料理に欠かせないスパイスの1つといえば、コショウ。コショウには、白コショウと黒コショウがある。魚は白・肉は黒という話もあるが、皆さんはどう使っているだろうか。
今回の雑学では、そんな白コショウと黒コショウの違いについてご紹介しよう。さあ、白黒はっきりつけようじゃないか。
【食べ物雑学】白コショウと黒コショウの違いとは?
【雑学解説】白コショウと黒コショウについて
では、白コショウと黒コショウの具体的な違いについて紹介しよう。
白コショウ(ホワイトペッパー)
白コショウは、完熟した赤い実を摘んで乾燥させ、そこから水につけて皮をむくと出てくる白い実のことをいう。
皮をむくため、香り成分は黒コショウより少なくなる。主に魚料理の素材の味を引き立てたり、シチューなどに軽いアクセントをつけたりすることが多いコショウだ。
黒コショウ(ブラックペッパー)
一方、黒コショウは、熟す直前の緑色の実を摘んで乾燥させてもので、黒色で皮にシワができている実のことをいう。
黒コショウは皮をそのまま使っているため、辛み成分「ピペリン」や香り成分「モノテルペン」を多く含んでいる。そのため、辛みと香りが強く肉料理などに香りをつけたり、強めのアクセントをつけたりすることが多いコショウだ。
【追加雑学①】コショウはどこで作られている?
コショウはもともとインド原産の香辛料で、コショウに含まれているピペリンが抗菌・防腐・防虫などの効果をもっているため、昔は非常に貴重で高価なものだった。
そのため、貨幣や金と同じように扱われ、「スパイスの王」と呼ばれていた。
原産地はインドの南西にあるマラバル地方だが、現在はインドネシア・マレーシア・スリランカ・ブラジルなど熱帯地域で多く作られている。
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【追加雑学②】コショウの健康効果
コショウには、ピペリン・カリウム・鉄分など多くの栄養素が含まれており、昔は薬として使われていた。そんなコショウの健康効果について紹介しよう。
① 胃腸の働きを助ける効果
コショウに含まれるピペリンには、脾臓の消化酵素を刺激して、消化の働きを助ける効果がある。
② アンチエイジング効果
ピペリンには抗酸化作用もあり、活性酸素による酸化から細胞を守ってくれるため、アンチエイジング効果が期待できる。
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③ 冷え性対策
コショウには発汗作用があり、体温を上げてくれる。また、コショウに含まれるピペリンがアドレナリンの放出を促進させて、冷え性対策に有効と考えられる。
④ 代謝アップ効果
さらにピペリンには、血管を広げて血流を良くする効果もあるため、代謝があがる。また、コショウの香り成分モノテルペンも血行を促進する効果がある。ダブルの働きで代謝アップ間違いなしだ。
⑤ 貧血予防
コショウには、鉄分が豊富に含まれており、貧血を改善する効果がある。
コショウの健康効果を5つ紹介したが、そのうち、4つがピペリンの効果である。ピペリン先生、偉大過ぎる。
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【追加雑学③】白黒以外にもコショウはある
ちなみにコショウには、白黒以外に赤と青もある。それぞれについて紹介しよう。
青コショウ(グリーンペッパー)
青コショウは黒コショウと同じで、熟す前の緑色の実を摘んで塩漬けにしたものか、短期間で乾燥させたものをいう。
爽やかな香りと辛みがあり、スープやサラダに使われている。
赤コショウ(ピンクペッパー)
日本でよく使われている赤コショウは、コショウボクの実のことをいい、厳密にはコショウではない。
辛みはあまりなく、わずかにコショウのような香りとほのかな甘みや酸味がある。
邪魔にならない風味なので、香料やビールの風味付けに使われている。また、きれいな赤色をしているので、飾り付けにも使われている。
白コショウと黒コショウ|雑学まとめ
今回はコショウついての雑学をご紹介した。
「スパイスの王」と呼ばれたコショウ。普段、香辛料としてなにげなく使っているコショウだが、思っている以上に健康的な食品だった。料理の味付けを壊さない程度であれば、積極的に使用していくのもありだ。
白・黒・赤・青の4種類あるコショウだが、私の一番のおすすめ黒コショウである。なんといっても、辛み成分であり、多くの健康効果をもたらすピペリン先生が豊富に含まれているからだ。