでいたりすれば、太るのは目に見えている。

別に毒ではないけど、太りたくない人はあまり食べ過ぎないようにね!

ほぼ炭水化物の塊

芋のデンプンだけを抽出して作られているタピオカは、栄養面で見ても優れている部分はない。加工の段階で食物繊維はなくなってしまっているし、摂れる栄養素はほぼ炭水化物だけ。

このほかにカルシウム・リン・カリウムなどのミネラル分も含まれているが、いずれも申し訳程度の量で、身体への影響はほとんどない。

…おいしいけど、栄養面から見ればただ太るだけの食べものってことね。…なんか悲しい。

【追加雑学③】タピオカを家で楽しみたい!

タピオカは乾燥した状態の「タピオカパール」を買ってくれば、自宅でも作ることができる。ただ少し手間がかかるのが難点ではあるが…。

手順はだいたいこんな感じだ。

  1. 7~11時間水に浸す
  2. 水を捨て、大さじ一杯の砂糖と一緒に数分茹でる
  3. 冷水でしめて出来上がり

タピオカ30gの場合、用意する水は浸す用・茹でる用ともに500mlである。

そう、ご覧のように前の晩から水に浸す仕込みの段階があるため、けっこう時間を食うのだ。使うタピオカによっては1~2時間はゆで続けろ! と指示されているものまであるので、よく吟味して買ってこよう。

茹で上がれば、それこそよく冷やしたミルクティに入れたり、中華のようにココナッツミルクで食べてもおいしい。レシピ動画もぜひ確認してみよう!

雑学まとめ

毒抜き必須…!タピオカの原料"キャッサバ"は有毒【シアン化合物】についての雑学まとめ

今回はタピオカの原材料は芋! という、ちょっと意外な雑学を紹介した。

タピオカの原料となるキャッサバには毒があるけど、製法上、タピオカが毒入りなんてことはないので、まず安心。というかもし入っていたら、ブームになっていること自体大問題である。

とはいえ、食べ過ぎはやっぱり太るので注意したい。また、海外に行く人はぜひキャッサバ料理を探してみてほしい! 「これがタピオカになる芋か~」なんて考えながら食べるのもまた新鮮だぞ。

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