最高峰…誰しも一度は憧れる言葉ではないだろうか。なかにはそこを目指して切磋琢磨し、汗や涙を流した人もいるだろう。
単に言葉がカッコイイというだけでなく、最高峰は人々が憧れる存在…私もそのような存在になりたいものだ…。
ということで今回は最高峰! そのなかでも、世界最高峰のエベレストに関する雑学を紹介していこう!
【自然雑学】エベレスト登山ではゴミを持ち帰るのが義務
【雑学解説】エベレスト登山→ゴミを持ち帰るのはなぜ?
ではなぜ、エベレストに登るときにはゴミを持ち帰らなければならないのか。それは単純明快で、エベレストのゴミ問題が深刻だからである。
エベレストのゴミ問題は大きく分けると2つある。
1.酸素ボンベや燃料ボンベ
1つめは、酸素ボンベや燃料ボンベなど、下山の際にできるだけ装備を軽くするために捨てられたゴミだ。「いやいや! 持って帰らないと!」と思ったあなた! たしかにそのとおりなのだが、エベレストは本当に過酷な山なのだ。
特に、標高8,000メートルを越えたところは「デスゾーン」と呼ばれるほど酸素が薄く、意識が保てないくらいだそうで…。安直なネーミングだけど、それだけで怖さが伝わってくる。
だからこそ、装備の面での負担を減らすために、不要なボンベなどは捨てられてしまうわけだ。たしかに、ポイ捨てしないと死ぬリスクが高くなるのなら…それを選んでしまうのは仕方ないようにも思える。
2.人の排泄物
2つめは、人の排泄物だ。山なんだからトイレなんてあるはずもない! ってことはなくて、標高5,000メートルを越えたところにあるベースキャンプでは、政府が管理しているトイレやゴミ箱があったりする。
問題はそこを越えた先なのだ。ベースキャンプ以外にもテントを広げることができるキャンプは複数あるのだが、そこには当然トイレなんてない。
そのため物陰で用を足すわけなのだが、恐ろしいことに、あまりにも寒すぎる環境のため、バクテリアや排泄物を好む昆虫・動物もいないエベレストでは、排泄物が風化しない…。もう一度言う、排泄物は風化しないんだ…だからどんどん溜まっていく。
つまり用を足した翌年に同じ場所で用を足そうとすると、去年の排泄物が同じような表情で迎えてくれる。もう地獄絵図だ…。デスゾーンはもっと低いところにもあったのか…。
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【追加雑学①】エベレスト登山でゴミを持ち帰らないと…?
ちなみに持ち帰るゴミの量も決められている。その量一人当たり8キログラム! 赤ちゃん約2.5人を抱えて下らなければならないとは…登るのも大変なのに…。
ただし、ゴミを持って帰ることは義務なのだが、持って帰らなかったとしても罰金を払うだけ。
その額は多くて約44万円。「44万円」と「自分の命と、他人の排泄物を持って帰ること」を天秤にかけると、多くの人は自分の命を取るわけで…。ほとんどの登山者は罰金を払うことを選ぶ。だからこんな義務を作っても、ゴミは増える一方なのだ。
たしかに山に登って人の排泄物を持って帰りたくはないなぁ…。お土産として持って帰ったら、友達が一人残らずいなくなりそう。自分の周りがデスゾーンと化す!
【追加雑学②】エベレストは登山だけでもかなりお金がかかる
日本での登山では馴染みがないと思うが、海外の山に登るときには入山料を払うのが一般的だ。
エベレストの入山料は、現在の為替レートでいくと約121万円! めちゃくちゃ高い…
しかもこれは山に登る許可証を発行してもらうための費用なので、装備や現地ガイド、渡航費などはまったく含まれていない。登山者の平均費用は約400万円といわれている。
一つの山を登るために、日本の平均年収を超える額が必要とは…ちなみにお金をかければかけるほど死亡率が下がるというデータもあるので、エベレスト登頂を考えている人は多めに予算を組んでおこう。私は到底用意できないからパスだ!
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【追加雑学③】ちょっとエベレストを見てみよう!
「エベレストには行きたいけど高いし、無理だわ」とお悩みのあなた! 朗報だ!
エベレストに行くことはできないが、グーグルストリートビューでリアルなエベレストを見ることができるぞ!
グーグルストリートビューでは、世界の他の山々の様子も見ることができるから探してみよう。
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登山の際の道標は…?
富士山なんかに登ったことがある人は、山何合目にいたとしても、道標となる看板や標識を目にしたと思う。エベレストにも同じように道標となるものがある。それは…死体だ。
先ほど出てきたデスゾーンには別の名前がある。それは「虹の谷」だ。なんとメルヘンな名前なんだ! と思うだろうが、当然お花畑が広がる空間なんかではない。
このカラフルさは花なんかではなく、そこで亡くなった登山者のダウンジャケットの色なのだ…。どこで亡くなったのかという資料があり、その死体を発見することで、現在地やルートをたしかめることができるわけだ…。
「青色の死体を右に曲がったところのカフェにいるよ。」なんて案内をされたら、考えるだけで鳥肌が立つ…。
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雑学まとめ
今回はエベレスト登山とゴミ問題に関する雑学を紹介した。登ったらスゴイ山! くらいしか知らなかった山が、実は深刻な問題を抱えているとは…。
残された死体も今ならある程度ヘリコプターで運べるようなので、残された遺族の元に…なんて思ってしまうが、エベレスト登頂で犠牲になった人々には、むしろそこで眠るのが本望なのかもしれない…。
ただとりあえず言えることは、風化しない排泄物の記憶だけは一刻も早く消し去りたい!