もみじまんじゅうといえば、広島の代表的なご当地銘菓である。お土産ランキングやまんじゅうランキングの上位常連になるほど人気で知名度が高い。
安芸の宮島の美しい紅葉を彷彿とさせる、もみじの葉をかたどったもみじまんじゅう。きめの細かいまんじゅう生地の中に、上品な甘さのあんこがぎっしりと詰まっていて…。
それはもう、「もみじまんじゅう!」と一発ギャグをかましたくなる美味しさである。ちなみにこのギャグのおかげで売り上げがさらに伸びたそうだ。
そんなもみじまんじゅう誕生の裏には、ある総理大臣の一言がきっかけとなったという話がある。いったい誰の、どんな言葉でもみじまんじゅうは生まれたのか? 今回はもみじまんじゅう誕生にまつわる雑学をご紹介するぞ。
【食べ物雑学】「もみじまんじゅう」の由来は伊藤博文
【雑学解説】もみじまんじゅうと伊藤博文の関係
もみじまんじゅう誕生の火付け役となった総理大臣とは、かの有名な伊藤博文である。歴史が苦手な諸君のために一応説明しておこう。伊藤博文とは、初代総理大臣を務め、千円札の顔にもなったことのある偉人だ。
その伊藤博文がなぜもみじまんじゅう誕生に関わることになったのか? それには、伊藤博文のお堅い経歴からすると意外すぎる、ある一面が関係していたのだ。ではご説明しよう。
信仰心の篤かった伊藤博文は、広島・宮島の厳島神社をよく参拝していた。厳島神社には今でも、伊藤博文が自ら植えたという松が存在している。
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総理大臣たる人が神社にお参りとなれば、さぞおごそかに…と思いきや! 紅葉が綺麗で有名な紅葉谷の茶屋で、あらぬスキャンダルが起きたのだ。茶屋でお茶を出した娘に、伊藤博文がかけた一言がこちらだ。
「なんと可愛らしい、もみじのような手であろう。焼いて食べたらさぞ美味しかろう。」
なんと! 初代総理大臣ともあろうお方が若い娘をナンパ!? しかしこの頃には伊藤博文は総理大臣を辞職しており、女好き爺さんの評判で知られていたという。失言騒動にならなくて何よりだ。
この冗談を茶屋の女将がすかさず書きとめ、その話を元に和菓子職人の高津常助がもみじまんじゅうを考案したそうだ。女好き爺のナンパの一言であっても、元総理大臣のお言葉は偉大ということか。
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【追加雑学①】広島の小学校の教科書にはもみじまんじゅうの歴史が…!
今や広島を代表する銘菓となったもみじまんじゅう。なんと、広島市の小学校の教科書には、もみじまんじゅうの歴史が紹介されているという。
それを元に子供たちは、もみじまんじゅうの歴史を年表にまとめたり、もみじまんじゅうの良さや特徴について調査したりするのだとか。広島市民のもみじまんじゅう愛が、学校教育によるものだったとは!
しかし教科書には、伊藤博文のスケベな一言でもみじまんじゅうが誕生した話については触れられていない。さずがに教育的にNGだったようだ…。総理、残念!
【追加雑学②】もみじまんじゅうの種類
もみじまんじゅうは愛され続けて早100年にもなる。今や考案者・高津常助の高津堂だけでなく、20社以上のメーカーによって、様々な種類の味で販売されている。豊富なバリエーションも、もみじまんじゅうの人気の理由なのだ。
あんこ系では、こしあん・つぶあん・抹茶・栗・芋・餅入りなど。クリーム系は、カスタード・チーズ・チョコ・モンブランなど。またフルーツ系も豊富で、リンゴ・イチゴ・レモン・みかん・メロンなどなど。
さらには生地にも味を付けたバージョンや、チョコでコーティングしたもの、もみじまんじゅうを熱々に揚げた揚げもみじたるものまで…。今度広島に行ったら、ぜひレアな味のもみじまんじゅうにチャレンジしてほしい。
もみじまんじゅうの雑学まとめ
今回の雑学ではお土産の定番、もみじまんじゅうの誕生秘話についてご紹介した。もみじまんじゅうは初代総理大臣・伊藤博文のチャラい一言から生まれたのだった。伊藤博文も総理大臣といえども、男だった。
総理にならって、「君の手はこのもみじまんじゅうみたいに可愛いよ。」なんて甘~い言葉で女の子を口説いてみてはいかがだろう。