運動会で一番盛り上がる競技はなんだろうか?
花形選手が走りぬけるリレーや、様々なドラマが繰り広げられる大玉転がし。ちょっと地味だけれど、おいしいパンが食べられるパン食い競争が好きという人は、少なくないはずだ。
今回の雑学記事では、運動会で超盛り上がるパン食い競争についてご紹介していこう!
【スポーツ雑学】パン食い競争の歴史は長い
【雑学解説】100年以上前からパン食い競走があった?
ちょっぴりシュールで、大人も子供も笑顔がハジけるパン食い競争。この競技には、100年以上もの歴史があるそうだ。やっぱり当時もあんぱんだったのだろうか?
日本で最初の運動会は、1800年代に東京で行われた。なんと、ここではパン食い競争のほかに、運動会のメインイベント・綱引きも行われていたのだ。
初期の運動会では、騎馬戦・棒倒しなど当時の時代背景が反映された競技が行われていた。自由民権運動が盛んに行われた時代であったため、それを運動会に取り入れて、みんなで楽しんでいたのだそう。
現在はなくなってしまったが、戦争をマネた競技など、政治的な要素の強い競技が非常に多かった時代もある。
【追加雑学①】パン食い競走のルーツは食料難?
現代は、飽食の時代といわれている。パンを食べたいと思ったら、24時間いつでもコンビニで買うことができる。しかし、戦争に負けた日本には、辛い食糧難の時代があった。
敗戦後の日本は、食べ盛りの子供でも満足に食事をとることができなかった。運動会のパン食い競争は、甘い菓子パンを食べることができる幸せな競技だったのである。
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【追加雑学②】パンにバリエーションが出てきた?
パン食い競争といわれると、どんなパンが頭に浮かぶだろうか? 一番スタンダードのパンは、ちょっと乾燥したあんぱんだ。
あんこがぎっしり詰まっているのではなく、パサパサに乾いた生地に、少しのあんこ。走って乾ききった口の中の水分を、全て奪っていくあいつが目に浮かぶ。しかし、ルールは変わらないがパンにバリエーションが出てきたようだ。
最近ではサクサクとした食感が魅力のメロンパンや、フルーティーなジャムがおいしいジャムパン、昔懐かしい味わいが魅力のクリームパンなどを使う学校を増えている。地域密着型のパン屋が運動会のパン食い競争のために、くわえやすいパンを開発しているとの噂もある。
最近では、衛生面を考慮して包装フィルムが用いられる場合も増えてきたそうだ。もしかしたらパン食い競争は、その時代の背景を色濃く映し出す鏡のようなものなのかもしれない。
【追加雑学③】日本で最初の運動会「競闘遊戯会」
最後に、日本で一番最初に行われた運動会について知ってもらいたい。日本最古の運動会は、1874年東京の築地にある海軍兵学校で行われた。
「競闘遊戯会(きょうとうゆうぎかい)」は、イギリス人英語教師の指導により行われ、現在行われている運動会の起源であるといわれている。
海軍兵学校で行われた運動会は、全国の小学校に広がっていき、学校で行われる行事として定着したのだ。
パン食い競走の雑学まとめ
今回は、パン食い競争についての雑学を紹介してきた。
パン食い競争は、ちょっぴりシュールで笑える競技である。しかし、食糧難の時代にあんぱんを大事そうに抱える姿を想像すると、心がギュっと締め付けられる。
スポーツの秋に行われる運動会は、戦争や食料難など、政治的な要素が詰まっている。時代背景を想像しながら運動会の競技を見直してみると、思わぬ発見がありそうだ。
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