皆さんは怪獣といえば何を思い浮かべるだろうか。日本は世界屈指の怪獣大国。ウルトラ怪獣や仮面ライダーの怪人など、その数ははかり知れない。
だが、どの世代でも知っている怪獣といえばやはり「ゴジラ」だと思う。ゴジラはいまやハリウッド映画にもなっているし、2016年には「シン・ゴジラ」が公開されて話題となった。人気の衰えを知らない怪獣の代名詞ともいえる存在だ。
ゴジラはその見た目も特徴的だが、あらゆる人の印象に残っているのはそのおぞましい鳴き声である。ズッシリと重く、恐怖をかきたてる鳴き声はとても文字や言葉では表せない(ライターとしては失格かもしれないが)
そんな複雑な響きのあるゴジラの鳴き声だが、とある雑学を耳にした。なんと、ゴジラの鳴き声は楽器のコントラバスで作られているというのだ!
うーん、たしかに現代では映画やアニメでの動物や怪獣の音声はコンピュータ合成で作られることがほとんどだと思うが、ゴジラの第1作目が放映されたのは1954年。当時はアナログな機器が主流だったことを考えると、コントラバスで作ったというのは本当かもしれない。
その真相を確かめてみた!
【サブカル雑学】ゴジラの鳴き声はコントラバスで作られていた
【雑学解説】ゴジラの鳴き声はコントラバスの音を逆再生して作っている
調べてみると、初代ゴジラと1998年公開の「GODZILLA(ハリウッド版ゴジラ)」の鳴き声は本当にコントラバスを使って作られていた。その方法をこれから解説していこうと思う。
まず、コントラバスという楽器はメジャーではないと思われるので、どんな楽器かを説明しよう。(コントラバス奏者の人がいたらごめんなさい)
コントラバスは重低音が特徴の弦楽器だ。バイオリンを巨大化させたようなイメージだが、その全長は2m近くもある。その大きさから手で抱えることはできないため、全身を使い、そしてバイオリンと同じく弓で音を奏でる。
そのコントラバスだが普通に奏でると弦楽器特有の美しい音色で、当然ゴジラの重苦しい鳴き声とは程遠い。では、どうやって作ったのかというと奏でるのではなくコントラバスの弦をこするように音を出したそうだ。それをテープに録音して、手動でスピードを調整しながら逆再生した結果が、あの鳴き声というわけである。
ちなみに「GEMSTONE」という東宝株式会社とAlphaBoat合同会社が主催するクリエイター発掘プロジェクトがある。その第1回目はゴジラがテーマだったのだが、実際の応募作品にコントラバスでゴジラの鳴き声を再現しているものがあるのでぜひ聴いてほしい。動画の最初と最後で再現されている。
うーむ、すごい再現度である。この演奏者のテクニックはもちろん、当時のゴジラの鳴き声を制作するにあたったスタッフにもその創意工夫に頭が下がる思いだ。この先、ゴジラシリーズを鑑賞することがあればそういったスタッフの努力にも目を向けてみてほしい。
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【追加雑学】ゴジラという名前の由来
余談だが、皆さんはゴジラがどうしてその名前になったかをご存知だろうか。ストーリー上では架空の伝承である海神「呉爾羅(ごじら」に由来してという設定があるが、そうではなく制作スタッフがどうしてゴジラと名付けたかだ。
これは当時、制作会社である東宝にクジラ(昔はクジラ肉が普通に流通していた)が好物で、ゴリラのような風貌な人がいた。その人のあだ名は「グジラ」。
なんだか語呂がよくて強そうということで、制作陣が着想を得た結果、ゴリラとクジラをあわせて「ゴジラ」となったそうだ。
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なんとも遊び心というか、ユーモラスのある話である。世の中は案外、そういった単純な出来事から名前をつけることが多いのかもしれない。
雑学まとめ
今回は誰もが知るゴジラの鳴き声にまつわる雑学を紹介した。あの迫力のある声が、コントラバスの音を逆再生したものだったとは想像もできない。あらためてゴジラ欲が出てきたので、また新作が公開されることがあれば劇場に足を運びたいと思う。
ちなみに筆者が一番好きな怪獣はモスラだ。「そこはゴジラじゃないのかよ!」というツッコミがきそうだが、まぁ、ご愛嬌ということで…。
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