「そんなにみかんばっかり食べてると、また手が黄色くなるよ!」毎年冬になると私の妹は、母や友人など周りの人に、いっつもそんなことをいわれていた。
たしかに妹の手は、冬になってみかんが出回り始めてからというもの、少しずつではあるが確実に、どんどんどんどん黄色くなっていく…。
実際に見ていない人には「気のせいじゃないの?」といわれるかもしれないが、いやいやこれは確実に、毎年冬だけ色が変わっているのだ。
そこで今回は、みかんを食べると本当に手は黄色くなるのかという雑学についてまとめてみた!
【人体雑学】みかんを食べ過ぎると手が黄色くなる!?
【雑学解説】みかんを食べ過ぎると手が黄色くなる理由
それでは、なぜみかんを食べ過ぎると手が黄色くなるのだろうか? それにはちゃんとした理由が存在していた。
みかんに含まれているオレンジ色の色素「βークリプトキサンチン」。そう、この色素こそが人の手を黄色くしてしまう原因だったのだ!
「βークリプトキサンチン」は体内でビタミンAに変わる「カロテノイド」の中の1種。ちなみにこのβークリプトキサンチンは脂溶性なので、過剰に摂取した分が脂肪に蓄積されていって肌が黄色く見えるということだ。
中でも手のひらや足の裏などは、身体の中でも皮下脂肪の多い部分なので黄色く見えやすいという。だが、みかんを食べる量によっては身体じゅうが黄色くなることもあるらしいぞ。
みかんで手が黄色くなるのは病気?
さあ、ここで気になった人もいるだろう。「みかんを食べ過ぎると手が黄色くなるのは分かった。じゃあそれって病気なの!?」
結論から言おう。このような症状は「柑皮症(かんぴしょう)」というちゃんとした名前があるのだ!
「えっ!! 病気!?」と心配したあなた、ご安心あれ。特に薬を飲むとか深刻な治療が必要な病気ではないらしい。対策としては、単純にβークリプトキサンチンの過剰摂取をやめればいいという簡単なものだ。
たしかに、冬にこたつの上にみかんが置いてあったら、いくらでも食べてしまう気持ちも分かる。だが、「手が黄色くなってきたな…。」と思ったときには、少しだけみかんを食べる量をセーブしてみては?
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【追加雑学】他のものを食べても手は黄色くなるの?
それでは、このβークリプトキサンチン、他の食品には含まれていないのだろうか? みかん以外で手が黄色くなったと聞いたことは私はないのだが…気になってしまったので調べてみた。
するとやはりあった! みかん以外にも肌を黄色くする食品が。
みかん以外の柑橘類を食べ過ぎたときはもちろん、にんじん・かぼちゃ・トマト、それから意外かもしれないが、なんとほうれん草を食べ過ぎても柑皮症になるというのだ。
なんでも緑黄色野菜にはβークリプトキサンチンが多く含まれるらしい。
なかなかみかんのように、毎日思わずたくさん食べてしまう…というような食品でもないので、そんなに気づく人もいなかったのであろう。ただ、最近ではオレンジジュースや野菜ジュースの飲みすぎでも柑皮症になる人がいるというので、それについても要注意だ。
雑学まとめ
皆さんもよくよく思い起こせば、家族や友人など身近な人で、毎年冬に手がやけに黄色くなっている人を見たことがあるのでは!? この情報はみかん好きの人にとっては嬉しくもあり悲しくもある雑学だったのではないだろうか。
「柑皮症」という名前を聞いて、「みかんの食べ過ぎには気を付けよう。」と思った人もいれば、「特に治療が必要な深刻な病気じゃないなら今まで通りでいいや。」と思った人もいるに違いない。
もちろんこの事実を聞いてどうするのかは、あなた次第だ。私の妹も「柑皮症」の名前にひるまず、今でもみかんの多量摂取を続けている…。
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