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現代日本にも騎馬隊が存在している。その活動内容とは?【動画】

雑学カンパニー編集部

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日本には現在でも騎馬隊が存在するという雑学

戦国時代に活躍した騎馬隊。「武田の騎馬隊」が有名だ。信長さえも恐れたといわれる統率力と破壊力…。

そんな騎馬隊だが、現代の日本にも存在するというのだ!

まさか有事の際に出撃するわけではないだろうが、いったいどんな組織なのか。今回は騎馬隊とともに、馬についてのトリビアをご紹介するぞ!

【動物雑学】日本には現在でも騎馬隊が存在する

ライオンくん
現代の騎馬隊?!こんな時代でもまだ馬に乗って活動するのか?
ウサギちゃん
うん、そうなんだ。騎馬隊は警察の組織で、皇宮警察本部の騎馬隊や警視庁の騎馬隊、京都府警察の平安騎馬隊が存在するんだよ。

【雑学解説】日本の騎馬隊は警察の組織

ライオンくん
競走馬から騎馬隊の馬になったのか!面白い経歴だな~。

上の動画は、競走馬を引退して騎馬隊に入るサラブレッドの様子を撮影したものだ。競走馬として活躍できる期間は限られているが、このような「再就職先」があるのはとてもいいことだ。

皇居前では騎馬隊によるパトロールが行われており、警視庁騎馬隊1903年に設立されていから現代まで休むことなく活動を続けている。

1964年の東京オリンピックでは、騎馬隊による会場警備も行われた。現在でも学童の交通整理や学校の交通教育で警視庁騎馬隊は活躍している。

京都の平安騎馬隊は昭和20年代に一度解体されたが、平安遷都1200年の1994年に復活した。現在も交通安全や観光地のパトロールを行っているという。

ウサギちゃん
平安騎馬隊は水難事故防止のためのパトロールも行っているんだよ。

海外の王族や特命全権大使馬車を希望することが多いため、騎馬隊が護衛することになる。その任務は皇宮警察本部の騎馬隊が担当するそうだ。

今後も騎馬隊の需要がなくなることはなさそうである。

騎馬隊はどこで見れる?

普通に生活していたらなかなか見かけることはないが、警視庁騎馬隊の活動の中で最も多いのは「交通安全教育」だそうだ。東京都内の保育園や小学校で交通安全への理解を深めてもらうとともに、馬の試乗も行っている。

なんかうらやましい…。大人は参加できない…。

だが、大人が騎馬隊を見るチャンスもある。それはパレードだ。交通整理はもちろん、パレードを盛り上げる要素にもなる。

しかし…警視庁のホームページからは、以下のように騎馬隊員の気苦労が伺える…。

警視庁に騎馬隊があることを知らない人が多いのか、「へえ、警察官なんだ。」という声を耳にすることもたびたび・・・。

すみません…私も知りませんでした…。

ライオンくん
この記事をきっかけにして、いろんな人に知ってもらいたいぜ!

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【追加雑学①】馬は道路交通法上は「軽車両」扱い

かつて馬は、人間を乗せて走る動物として非常に重要な存在だった。戦争で馬に乗って移動することは多かったし、馬車は代表的交通手段であった。

日本では普及しなかったが、馬車自動車に代わる存在だった。現代でも自動車ではなく、馬車が重要な交通手段である地域は残っている。

とはいえ、馬が道路で走る姿を見ることのある人はいないだろう。下の動画は馬が車道を走る姿を撮影したものだが、脱走した馬らしい。

ウサギちゃん
もしも昼間の渋谷の車道だったら、大騒動になったかも…!

人が馬に乗って車道を走るのを見かけることはまずないだろう。道路を馬に乗って走ったら違反になると考える人が多いのではないだろうか?

安心してほしい、日本の道路交通法では馬は軽車両扱いであり、馬に乗って車道を走ることはなんの問題もないという。

道路交通法2条1項11号には、「動物の力で牽引される車両と牛馬は軽車両と見なされる」とはっきり明記されているのだ。

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このことから馬は軽車両なので、車道を走ることに問題はなく許可を取る必要もないらしい。馬の免許は発行されていないので、免許も必要なく年齢制限なしで乗ることが許されているのだ。

ライオンくん
ライオンは車道を走ってもOKなのか?
ウサギちゃん
うーん…街がパニックになるから、すぐに保護されてしまうと思うよ?

とはいえ、軽車両なのでお酒を飲んで乗る「飲酒乗馬」や、道路に馬を止める「違法駐馬」は当然違法になる。

サラブレッドだとかなり速いので、スピード違反で逮捕される可能性もあるだろう。気になるのは灯火の義務についてだが、そり及び牛馬を除くとする都道府県が多い。

そのため、ライトをつけなくても夜間に馬に乗るのは問題ないことがほとんどだ。だが、夜間に馬に乗ることはまずないだろうし、危険なので実際には明かりが必要だろう。

さらに、現在でも警察官が車道を馬で走ることは珍しくないという驚きの事実がある。

【追加雑学➁】道路が舗装されたのは馬車のおかげだった

現代では海外でも見かけることが少なくなった馬車だが、海外で道路が舗装されたのは馬車の影響が大きいのだという。馬車は舗装された道路を走らないと事故が起こりやすく、馬の糞が泥と混じってしまい不衛生なのだ。

そのため、馬車が普及していた海外では古代から道路を舗装する必要性があった。この影響は現代にも残っており、かつて馬車大国であったヨーロッパ諸国ほぼ100%の道路舗装率を誇る。

やはり、馬車が古くから利用されていたタイ・韓国・中国・エジプトは道路の舗装率80%を越えており、日本の道路舗装率70%を上回っている。

ライオンくん
なんか意外だな~!

現代では道路舗装率70%とそこそこ上位の日本だが、昭和30年代までは非常に道の悪い国として有名だった。昭和20年代に生まれた人は、「日本は先進国の中で最も道路舗装率が低い」と教えられた記憶があるという。

日本で馬車が普及しなかった最大の理由は、非常に道が悪かったためともいわれている。「道路特定財源制度」のおかげで道路舗装率は一気に急上昇したが、かつての日本は悪路の国だったのだ。

人間の交通手段としての地位を自動車に奪われた馬だが、かつては自動車が道路を走ることは迷惑がられた。

自動車馬を怖がらせるデビルワゴンと呼ばれ、馬が来たら停車しなければならなかったこともある。速度も時速20キロ以下に制限されていたという。

ウサギちゃん
ボクたち動物からすれば、猛スピードで走る自動車はとっても怖い機械だよ!

雑学まとめ

今回の雑学はいかがだっただろうか。現代日本にもたしかに騎馬隊は存在した。

存在したことにもびっくりだが、警察組織の中にいるということにも驚いた。時代とともに、戦うための相棒から治安を守るための同僚に変化したのだ。

また、「道路交通法では馬を軽車両として扱う」というトリビアについてもご紹介した。日本では交通手段として利用されることは少なかった馬だが、車道を走ることは問題なく、許可を取る必要もないらしい。

もっとも、本当に軽車両として扱われるため、歩道を移動するには馬を降りた状態で歩かなければならない。馬が糞をすると、迷惑条例違反になる点にも注意が必要だ…。

ウサギちゃん
いくら馬が車道を走れるといっても、生き物だからTPOをわきまえた場所・行動を気をつけなきゃダメだね。
ライオンくん
そうだよな。車がバンバン走る車道なんて馬からすると恐怖でしかないし、周りの自動車にも迷惑がかかるからな!

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