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相棒の意味とは?語源と由来、知ってる?"相方"とはどう違う?

zatsugaku

雑学カンパニー編集部

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相棒の語源は「駕籠持ちのペア」という雑学

大名駕籠

みなさんは、人気の刑事ドラマのタイトルにも使われている「相棒」という言葉の意味を知っているだろうか?

相棒とは、ともに行動する頼れる相手のことだ。ビジネス上、一緒に仕事をすることが多く、苦楽をともにする相手なんかはまさに相棒。

しかし、その共に行動する相手のことをなぜ「相棒」と呼ぶのか、その語源まで知らない。ということで、今回はこの「相棒」の雑学についてご紹介するぞ!

【生活雑学】相棒の意味とは?語源と由来、知ってる?

おばあちゃん
このドラマ、おばあちゃん好きでよく見てるんだけど、「相棒」の語源ってなんだか知ってるかい?
孫ちゃん
相棒?ペアを組む相手のことだよね。う~ん。
おばあちゃん
時代劇によく出てくるんだけど、今でいうタクシーみたいな駕籠(かご)や、建築作業の運搬用具の畚(もっこ)を一緒に担ぐ仲間っていうのが「相棒」の語源なんだよ。

【雑学解説】相棒は一緒に担ぐ相手のこと

江戸時代のメジャーな移動手段として、駕籠がある。これは長い棒の中央に組まれた駕籠に利用者を乗せ、棒を両脇から片棒ずつかつぎ人力で利用者を目的地へと運ぶ。ようするに現代のタクシー的な乗り物だ。

孫ちゃん
あ、見たことある。お姫様とかお侍さんとか乗せてるよね。

畚はあまり聞き覚えがないだろう。どういうものかというと、縄・竹・わらを網状に組み、その四隅にひもを付けたもの。建築作業で土や石を運ぶための運搬用具だ。

駕籠を取り上げて解説していこう。

駕籠は「エッサホイサ!」と肩で棒を担いで人力で利用者を運ぶタクシー的な移動手段である。この乗り物は構造上、両端から人間が棒を担がなければ動かせない。つまり2人必要だ。

しかも、利用者によっては長距離の移動もあり得る。そのため、気心も知れ、かつコンビネーションの合った2人でなければ、人を運ぶことは難しいだろう。

おばあちゃん
乗ってるのは人だからねぇ。息が合ってないと乗る人が疲れるよ。

その駕籠の棒をそれぞれ担ぐに相応しいパートナーのことを「相棒」と呼び、これが語源になったといわれているのだ。

実際、現代でも共に仕事をするにあたり、気心が知れた人のほうが連携やコミュニケーションがとりやすい。そういう「相棒」は、みなさんの身近にいるだろうか?

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【追加雑学①】相棒と相方はどう違う?

相棒に似た意味の言葉として「相方」が挙げられる。こちらも比較的、よく耳にする言葉ではないだろうか?

たとえば、お笑い芸人がコンビを組むもう片方の相手のことを「うちの相方がね~…」みたいな風に言っているのを、テレビなんかで見かけることは多い。

なお、この相方という言葉の意味は、さきの相棒の意味とも非常に似ていて、こちらも共に行動する相手のことを指す。しかし相方には、相棒にはないほかの意味で使われることがあるのはご存じだろうか。

ほかの意味での相方は、日本の文化・能楽で使用する笛・太皷の演奏そのものを指すこともあるのだ。また、邦楽で唄と唄の合間に弾く三味線演奏が長いものも相方とよばれる。

さらに歌舞伎においては、演者の出入場時・セリフ・演技の合間に、場面を盛り上げるための三味線・笛・太鼓などの楽器演奏を指す意味もある。

孫ちゃん
へぇ~!楽器の演奏も「相方」っていうんだ?

なお、これらの場合の相方は「合方(あいかた)」とも表記される。どちらを使用しても間違いではないが、演目上では合方のほうを使われることが多いようだ。

そして、上記の意味合いでの相方がどんなものかわかりやすくするために、みなさんには時代劇っぽい一幕を想像してほしい。

「ついに見つけたぞ、わが親の仇!」(主役セリフ)」

「ベベン!(三味線)」

「いまこそここで恨みを晴らさん!(主役セリフ)」

「ベベンベン!(三味線)」

「何をちょこざいな! 返り討ちにしてくれる(悪役セリフ)」

「ベベンベンベン!!(三味線)」

と、上の三味線のように、シーンを印象付けたり盛り上げるため、セリフ間や役者の演技の合間におこなわれる楽器の演奏が「相方」ということになる。

もっともセリフなどは筆者の「こんな感じ?」的なアドリブ解釈なので、実際にこういうシンプルな演目はない(おおよそのイメージとしては間違っていないはず)。

孫ちゃん
うんうん。でもなんかイメージつかめた!

歌舞伎演目の十八番「助六」

実際の歌舞伎動画も見つけたので、本物の歌舞伎の1シーンをぜひ見て欲しい。

市川團十郎さんと中村勘三郎さん、おふたりの演技シーンで、笑いも多い場面と見受けられる。見てもらえたならおわかりいただけたと思うが、2分あたりからはじまる和楽器伴奏が「相方」ということだ。

孫ちゃん
あ、この演奏が「相方」なんだね~。というか、なんか歌舞伎おもしろいんだけど!歌舞伎ってこういうものなの?思わず笑っちゃったよ!
おばあちゃん
歌舞伎はなんだか難しいって思ってる人も多いけど、実はけっこうおもしろいんだよ。いつもいつも頭グルグル回して「いよ~~~~~ぉっ!」ばっかりいってるわけじゃないんだから。

【追加雑学②】「敵娼」も「相方」?

ちなみに、読み方こそ相方と同じではあるが、意味も漢字も異なる別の言葉がある。その言葉は「敵娼」。こちらは遊郭において、客の相手をする遊女のことを意味しているのだ。

なかなかにアダルトな意味合いだが、夜の相手を共にする遊女と客の関係性を、相方の「共に行動する相手」という意味にかけていると思われる。

たしかに、男女の営みは「なにかしら」の行動を共にしているわけなのだから…まあ、間違いではないということだ。

ちなみに、近年では夫婦・カップル間でもお互いのことを相方と呼ぶことがあるようだ(筆者の友人で、この使い方をしているのを実際に聞いたこともある)。

おばあちゃん
前にテレビでそういってる芸能人を見たことあるけど…う~ん…やっぱりちょっと違和感があったけどねぇ。

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相棒の雑学まとめ

相棒についての雑学、いかがだっただろうか。相棒はいっしょに駕籠をもつ相手が語源だった。棒を一所懸命支え合う運命共同体といったところだろうか。

おばあちゃん
まぁでもなかなか難しいよ、ほんとの「相棒」を見つけるっていうのは。
孫ちゃん
そうだよね~。ただ仲がいいってだけじゃ相棒とは呼べないだろうしね~。

いくら信頼している相棒とはいえ、おかしな口車にのって他人に迷惑をかけたり、法律にふれるような「悪事の片棒」だけはかつぐことがないように!

もっとも、悪事だと解っていながら同じ道に誘ってくるような人間は、その時点ですでに信頼の置ける「相棒」ではないような気がするが…。

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