夏も終わりのころに、日本テレビ系列で恒例となっているのが「24時間テレビ」だ。24時間の放送枠で募金を募るチャリティー番組で、チャリティーランナーやドキュメンタリー、挑戦企画などが目玉となっている。
この24時間テレビのグッズとして登場するのが、チャリティーシャツだ。このチャリティーシャツは毎年さまざまなデザイナーによってデザインされるのだが、中にはとんでもない大物もいる。
今回は、そんなチャリティーシャツにまつわる雑学を紹介しよう。
【サブカル雑学】ピクサーは、24時間テレビのチャリティーシャツをデザインしたことがある
【雑学解説】「いつだってスタートを切るのは遅くない」がテーマ
24時間テレビのチャリティーシャツをピクサーが手掛けたのは、2009年。当時は「えぇ!? あのピクサーがデザインしてくれたの!?」と驚いたものである。
ピクサーがデザインしたチャリティーシャツには、古いアナログタイプのテレビのキャラクター・スズが、たくさんの風船とともに空を飛ぶというものとなっている。
デザインしたジョン・ラセター曰く、風船は「新しいスタート」の象徴であるとのこと。スズが風船と一緒に新しい旅に出たように、自分たちもまずは1歩踏み出さないと何も始まらない。
いつからでもスタートを切るのは遅くない…ということをテーマにデザインしたらしい。
スズは古いアナログテレビの見た目をしている。古い道具でも、新しくスタートを切れる…だから、「スタートに遅すぎるということはない」というメッセージになるのだろう。
なるほど、とても勇気のもてるテーマをもったデザインだ。
「カールじいさんの空飛ぶ家」とかけたデザインだった!?
ところで、2009年はピクサーにとって「カールじいさんの空飛ぶ家」という作品の公開年でもある。
「カールじいさんの空飛ぶ家」とは、長年連れ添った妻が亡くなったカールじいさんが、いつか妻と一緒に訪れたかった伝説の滝を目指して、家に大量の風船を付けて空を飛んでいくという話だ。
ピクサーのチャリティーシャツも、風船が描かれている。もしかしたら、「カールじいさんの空飛ぶ家」ともかけたデザインにしたのだろうか。
ちなみに、ピクサーデザインのチャリティーシャツは、約41万枚も売れ、売上にすると約6億1,400万円にもなった。
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【追加雑学】ジブリもチャリティーシャツのデザインを引き受けたことがある
ピクサーがチャリティーシャツのデザインをしたことでも十分な驚きだが、実は日本を代表するアニメ会社・ジブリもチャリティーシャツをデザインしたことがある。
1回目は2006年。KAT-TUNの中丸雄一とのコラボでのデザインだ。デザインは、カオナシのお面のような顔の横に、「絆」と書かれたもの。
イラストでパッと見て、ジブリだと分かりやすいデザインだと思う。売り上げ枚数や売上額は公表されているものが見当たらなかったので分からないが、それでもジブリとアイドルのコラボだ。結構な枚数が売れたと思われる。
2回目にデザインしたのは、2010年。こちらは、アリのキャラクターに「ありがとう」の文字が描かれている。こちらの売り上げ枚数は約38万5,000枚。金額にすると約5億7,800万円になっている。
正直ピクサーに比べると売り上げ枚数や金額は劣るが、それでもさすがの貢献度だと思う。
雑学まとめ
チャリティーシャツについての雑学を紹介したが、いかがだっただろうか。
24時間テレビのチャリティーシャツは、国内のデザイナーや、時にはアイドルがデザインしているものがほとんどだ。
しかし、あのピクサーがまさかチャリティーシャツをデザインしてくれたとは…。チャリティーシャツの歴史だけ見ても、かなり驚く出来事である。
そして「スタートはいつからでも遅すぎるということはない」というテーマが素敵すぎる。
年を取ると「いまさら遅いな」と思うこともある。しかし、ピクサーのチャリティーシャツは、そんな人たちの背中をそっと押してくれるメッセージがこもっているのだ。
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