大人から子供まで、世界中の人たちに夢と冒険のファンタジーを届けた名作「ハリー・ポッター」。その好評ぶりから、シリーズのその後の物語である「ハリー・ポッターと呪いの子」の舞台化までされている。
そういえば、以前にも「ハリー・ポッター」を舞台化しようという話はあった。しかもミュージカルだ! そしてその計画は、誰もが知っている驚くべき人物が発案したものだった。
今回は、そんな「ハリー・ポッター」に関する雑学を紹介しよう。
【サブカル雑学】「ハリー・ポッター」はマイケル・ジャクソンによるミュージカル化計画があった
【雑学解説】作者がきっぱりと断った幻の計画
マイケル・ジャクソンといえば、「スリラー」などの名曲を生み出したキング・オブ・ポップだ。そんな彼は、「ハリー・ポッター」シリーズの大ファンだった。
そして、マイケル・ジャクソンは、ハリー・ポッターの作者であるJ・K・ローリングに「ハリー・ポッターをミュージカルにしないか?」と申し出たのだ。
しかし、ローリングはこの申し出を断った。「あの世界観を、ミュージカルでうまく表現できるとは思えない」とのこと。
「ハリー・ポッター」のファンタジックな世界観は、映画ならCGなどを使ってリアルに表現できるが、たしかに舞台では難しいだろう。さらにミュージカルともなると、普通の舞台とはまた違った表現が必要となる可能性も。
このほかにも、ミュージカル化にあたっての問題点がある。ミュージカルのチケットが高いのだ。
私がざっと調べたところ、ブロードウェイミュージカルの平均的なチケットの値段は、150ドル~170ドル(1万6千円~1万8千円)ぐらいだ。お世辞にも、気楽に親子で見に行くような値段とはいい難い。
対する映画のチケットの値段は、6ドル~7ドル(600円~700円)ぐらいとなっている。映画料金が高い日本から見れば、何とも羨ましい安さだ。この値段なら、気楽に「ハリー・ポッター」を見ようという気持ちにもなれる。
ローリングは、そういった点でも、マイケルのミュージカル化計画を断ったのだ。
個人的には、ミュージカル仕様の「ハリー・ポッター」も面白そうだとは思う。しかし、値段や作者の意向を考えると、やはりこのミュージカル化は断って正解だったという気持ちもある。
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【追加雑学】「賢者の石」ではドリュー・バリモアがカメオ出演する予定だった
「ハリー・ポッター」と著名人について、もう1つトリビアを紹介しよう。
実は、「ハリー・ポッターと賢者の石」の映画版にて、ドリュー・バリモアがカメオ出演する予定があったのだ。
ドリュー・バリモアといえば、「E.T.」や「ラブソングができるまで」などに出演していた女優である。そんな彼女は、「ハリー・ポッター」シリーズの大ファンだった。
「賢者の石」の台本の初期段階では、彼女をカメオ出演させようという話があった。カメオ出演というのは、いわゆるチョイ役だ。監督や主演の友人や、原作者の他、作品のモデルや縁のある人物が少しだけ出演するというものである。
初期段階では、ドリュー・バリモアをなんらかの形で出演させようとしていたのだ。しかし、この案は最終的に却下されて、今の「賢者の石」の形となっている。
ドリュー・バリモアは、かなり知名度のある女優だ。そんな彼女が出演すれば、たとえチョイ役だったとしても、話題が彼女の方に向かってしまう。そうなっては、本来の「ハリー・ポッター」の俳優たちがかすんでしまう可能性があっただろう。
特に主役であるハリーたちは、当時無名の子役。本来目立っていなければいない彼らが、関係のない人に話題や注目を取られてしまう可能性もあった。
雑学まとめ
今回は「ハリー・ポッター」のあまり知られていない雑学をご紹介した。「ハリー・ポッター」ミュージカル化計画…パッと聞けば、とても面白そうな計画だ。しかし、作者のローリングが「ミュージカルであの世界を表現できるとは思えない」ときっぱり断った。
作者自身が「ミュージカルでは無理」というのだから、もしも計画が実行されたとしても、コケていた可能性はあったのだろう。
このエピソードから、ローリングは自分の作品に対して、きちんと相性の良い商談を見極める能力があると思った。
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