年々過熱するペットブーム。最近ではハリネズミやモモンガといった一風変わった動物にまでその波が押し寄せている。しかしながら、根強い人気を誇り、ペットブームの火付け役となったのが猫と犬であることに変わりはない。
その人気は落ちるどころか上がる一方で、人気のある種類の猫のなんと高価なこと。そんな高級猫のなかでも群を抜く種類はやはりいて…お値段はなんと…
1000万円超え!!!
どんな猫だよ…。ていうか誰が買うんだよ…。でも…そんな値段を聞いてしまったら興味を抱かずにはいられない! 今回の雑学記事では、この高級すぎる猫の正体を暴いていこう!
【動物雑学】世界一高級な猫「アシェラ」とは?
【雑学解説】世界一高級な猫の正体は…新種の「中型ネコ科動物」
1000万円超えの高値を誇るその猫の名前は「アシェラ」。
まるでどこぞの貴族のような、高貴な雰囲気漂うネーミングである。値段に影響を受けている感は否めないが…。
そんなアシェラの正体は、品種改良した新種の猫である。「ライフスタイル・ペッツ」というアメリカの企業が数種類の猫を掛け合わせ、誕生したのがアシェラである。
元になったのは、アフリカンサーバルキャット・アジアンレパードキャット・ベンガルだ。
…この3種類…たしかに猫は猫だけど、なんだかサバンナに住んでいそうな、肉食獣感が強いやつらじゃないか…。
以下の動画は、札幌の円山動物園にいるサーバルキャットの食事風景。うん…たしかに猫だけどペットって感じじゃない。
アジアンレパードキャット・ベンガルも、サーバルキャットと見た目がよく似ているため、掛け合わせたアシェラも美しいヒョウ柄を継承している。
大きさはサーバルキャットが主となるため、オスの体重は14キロオーバーにも…。やはりペットというよりは中型ネコ科動物といった感じだ。
なるほど、それなら値段が跳ね上がるのも納得できる。
以下のツイートでは、アシェラの姿が紹介されているぞ!
https://twitter.com/youko_rou/status/1191996389837828096
交配されているサーバルキャットは自然界でもかなり獰猛な動物のため、血を色濃く受け継いだアシェラの中には、気性の荒さが問題になる個体もいる。家で飼えるなら、番犬以上の役割をしてくれそうだ。
しかし基本的には頭がよく、人や他の動物に対して友好的な性格をしているというぞ。ちょっと怖いけど、懐いたら絶対カワイイ…。
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超高級猫・アシェラって誰が飼ってるの?
で…誰がそんな1000万もする猫飼ってんの? という話だ。これに関してライフスタイル・ペッツは、顧客の大半がロシア人と中国人であることを発表している。
ロシアでは猫を飼っている家が全世帯の53%を占めるというし、中国のペット数はアメリカに次いで世界2位…。
そのなかでもアシェラを買ったのは富裕層に違いないが、各国のペット文化が購入を後押ししていることはたしかだ。
ちなみに日本では、現在アシェラのブリーダーが存在しないため、購入する場合はアメリカから輸入することになる。個体の金額にプラスで輸送費や検疫で留められた場合の料金が発生することもあり…手に入れるハードルはかなり高い。
しかもその性質を考えると、ひょっとしたら動物園のような檻を設けなければいけないのではないか…? ちょっと想像が追い付かない…。
アシェラは「肉食獣を飼ってみたい!」を叶えようとした猫
アシェラを生み出したライフスタイル・ペッツの創業者、サイモン・ブロディは、こう語っている。
「誰もが一度はヒョウやトラを飼ってみたいと思ったことがあるだろう。それは難しいが、アシェラはヒョウやトラに一番近づけた猫である」
そういうことか! たしかに金持ちが用心棒としてトラを飼ってるみたい感じ…ラスボス感があって憧れる!
うーん…でも、これは人間のエゴともいえる話だ。改良するために交配を続けた結果、その遺伝子に問題が起こり苦しむ動物もいる。やっぱり飼えないものを無理して飼う必要などないのではないか。
同じように考える人も多く、やはり同社がアシェラを生み出したことは賛否両論を呼んでいるようだ。
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【追加雑学】「アシェラ」以外にもいる!高級猫ランキング
アシェラ以上の高級猫というのはいまのところ存在しない。しかしそれでも、目が飛び出るほどの高値を誇っている品種はまだまだたくさんいるぞ!
ここではそんな高級猫をランキング形式で紹介していこう。
2位:サバンナキャット(18~600万)
サバンナキャットは、野生猫のサーバルキャットとイエネコを掛け合わせた交配種。値段は高ければ500万以上もする。
アシェラと同じくサーバルキャットを元にしていることもあり、見た目は野生的でたくましい。しかしイエネコと掛け合わせたおかげなのか、性格は大人しくて人懐っこく、犬のような忠誠心の高さが特徴だ!
日本でも野生の血が薄いF1~F3という種類のものなら、自治体に許可を取って飼育できる。
以下の動画では、飼育されているサバンナキャットの様子が見れるぞ。一番野生の血が薄いF1という種類だというが…低く威嚇するような鳴き声は野生そのものである。
3位:ベンガル(12~300万)
ベンガル猫は、野生種のベンガルヤマネコとイエネコを交配した種類。
1970年代、カリフォルニア大学が猫白血病の研究を行った際に生まれたのが最初とされている。数十万で手に入るものも多いが、毛並みが綺麗だったり、血統によっては300万ほどになることもあるという。
見た目はアシェラやサバンナキャットとよく似たヒョウ柄で、体格も大きくて野生的。しかし性格はかなり人懐っこくて甘えん坊らしく、日本でも普通に飼える。
興味深いのは、猫なのに水が好きで、水のなかにも平気で飛び込んでいくということ。以下の動画をみると、その好奇心旺盛な性格もよくわかる。
アシェラやサバンナキャットに比べると、ちょっとイエネコっぽさが増しているようにも感じるな。
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4位:ピーターボールド(14~60万)
ピーターボールドは、ロシア生まれの毛がない猫。一見猫には見えない。大人しくて聞き分けがいい、飼えば癖になりそうな性格をしている。
ただ毛がないぶん、やはり皮膚はすごくデリケートで、飼うなら日光や気温など、環境に多少気を遣う必要がある。強くなでまわしたりするのもあまりよくないようだ。しかし手がかかるのもまたカワイイというか…。
以下の動画では、ピーターボールドが紹介されている。ほんとに不思議な見た目だ。
5位:ペルシャ(10~40万)
ペルシャ猫のはっきりとした起源は不明だが、16世紀のイタリアで存在が確認されていたり、19世紀にはイギリスのキャットショーで活躍したていたり…かなり古くから人気を誇る猫だ。
長くて高級感のある毛並みに、潰れたような平らな鼻、離れた目という愛くるしい見た目が特徴。
なんでも、目と鼻の高さが一直線になるほど値段も高くなるのだとか…。やはりこの顔つきが人気の秘密ということか。
性格は非常に大人しく、優雅な気品を感じさせる猫である。
以下の動画でその様子が紹介されている。カワイイ…。
高級猫の雑学まとめ
今回の雑学では、1000万円を超える猫「アシェラ」を紹介した。
超高級な猫アシェラ。その正体は「トラやヒョウを飼ってみたい!」という人の願いが具現化された、夢の結晶だった。まだまだ新種で数が少ないことも、値段高騰の要因になっている。
またアシェラのほかにも、驚くような値段の猫が世の中にはたくさん存在する。
しかしペットの価値というのは、決して値段だけでは決まらない。筆者の愛猫は元野良猫だが、毎日その可愛さにメロメロにされている。結局、どんな高級猫も「愛猫」の称号には敵わないのかもしれない。
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