ブタのような体つきに、ゾウのような鼻をした動物バク。森林の中でも、水辺に近いところに住む草食動物だ。
「夢を食べる」ともいわれており、絵本などの物語の中ではほんわかしたイメージで描かれることもあるバク。だがしかし! 雑学のひとつとして、動物園で実際にバクを見るときは気をつけたほうが良いことを忠告しておこう。
ズバリ、「バクの背後には立つな」である。
「あれが夢を食べるバクだよ~」なんてのんきに後ろからバクを見ていると、オシッコ噴射の標的になってしまうぞ!
【動物雑学】バクの背後には絶対立つな!オシッコ噴射に要注意!
【雑学解説】バクのオシッコ噴射は、ナワバリをアピールするためである
自分のナワバリをアピールするために、巣のまわりに自分のオシッコやウンチをしてにおいをつける「マーキング」は、たくさんの動物にみられる行動だ。
バクもナワバリをアピールするためにマーキングをする。自分のナワバリに侵入されないように、自分の行動範囲には自分のにおいをつけておくのだ。
バクは、基本的に単独で生活する動物で、オス同士が出会うとひどい喧嘩をしてしまうという。顔だけ見ていると、そんな攻撃的な性格には見えないのだが、自分のテリトリーには絶対に入ってくるな! といわんばかりの、ナワバリアピールの行動が過激なのだ。
犬が片足あげて電柱にオシッコする…そんなかわいらしいもんじゃないぞ!
バクがナワバリをアピールする必殺技は、オシッコを背後にブシャっと飛ばす、オシッコ噴射なのだ。これが、数メートルも飛ぶことがあるという…。これが、けっこうな量とにおいらしいのだ。
日本では動物園でしか見られないバクをぜひ見に行って欲しいが、知らずに背後に立つと、オシッコ噴射の標的となってしまうから要注意だ!
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オシッコ噴射の瞬間をとらえた動画がこれだ!
実際に、バクのオシッコ噴射を見てみよう! 自然の中でならどれだけ飛ばしてくれてもいいが、動物園でこれをかけられたら悲惨である。
こんなオシッコをする動物見たことない! そしてバクって、意外と甲高い声で鳴くのね…
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【追加雑学】「夢を食べるバク」の由来とは?
「夢を食べるバク」。子供のころに、聞いたことがある人も多いのではないだろうか。
動物のバクが夢を食べるはずがない…大人になればみんなそう考えるのが自然だが、絵本などには、夢を食べる動物として描かれている。
そもそも、なぜ夢を食べる動物だといわれるようになったのだろうか。この話は、中国の「獏(バク)」という空想上の動物からきているらしい。中国では、掛け布団の代わりに獏の皮をかけて寝ると、魔よけになると言い伝えられていた。
この空想上の獏という動物の見た目が、バクに似ているところから、「悪い夢を食べてくれる霊獣」として伝わったのだそうだ。
「夢を食べるバク」は、動物のバクの姿で描かれるため、子供のころは動物園にいるバクは夢を食べていると私も思っていたのだが…。
夢を食べるのは、バクではなく、空想上の「獏」。たしかに実際に見ることはできないのだが、「夢を食べるバク」は、これからも残ってほしい素敵な逸話だなと思う。
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雑学まとめ
今回は、バクにまつわる雑学を紹介した。のんびりした動物だと思っていたが、けっこう勝気な性格なのね…と意外だった。
ナワバリ意識が強すぎて、動物園ではオス同士を一緒に飼育することができないそうだ。メスと出会っても行動をともにすることはないらしく、交尾が終わればあとはノータッチ。
ちょっと冷たいんじゃないの? といいたくなるが、バクは誰かと一緒に行動するのが嫌いなようで、親ばなれしたあとは、ずっとひとりで生活するそうだ。
さらに、自分のナワバリには絶対に入ってきて欲しくないのだろう。ナワバリをおかした相手には、オシッコ噴射で遠ざける。
動物園でバクを見かけたら、孤独好きなバクの背中に哀愁…ではなく、カッコ良さを感じてしまうかもしれない。しかし、背後には絶対立たないように!