日本の国旗といえば、白地に赤い丸がポンとのった「日の丸」だ。今では日本人なら誰でも「当たり前」と思える国旗だが、どうして日本の国旗は日の丸になったのだろうか?
「日本」という国の名前だから、太陽を表す日の丸を国旗にしたのではと考える人も多いだろう。しかし、日の丸の国旗はある歴史的な出来事が由来となっているという説があるのだ!
日本人にとって身近な「日の丸国旗」について、知っておきたい雑学を紹介していこう。
【歴史雑学】日本の国旗はどうして"日の丸"なのか?
【雑学解説】源氏が勝ったから日の丸になった?
もちろん、日の丸が生まれた経緯については諸説ある。この記事では有力な説として語られている「源氏勝利由来説」について紹介しよう。
源平の合戦が起こるまでは、「国旗」と定められていたかは不明であるものの、赤地に金の丸が描かれた「日像(にちぞう)」という旗が皇室で使われていた。このことは、797年に作られた歴史書「続日本紀(しょくにほんぎ)」にて記述されている。
そして源平の合戦が起こった際、平家は皇室と同じ赤地に金の丸の旗を、源氏は白地に赤丸の旗を掲げて戦った。結果は源氏の勝利に終わり、武士による政権が誕生する。
武家政権が始まって以降、代々の将軍は「自分は源氏の末裔だ」といって源氏と同じ日の丸の旗を掲げたため、日の丸の旗が受け継がれていった…という説だ。
この説から考えるに、もしも源平の合戦で平家が勝っていたら、赤地に金の日の丸の国旗になっていたのかもしれない。
ちなみに受け継がれてきた日の丸の旗は、慣習として親しまれていき、1999年8月13日に公布・施行された「国旗及び国家に関する法律」によって正式に日本の国旗となった。
意外にも、正式に国旗として認められるようになったのは平成に入ってのことだったのだ。
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【追加雑学①】日本の国旗に込められた意味
さて、国旗には意味が込められている。それはもちろん日の丸の国旗も同じだ。日本の国旗の意味は、色を見ればわかる。
ちなみに、日の丸を表す色として「赤と白」という人は多いかもしれないが、厳密には「紅と白」である。
ポイント
- 紅:博愛・活力
- 白:神聖・純潔
日の丸というとてもシンプルなデザインだが、込められている意味は大きなものだ。
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【追加雑学②】日の丸は評価高い!海外から欲しがられたことも
実は日の丸国旗には、このような逸話がある。
明治時代、イギリス・フランス・オランダなどといった国々から、「日本の国旗は素晴らしい! 500万円ぐらいで売ってくれないか?」といわれたことがあるという話だ。
500万円といっているが、現在の価値に直すと約200億円になる。そんな大金を積まれたら、当時財政難だった日本にとっては心が揺れた話だったのかもしれない。
だが、国旗を売るということは、国家を売るのと同じこと。日本は外国からの申し出を断った。
ちなみに、日本の国旗は今でも海外での評判が良い。海外サイトで、「Which Country Has the Best Flag?(どの国の国旗が良いか?)」という国旗のランキングを乗せた記事がある。その記事では、日本の国旗はなんと2位!
白地に赤というシンプルなデザインだからこそ、日の丸の存在感が引き立ち、力強さがあるとのことだ。
日本人からすれば、シンプルすぎて地味に思える国旗かもしれない。しかし、海外から評価を得ていると知れば、少しは誇らしく思えるのではないだろうか。
雑学まとめ
シンプルな日の丸国旗は、一説では源平の合戦で源氏が勝利したことが由来している。源氏は合戦に勝利した後、幕府を開いて日本の中心となったので、それにあやかって代々の将軍は日の丸の旗を受け継いでいった。
あくまでも一説ではあるが、日本の政権を握った象徴として考えるのであれば納得がいく説ではないだろうか。
日本人だからこそ、自分の国の旗の雑学は、知っておきたいものである。