ジュースや切符などの自動販売機。普段あまり深く考えずに商品を購入していると思うが、縦向きと横向きの硬貨投入口があることに気付いているだろうか?
縦向きと横向きの投入口。何か意味があるのだろうか。まさか作った人の思いつき? いやいや、そこにはしっかりした理由があったのだ。
投入口の向きは、自動販売機の中にある硬貨識別機という機械が関係している。今回は硬貨投入口にまつわる雑学をご紹介しよう。
【生活雑学】硬貨投入口に縦と横があるのはなぜ?
【雑学解説】硬貨投入口の向きは、商品が出てくる速さに関係していた
縦向きに硬貨を入れる自動販売機の代表は、駅の切符売り場などの券売機だ。対して、硬貨を横向きに投入するタイプといえば、飲み物の自動販売機。どこに行っても必ず目に入るほどあちらこちらに置いてある。
硬貨の投入口の向き、これは商品購入までに求められるスピードが関係している。
自動販売機には、投入された硬貨が本物か偽物か判断する「硬貨識別機」という装置が内蔵されている。縦向きの場合は、投入したそのままの勢いで硬貨が識別機まで早く到達するが、横向きはそのスピードが遅いのだ。
硬貨を投入してからこの識別機に到達するまでの時間が短ければ短いほど、商品が出てくるスピードは速くなるというわけ。
そういえば、切符売り場の券売機には続々と客がやってきて、結構な行列になっていることも多い。時間がないときに限ってやたら人が並んでいたり、前の人が購入に手こずっていたり…。そんなときは心の中で思わず舌打ちしてしまう。いや、あくまで心の中で、だ。
そんな感じで切符の購入はスピードが大事なので縦向きの投入口。
飲み物の自動販売機はどうだろう。行列になっていることはほとんどない。人数をさばく必要がないから横向きの投入口というわけだ。
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【追加雑学①】商品が出てくるスピードと機械の大きさの関係は?
商品が出てくるスピードが速いなら、全部そっちの方がいいじゃん! という声も聞こえてきそうだが、実はそうもいかないらしい。
識別機までの到達時間が早いものは識別機自体が大きく、到達スピードが遅いものは識別機が小さい。そのため、中に大量の商品をストックしておかなければいけない飲み物の自動販売機には向かないのだ。
ここで、自動販売機と識別機の大きさについて紹介している動画があったので載せてみたい。なかなかわかりやすいぞ。
あ、これ、なんだか…。小学生が夏休みの宿題で作る貯金箱みたいだ。
【追加雑学②】左利きにはつらい右端の硬貨投入口
自動販売機あるあるでよくいわれるのが、「硬貨投入口が右にあると左利きの人は入れにくい」というもの。慣れない右手で頑張って硬貨を入れたり、自動販売機からはみ出すくらい右側に立って、硬貨を入れたら中央に戻ったり…。うぅ…涙ぐましい努力だ…。
まぁ、大多数が右利きの世の中。どうしても大多数に合わせることになってしまうのは仕方ない。
しかし最近、「どんな条件・立場の人でも同じように使えるものを」という考えのユニバーサルデザインなるものが続々登場。ジュースなどの自動販売機もユニバーサルデザイン化され、硬貨投入口が真ん中にあるなど左利きの人にも使いやすい自動販売機が増えてきたとのこと。左利きには朗報だ。
硬貨投入口の雑学まとめ
自動販売機の硬貨投入口にまつわる雑学をご紹介した。硬貨投入口が縦か横かなんて普段ほとんど気にしたことがなかったが、投入口の向きにはきちんとした理由があったのだ。
切符購入のときは、「投入口が縦向きだから切符が出てくるスピードが速いんだな」と思えば、多少の混雑でも気持ちに余裕が生まれる……かもしれない。
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