タバコは百害あって一利なし! 臭いしケムい。タバコに費やすお金と時間があるならば、もっと有益な事ができるだろう。
こうした昨今の世間の流れはどんどん加速している。
ここで、「タバコは昔、医薬品だったんだよ」としたり顔で語りだすと、タバコとともに人間まで敬遠されかねない。だが、かつてタバコはたしかに医薬品だったのだ。
ここでは、嫌われ者になっちゃたタバコの雑学を紹介しよう!!
【人体雑学】かつてタバコは医薬品だった
【雑学解説】昔々タバコは医薬品でありスピリチュアルアイテムであった
タバコを嗜む、喫煙という習慣が一般化するまで、タバコは医薬品として世界各地で用いられていた。
医薬品としてタバコが用いられたのは、タバコに含まれる成分・ニコチンが関係している。喫煙や噛みタバコ・嗅ぎタバコでニコチンを摂取すると、一種の覚醒作用や軽い興奮状態になる。また、鎮静効果もあるため、腹痛や頭痛の治療に用いられた。
16世紀中頃、フランス公使「ジャン・ニコ」が、頭痛に悩む皇太后「カトリーヌ・ド・メディシス」を嗅ぎタバコで治した事例は、有名なタバコトリビアだ。
ご存知の通り、喫煙者は肩身の狭い思いを強いられることになってきたんだよ。
スピリチュアルアイテムとしてのタバコ
歴史を遡ると、タバコは神事や宗教のアイテムとして使われていたことも、タバコ雑学の一つであろう。
マヤ文明のパレンケ遺跡をご存知だろうか。この遺跡のレリーフにタバコを吸っている神の姿がある。「十字架の神殿」に描かれた神、エル・フマドールは明らかにタバコを吹かしているのだ。この壁画から、少なくとも7世紀頃のマヤ文明にタバコを嗜む風習があったことが伺い知れる。
しかし、タバコの煙を通して、神々や精霊と魂通わをせるのは決して過去のことではない。現代のネイティブアメリカンにもその姿を見ることができるのだ!
ネイティブアメリカンは、「聖なるパイプ・カルメット」を用いてタバコを吸う。立ち昇る煙を通して精霊と会話し様々な教えを乞う。また、部族間の争いを治め、和解し親睦を深める場合にも、カルメットを使用する。
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【追加雑学①】世界中に広がるタバコの栽培と喫煙文化
世界中にタバコが広がり始めた時期は15世紀。15世紀半ばから17世紀半ばにかけた歴史的トピックが大航海時代だ。海賊王を目指した者もいたかもしれないが、多くの者は新しい海路の発見や珍しい特産品の貿易に挑戦した。
探検家クリストファー・コロンブスが15世紀末に入手したタバコは、16世紀にはポルトガルで栽培が行われ、中東からロシア、中国へと広がる。また、スペインからのタバコの拡散は、中米からフィリピンを経由し中国へと伝わった。
初めてタバコの存在を知った各地の関心は、やはり、医薬品としての効用に向けられた。しかしながら、すぐに嗜好品として認識され、喫煙の習慣や文化が誕生している。
タバコ栽培と喫煙の文化は日本も例外ではない。一時は、ほとんどの県でタバコを生産していたほどだ!
日本にタバコが伝わったのは16世紀末。九州で栽培が始まり、明治以降ほぼ全ての県でタバコ栽培が行われていた。この段階になると、タバコは嗜好品というよりも日常的なアイテムといえるだろう。
これを読んでいる方の中には、「医者がタバコを吸いながらカルテに目を通していた」とか「咥えタバコの先生に職員室で説教された」という方もいるのではないだろうか…。
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【追加雑学②】紙巻タバコは化学物質の塊
タバコは健康に悪い。あれこれと理由を付けても、これは変わらない事実である。
中毒症状や心臓へのダメージ、肺や咽頭部などの癌発生リスク、数え上げれば切りがない! 認知症への関連性も示唆されているほどだ。
近年は電子タバコが流行しているが、コンビニのレジカウンター越しに鎮座している一団「紙巻きタバコ」もいまだ健在だ。紙巻きタバコに含まれている化学物質は約4,000種類以上に及ぶ。これはもはや、化学薬品の塊を燃やして吸っているようなものである。
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雑学まとめ
今回は、タバコについての雑学を紹介してきた。その昔タバコは、頭痛や腹痛を治し、覚醒作用を与える医薬品として用いられていた。現在は、医療データにより禁煙が推奨され、病院に「禁煙外来」が設けられている。
タバコを吸う吸わないは、個々のライフスタイルや思想が異なるため難しい問題である。双方が歩み寄れる方法、トリビアがあれば良いのだが…。
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