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鳥類で唯一"ハチドリ"は後ろにも飛べる。その生態とは?

雑学カンパニー編集部

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唯一後ろに飛べる鳥は「ハチドリ」に関する雑学

ハチドリは非常に小さな鳥だ。動く宝石とも呼ばれる美しい鳥だが、うっかりすると虫と間違えてしまうほど小さい。空を飛ぶ動きも虫のようである。

しかし、虫のように翼を動かせるハチドリは飛翔能力が非常に優れており、また小さな体は、見た目からは想像もつかないほど強靭にできているのだ。

ハチドリの驚異的な能力についての雑学をご紹介しよう。

【動物雑学】唯一後ろに飛べる鳥は「ハチドリ」

ウサギちゃん
ハチドリの飛翔能力は非常に優れていて、ホバリングを行って後ろに飛ぶこともできるんだ。しかも飛行速度は時速100キロにも達するといわれてるんだよ。
ライオンくん
あんなに小さいハチドリにそんな能力があったのか?!

【雑学解説】ハチドリは飛翔能力が高い

ハチドリは飛翔能力が高いというトリビア

ハチドリは世界一小さな鳥として知られている。最も小さなマメハチドリは体重2グラム程度で、大きな種類のハチドリでも20グラムぐらいにしかならない

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日本人が、小さな鳥としてイメージすることが多いスズメと比べてもかなり小さいのだ。ハチドリは鳥類としてはかなり変わった飛び方をする。下の動画はハチドリを撮影したものだ。

ライオンくん
なんか虫っぽい飛び方だな。

平均で毎秒50回を超える羽ばたきを行い、最高で80回も羽ばたくほど高速で翼を動かすことができる。その翼の動きは昆虫のようであり、ぶんぶんと蜂のような音をたてることで知られている。

ハチドリという名前も羽ばたく音が蜂に似ていることからつけられた名前である。英語ではハミングバードと呼ばれるが、これも蜂の羽音に似ていることが名前の由来になっている。

ただし、フランス語では直訳すると蝿(はえ)鳥になるという。花の蜜を主食にしていることも昆虫のようであり、ホバリングを行いながらクチバシで蜜を吸うことができる。

ウサギちゃん
ホバリングっていうのは、空中で停止飛行している状態のことだよ。

ハチドリのすごい身体能力

人工的に乱気流を発生させた中で、ハチドリを観察した実験がある。ハチドリはそんな状況でも気流に流されず、ホバリングを続けられるほど安定した飛行を行うことが可能だ

ハチドリがここまで安定した飛行を行うことができるのは、翼や尾翼を繊細に操ることができるからである。そのため、ホバリングができるだけでなく、鳥類の中で唯一後ろに飛ぶことができるのだ。

ライオンくん
後ろに飛べるなんてすごい能力だな~!

飛行速度も時速100キロに達するものもいる。また、最小の鳥であるにも関わらず、鳥類で最も神経細胞が肥大しており、視覚能力が非常に優れていることで知られる

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【追加雑学①】ハチドリは非常に生命力が強い

最も小さい鳥ということもあってか、弱い生物と思われがちなハチドリだが、実際は非常に強靭な生物として知られている

ハチドリは幅広い環境に生息しており、砂漠から標高4000メートルを超える山脈にまで生息している。

ハチドリの中には、冬を越すために数百キロメートルの距離を移動する種類まで存在するという。また、優れた飛翔能力が示すように胸筋が非常に発達している。何と胸筋だけで体の30%を占めており、非常に筋肉質な鳥なのである

ライオンくん
ハチドリの胸肉、うまそうだな…。でも食べるには小さすぎるか…。
ウサギちゃん
ライオンくんは…すぐにそうやって食べることを考えるんだから…。

そのためアーノルド・シュワルツェネッガーにたとえる専門家もいるが、人間ではありえない胸筋だろう。

代謝が良すぎる・心拍数は早すぎるハチドリ

ハチドリは、代謝が良すぎる・心拍数も早すぎるというトリビア

まるで昆虫のようなはばたきを行うハチドリは、あらゆる動物の中で最も代謝が高い動物としても知られている。眠っているだけで、体重がどんどん減ってしまうほど代謝が高い。ここまでの代謝を支えるには、体の大きさに見合わない大量の糖分が必要なのだそう。

ウサギちゃん
それだけ代謝が良いなんて、体重を気にしている人間にとってはうらやましい話かもしれないね。

蜜をエネルギー源にしているハチドリは、一日に体重の5倍の水分を摂取することもわかっている。しかし、そこまで大量の水分を摂取しても問題がないほど腎機能が優れているのだ。

また、ハチドリの腎臓には体内の水分が少なくなると、水分を保とうとする機能もある。心拍数も1分間に1260回にまで及んでおり、安静にしていても250回だというデータがある。

ほとんどの動物の生涯の心拍回数はほぼ一定だ。そのため心拍の遅い動物ほど長生きであるとされる。しかし、ハチドリは心拍数がこれほど早いにもかかわらず、10年以上生きることが知られている

ライオンくん
あんなに小さい鳥が10年以上も生きるだって?!

生涯の心拍回数は、人間の倍だと考えられている。動物の体感時間は心拍数に比例するという説があるが、これが本当ならハチドリは普通の動物の倍の体感時間を生きていることになる。

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【追加雑学②】日本でもハチドリが目撃されている?

驚異の生物といえるハチドリだが、日本に生息しているのだろうか?

ハチドリを目撃したという人は存在する。しかし、これはスズメガを誤認したものと考えられている。スズメガは蛾の一種だが飛行中の姿はハチドリに似ている

また、飛翔能力に優れており、ホバリングも行う。種類によっては時速50キロ以上で移動するという。これは飛翔昆虫で最も早い。非常に発達した胸筋をもつ昆虫で、この点もハチドリによく似ている

ウサギちゃん
うーん、飛んでいる姿を見れば間違えるのも無理はないよね。

上の動画はスズメガ科のオオスカシバを撮影したものだ。ハチドリと見間違えるのも無理はないといえるだろう。ただし、スズメガはハチドリと違いクチバシはなく、非常に細いストロー状の口で花の蜜を吸う

日本には、ハチドリは飼育されているものしか存在しないとされている。ネットには日本でハチドリを撮影したという動画なども公開されているが、映像が不鮮明でスズメガと間違えたものである可能性が高そうだ。

雑学まとめ

世界で最も小さい鳥であるハチドリについての雑学をご紹介した。器用に飛ぶことができるだけでなく、時速100キロという飛行速度は非常に速い

鳥類でもトップクラスの速さをもつハヤブサは、時速300キロ近い速度で飛ぶともいわれるが、実際は追い風の影響で速く飛んでいるのだという。

無風の状態だと、ハヤブサといえど時速100キロ程度しか出せないという意見もある。ハチドリは飛行速度に関しても、鳥類で最高クラスなのかもしれない

ウサギちゃん
ちなみにハチドリの生息地は、アメリカ南西部からアルゼンチン北部にかけてなんだよ。
ライオンくん
日本には生息していないから、ハチドリっぽい生き物を見ても勘違いしないようにしないとな。

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