カレーには福神漬、刺し身には菊の花…のように、喫茶店などでアイスクリームを頼むと必ずついてくるのがウエハースだ。ここで1つ質問だが、皆さんはあのウエハースをどのタイミングでどのように食べるだろうか?
メインのアイスの前に食べちゃう派? それとも、ウエハースにアイスを乗せて食感の違いを楽しむ派? だが、このどちらかの食べ方をしている人は、今後改めていただきたい!
実は、アイスクリームについてくるウエハースには、アイスクリームを美味しく楽しむための重要な役割があったのだ。ここでは、縁の下の力持ちであるウエハースについての雑学を説明していきたい。
【食べ物雑学】アイスの付け合せ「ウエハース」の意味と役割とは?
【雑学解説】アイスクリームにウエハースがつく理由とは?
そもそも、ウエハースとは小麦粉や卵などを混ぜ合わせ、格子模様の型に入れて薄く焼いたお菓子のこと。英語で書くと「wafer(s)」であり、その語源はベルギーやドイツなどで「蜂の巣」を意味する「wafel(ワッフル)」である。
つまり、ウエハースとベルギーワッフルは、もともと同じものだったのだ! …と、本題とは違うトリビアを披露してしまったが、ここで本題に戻ろう。
アイスクリームなどの冷たいものを食べていると、冷たくて舌の感覚がなくなってしまったことはないだろうか? こうなってしまうと、アイスクリームの味覚を正しく判断することができなくなり、本来の美味しさを楽しめない。
しかし、ウエハースを食べることで舌の感覚をリセットすることができるのである。つまり、アイスクリームとウエハースを交互に食べることで、最後まで美味しくいただけるのだ!
ただの付け合せと思っていたウエハースが、アイスクリームという主役を引き立てる名脇役だったとは…。これからは、ウエハースに感謝をしながらアイスクリームを味わっていただきたい。
ソフトクリームのコーンもウエハースと同じ役割!
勘がいい方なら察したかもしれないが、ソフトクリームなどの容器になっているコーンにもウエハースと同じ役割があったりする。しかし、このコーンは最初から舌をリセットするために作られた…というわけではないらしい。
食べられるコーン自体は19世紀の料理本に載っていたらしいが、アイスクリームのような冷たい食べ物の容器として使用されるようになったのは、1904年に行われたセントルイス万博が最初のようだ。
このとき、ウエハースを売っていたアーネスト・A・ハムウィが、隣のアイスクリーム店で紙皿が足りなくなったのに気づいた。
そこで、薄く焼いたウエハースを円錐(cone)の形に巻いてアイスクリームを乗せたところ大好評だったことから、コーンにアイスクリームを乗せる現在の形が定番となったそうだ。
そういえば、コーンはウエハースと同じように格子模様がついているものが多いなぁ…。アイスクリームが片手で食べられる手軽さと、舌の感覚をリセットできる実用性を兼ね備えたコーンが、偶然思いついたアイデアだったことにビックリである。
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【追加雑学】「らっきょう」がカレーの付け合せになった理由とは?
冒頭でカレーの付け合せといえば福神漬…といったが、らっきょうを挙げる人もいるだろう。ちなみに、福神漬けがカレーの付け合せになった経緯などについては、コチラを確認していただきたい。
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それでは、らっきょうがカレーの付け合せになったキッカケはどんなことだったのだろうか?
これは、戦前に帝国ホテルが列車食堂のなかでカレーを提供した際に、らっきょうの漬物を一緒に添えたのが始まりといわれている。海外ではカレーの付け合せにピクルスが使われているが、ピクルスの代用品として口の中をサッパリさせるために、らっきょうが付け合せに採用されたようだ。
しかし、らっきょうがカレーに合うのは、口の中をサッパリするという理由だけではない。らっきょうにはビタミンB1の吸収を助ける「硫化アリル」が含まれており、ビタミンB1が豊富な豚肉を使ったポークカレーとの相性がとてもいいのだ!
ビタミンB1には疲労回復や食欲増進などの効果があるので、疲れを感じたときには、らっきょうを付け合わせにポークカレーを食べることをオススメする。
ウエハースの雑学まとめ
ただのオマケと思ってたウエハースが、アイスクリームの魅力を引き立てる役割をもっていたとは…。見た目は地味なウエハースだが、付け合せとしての仕事っぷりには百点満点をあげたい気分である。
これからは、アイスクリームを食べるときにはウエハースやコーンと交互に味わって、より美味しく楽しんでいただきたい。