さわやかな甘みとシャキっとした食感で、老若男女問わず好まれるリンゴ。特有の甘い香りがなんとも食欲をそそる。
そのまま生でもおいしいので、筆者はたまに食後のデザートとして食べるのだが、リンゴは保存の仕方によっては、冷蔵庫内で他の食材たちに影響を与えてしまうことがあるらしい…!
あの見慣れたリンゴが冷蔵庫に入ることで一体何が起きるのか。相性が悪いと、もしかして破裂したりして?! だとしたら怖いし、本当のところどうなのか今回の雑学で調べてみた!
【食べ物雑学】リンゴは一緒に保存するものによって善にも悪にもなる
【雑学解説】リンゴが善になるのはどんなとき?
冷蔵庫に入れたリンゴと一緒にしておくことで、どんな食材にどんな良いことがあるのかご紹介しよう。
・アボカド
まだ青くて固いアボカドとリンゴを袋や容器に入れておくと、普通に保存するより早く追熟(ついじゅく)が進み、食べ頃になる。同じように固いキウイ・青いバナナ・青いトマトなども追熟で美味しくなる。
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・渋柿
リンゴと同じ容器に入れておくと、1週間ほどで渋みが抜けて甘くなる。渋みまで抜いてくれるなんて…すごい!
・じゃがいも
じゃがいもは買ってから時間が経つと、どうしても芽が出てしまい毒性のある「ソラニン」が発生してしまう。しかしリンゴと一緒にしておくことで発芽が抑えられ、長持ちさせる効果がある。
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悪になるのはどんなとき?どんなことが起きるの?
ここまでは「リンゴ君~優等生編~」といった感じだろうか。まわりに勉強を教えてクラスの平均点を上げてくれる優等生のような存在である。では、そんなリンゴ君が他の野菜たちに悪い影響を与えてしまう場合はあるのだろうか。
「冷蔵庫クラスの優等生」ことリンゴ君がまわりに迷惑を掛けてしまうのは、「これ以上熟してほしくない野菜・果物たち」と一緒に保存する場合である。すでに食べ頃になっている野菜・果物たちと一緒にしてしまうと、今度は劣化を早めてしまうのだ。
食べ頃のキウイと一緒にしたり、黄色いバナナとしまっておいたりすることで、それらが傷むサポート役になってしまうのだ。リンゴ君に悪気はないのに。
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【追加雑学①】すべての原因はエチレンガス
これらの両面のすべては「エチレンガス」という植物ホルモンが原因なのだ。人間でいえば成長ホルモンのようなもので、リンゴ自身の追熟のために発生したエチレンガスには、まわりの未熟な野菜・果物たちを成長させる良い面がある。
一方、食べ頃を過ぎたものには容赦なく劣化を早め、傷ませてしまう悪い面もある。
ちなみにこのエチレンガスは、キウイ・メロン・アボカド・もも・青梅などにも含まれるが、リンゴに特に多く発生する。リンゴ君は早く成長したいために、他へも影響を与えちゃう頑張り屋だ!
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【追加雑学②】悪影響を与えそうなときのリンゴの保存の仕方
もしも冷蔵庫にリンゴをしまっておきたい場合。そして庫内に影響を受けてほしくない食材(例えば熟したキウイ)が入っているようなときは、どうしたらいいのだろう。
答えは簡単だ。リンゴを密閉した容器や袋に入れておけばよいのだ! そうすれば、リンゴから発生するエチレンガスの影響を受けることはなく、冷やしたキウイも美味しく食べることができるだろう。
雑学まとめ
リンゴも物も使いよう。善はもちろん悪もリンゴ君の一部である。
今回の雑学でエチレンガスの役割をよく理解できたので、保存方法には気をつけて、これからも美味しく食べていきたい。
童話の白雪姫もアダムとイヴも、そして筆者もリンゴが大好きだ!
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