「ネコをお風呂に入れるとき、暴れて大変だ」という話は、ネコと暮らす人にとってよくある話である。それは、ネコが水が苦手だからなのだが…。では、「泳ぎの得意なネコがいる」ということはご存じだろうか?
あの「水嫌い」で有名なネコが、本当にスイスイと気持ちよさそうに泳げるの? それは一体どんなネコなのか。今回の雑学では、全国のネコ好きのみなさん必見の「泳げるネコ」ことイリオモテヤマネコについて調べてみたぞ!
【動物雑学】「イリオモテヤマネコ」は泳ぐことができる
【雑学解説】イリオモテヤマネコの驚くべき能力!イエネコとはココがちがう!
さて、まずはイリオモテヤマネコの姿をごらん頂きたい。日本の特別天然記念物にも指定されている「激レアにゃんこ」の姿はこちら!!
一見するとそのへんにいるイエネコとそんなに変わらないように見えるが、イエネコとの違いは以下のところにある。
- 胴が長く、足が短い
- 耳がまんまるで、耳の裏には白い模様がある
- 眼のまわりに白く色が入っている
- 鼻の幅が広い
- 額(ひたい)のしま模様
- しっぽが太く長い
見た目だけで、こんなにも違いがあるのだ! 夜中に遭遇したら、タヌキと間違えそうな存在感のある「しっぽ」がとくに印象的である。では、肝心の「泳ぎ」についてはどうなのだろうか。
【追加雑学①】イリオモテヤマネコの泳ぎ
イリオモテヤマネコは、沖縄県の西表島にある森の中に生息している。イエネコとは違い、自分で食料を手に入れなければならない彼らは、西表島の大自然の中で生き抜くために、昆虫・ネズミ・水鳥や、エビ・魚も捕って食べている。
水鳥や魚を捕るには、当然のことだが水に入らなければなけない。本来であればイエネコたちと同じく水が大の苦手であっただろうが…動物の適応能力ってすばらしい。西表島で生きるうちに、彼らは泳ぎが得意になってしまったのである!
獲物を捕るために泳いで川を渡り、水中にもぐって魚を捕る。イエネコにはとても難しいことを、イリオモテヤマネコたちは生きていくために毎日やってのけているのだ。
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【追加雑学②】イリオモテヤマネコの一日
「スイマー」であり「ハンター」でもあるイリオモテヤマネコ。
主な活動時間は夕暮れ時から朝方で、夜行性である。繁殖期であれば昼間も活動するが、そうでないときは群れではなく単独行動で暮らしている。イリオモテヤマネコは、孤独のハンターなのだ!
彼らのなかには地上で暮らすものもいれば、木の上で暮らすものもいて、このとき発揮されるのが特技「木登り」である。
イリオモテヤマネコたちはイエネコと違い、なわばりが若干狭く約700ヘクタールほど。この狭い範囲をぐるぐるまわり、食料を得たり繁殖相手を探したりして過ごしているのである。
【追加雑学③】イリオモテヤマネコは、なぜ西表島で生き残れたのか?
1965年、西表島にて発見されたイリオモテヤマネコ。発見されたばかりの当時、「今世紀最大の発見!!」や「生きた化石」などと大騒ぎになった。ヤマネコたちは、西表島にのみ生息している。
西表島の生物は、ほかの地域とは比べものにならないほどに多種多様である。野生のイエネコたちがウサギやねずみなどの小さなほ乳類のみを食べるのに対し、イリオモテヤマネコは昆虫・へび・トカゲ・水鳥・カエルまでも食べる。
このように、西表島の生き物をなんでも捕って食べて食物連鎖(しょくもつれんさ)の頂点に君臨することができたということが、イリオモテヤマネコたちの血が途切れることなく続いた理由なのである。
雑学まとめ
今回の雑学はいかがだっただろうか。イリオモテヤマネコは、好き嫌いせずになんでも食べ、自分の力で生きるすごいネコだった! そして、本来は水嫌いなはずなのに泳ぎが得意になるという適応能力のすばらしさ。
人間にもこんな力、あるのだろうか。苦手なことにも少し向き合ってみようかな、という気持ちにさせてくれた。ありがとうイリオモテヤマネコ!
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