皆さん薬を飲むときは、何で飲んでいるだろうか? 大多数の人が水だと答えるだろう。医者でも薬を処方されるとき、「水で飲んで下さい」と言われるのだから、それは間違いなく正しい方法である。
しかし外出先などで水を飲めない場合、ペットボトルのお茶で薬を飲んでしまった経験はないだろうか? おそらく「薬あるある」のはずだ。
しかし、どうやらお茶を含めた、カフェインを含む飲み物で薬を飲んではいけないようだ。どうしてなのか? 検証してみたので雑学としてご紹介しよう!
【人体雑学】カフェインを含む飲み物で薬を飲んではいけない
【雑学解説】カフェインで副作用が出る薬もある
ついつい薬をお茶やコーヒーで飲んでしまうこともあるだろうが、これは良くないのだ。たとえば風邪を引いて熱が出た場合、解熱鎮痛剤が処方されるだろう。この解熱鎮痛剤のなかには、カフェインによって効果が高まってしまう物質がある。
効果が高まるならいいじゃないかと思うかもしれないが、副作用が出る可能性も高まってしまうので良くない。さらに風邪薬のなかにはカフェインが含まれているものもあり、お茶やコーヒーと飲むとカフェインの過剰摂取になる恐れもあるのだ。カフェインの過剰摂取の危険性については後述する。
強めるだけでなく、睡眠薬などはカフェインと合わせて摂取することでその効果が弱まってしまう。カフェインは眠気覚ましにも使われているから、これはしっくりくるだろう。
さらに、薬の効果に影響を与えるのでなく、カフェイン自体の効果が高まってしまう場合も多い。たとえば、うつ病の薬である「SSRI」と一緒にカフェインを摂取すると、カフェインのもつ理療作用や中枢神経興奮作用が強く働きすぎてしまう。そうすると神経過敏や不眠といった症状が生じる。
ちなみにお茶やコーヒーの場合、カフェインだけでなくタンニンも含まれているのでまずい。タンニンと鉄がくっついて沈殿し、鉄の吸収を阻害してしまうので注意していただきたい。
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【追加雑学①】急増!カフェイン中毒
仕事や勉強の前に、コーヒーやエナジードリンクでカフェインを摂取し、やる気をだそうというビジネスパーソンや学生の数は多い。しかし、やりすぎは禁物である。
日本中毒協会が全国の病院を対象に実施した調査によると、急性カフェイン中毒で搬送された患者が5年間で101人いるらしい。そしてそのうちの3人は死亡している。カフェインで心臓がどきどきすることはあるが、まさか死んでしまうとは驚きだ!
そして病院に運ばれた患者の平均年齢は25歳であり、カフェイン中毒にかかる患者は圧倒的に若者が多いのが特徴だ。これは若い世代にエナジードリンクが普及していることが原因だと思われるが、エナジードリンク以上にカフェイン含有量が多いのは、錠剤だ。
カフェイン錠にも色々な種類があるが、有名どころでいえばエスエス社から出ている「エスタロンモカ」がある。このエスタロンモカ、1錠で100mgのカフェインが含まれている。これは、レッドブルの330mlを飲み干すのと同程度の量だ。
しかも錠剤だと口に放り込んで水で流し込めばいいのだから、エナジードリンクより短時間で摂取出来てしまうのも良くない。エナジードリンクだとだんだん効かなくなり、錠剤にシフトした若者も多いようだ。サプリメント感覚で使っているが、実際は死に至ることがあり、とても危険なのだ。
【追加雑学②】カフェインが最も含まれている飲み物は玉露
カフェインが多く含まれている飲み物で、真っ先に思い浮べるのはコーヒーだろう。しかし実は、カフェインが一番多く含まれている飲み物はコーヒーではない! ではなにか、それは意外や意外、「玉露」なのだ!
玉露はなんと、コーヒーの約2.7倍ものカフェインが含まれているとのこと。玉露はコーヒーに比べて気軽に飲めるものではない。カフェインを多く摂取したければ、お茶の勉強をして自分で玉露を入れられるようになるべきだ。
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雑学まとめ
今回の雑学はいかがだったろうか。薬とカフェインの飲み合わせは案外危険なのである。
なかには気軽にお茶で薬を飲んでいる人もいるが、副作用で苦しむ恐れがある。身近でそうした行動をみかけたら注意して、お茶の代わりに水を渡してあげよう。
カフェイン中毒も怖いものだ。しかし、カフェインはうまくコントロールできれば自分のやる気スイッチとなるので、決して悪い物質ではないことを申し添えておく。
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