自他ともに認めるカニ好き大国、日本。
今日もどこかの居酒屋や家庭の食卓で、カニがグツグツと煮えたぎっていることだろう。タラバガニの足の肉が上手く取れただの、取れないだのとカニ肉を味わっている、そこのあなたは知っているだろうか?
タラバガニはカニと名乗っておきながら、カニではないということを!
タラバガニの正体は、実はヤドカリだったのだ。今回はタラバガニにまつわる驚きの雑学をご紹介しよう!
【動物雑学】タラバガニってどんなカニ?
【雑学解説】タラバガニはヤドカリだった
甘みと肉厚を兼ね備えた食べ応えで、焼いてよし・煮てよし・蒸してよしと、カニ好きの食欲を満たして止まない。これほど愛されているタラバガニ、だが、それでもやっぱり、タラバガニはカニという名のヤドカリだった。
そんなタラバガニ、見た目は完全にカニである。しかし、分類学上でカニと微妙に違っている。たとえば
- ズワイガニ:十脚目短尾下目
- タラバガニ:十脚目異尾下目
短尾下目=カニ、異尾下目はヤドカリ下目とも呼ばれている、つまり、タラバガニは分類学上でもカニではないのだ。
また、タラバガニとズワイガニを見比べても、タラバガニの存在感は圧倒的だ。大きさは1m超えで、重さも小ぶりな物から1kg・大物は2kgとなり、ズワイガニの大きさ約70cm、重さ350g~1kgと比べると納得がいく。
【追加雑学①】タラバガニは縦歩き
カニは横歩き、これは幼い子供でも知っている常識だが、タラバガニは縦歩きもできるカニなのだ。
カニの姿をしているが基本はヤドカリ下目のタラバガニ、歩き方を見ればひと目でヤドカリだと見分けることができるのだ。タラバガニが縦歩きしている動画をお見せしよう。
ノッシノッシと水中を前進している姿は、王者の風格さえ漂わせているではないか。
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【追加雑学②】ヤドカリのタラバガニがなぜカニに?
ところで、ヤドカリのタラバガニがなぜカニと呼ばれるようになったのだろうか。これには、漁師の事情が関わっているのだ。
タラバガニを漢字にすると鱈場蟹(タラバガニ)と表記される。タラを獲っていると、一緒にカニも獲れたことから鱈場蟹と名付けられたのだ。
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後でヤドカリだったと分かったが、今さら名前を変えることもできなかったのだ。実に単純だが、なるほどの理由ではないか。
【追加雑学③】タラバガニの足8本は間違い!?
タラバガニには足が8本しかないといわれているが、実は9・10本目の足がちゃんと存在している。あまりにも小さいため、店頭に並ぶ前にはぶかれてしまっているのだ。
タラバガニでカニ味噌を味わえないのはなぜ?
カニといえばカニ味噌を楽しみにしている人も少なくないだろうが、タラバガニのカニ味噌を食べたことのある人はいないはずだ。
タラバガニのカニ味噌は加熱しても固まらず、美味ではないこともありテーブルまで運ばれないのだ。どうしてもと頼み込めば出てくるかもしれないが、オススメできる代物ではない。
雑学まとめ
今回はタラバガニの雑学についてご紹介した。タラバガニはヤドカリだと聞くと、食べるのを迷う人もいるかもしれない。しかし、それは大きな問題だろうか。
いや、大した問題ではないはずだ。結局は美味しければいいのだ。タラバガニは美味い! それで充分ではないか。