肉食・巨大動物

5トン…!?地上最大の肉食動物はミナミゾウアザラシ。その生態は?【動画】

地上最大の肉食動物はミナミゾウアザラシという雑学

「地上最大の肉食動物は?」

あなたがこう聞かれて思い浮かべるのはどんな動物だろう。

ホッキョクグマ? イリエワニ?

たしかに彼らはどちらも1トンにも迫る重量を誇る。

しかし地上最大はそのどちらでもない。なんと…

アザラシである。

あ…アザラシ? 一気に可愛くなるな…。ていうか、そんなにでかい印象ないんだけど?

いやいや…それは水族館などで見かけるアザラシが小さい種類というだけの話。南極付近に生息する「ミナミゾウアザラシ」は、イリエワニの数倍のでかさを誇っているのだ!

今回はそんなミナミゾウアザラシの雑学を紹介しよう。

【動物雑学】地上最大の肉食動物はミナミゾウアザラシ

ライオンくん
地球最大の肉食動物…オレが見た中ではワニが一番大きかったな。
ウサギちゃん
一般的にはホッキョクグマが最大といわれているんだけど、地上で最も大きな肉食動物は『ミナミゾウアザラシ』なんだ。その重さはなんと5トンにも達するんだよ!

【雑学解説】ミナミゾウアザラシはサイやカバよりも大きい

ミナミゾウアザラシはサイやカバよりも大きいというトリビア

ミナミゾウアザラシ(メス)

陸上では肉食動物より草食動物の方がはるかに大きい傾向があり、彼らの体重が数トンに達する例はさほど珍しくない。いわれてみると、サイとかカバとか…でかい印象のある動物は総じて草食である。

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そんななか、肉食動物で唯一数トンに達するヤツらがいる…ゾウアザラシだ。

ゾウアザラシには、南極付近に生息するミナミゾウアザラシと、アラスカなどに生息するキタゾウアザラシがいる。

キタゾウアザラシはオスの平均サイズが体長3.8メートル、体重1.8トンにもなる。なかには2トンを上回る者もいて、これでも巨大に思えるのだが…

ミナミゾウアザラシはもっとでかい。

なんと最大で体長6.5メートル、体重は5トンにも及ぶ個体が確認されているのだ! 同じアザラシでもミナミゾウアザラシは桁外れにでかいということか…。

ちなみに草食動物ならアフリカゾウのオスが約6トン。単純にアフリカゾウぐらいのサイズのアザラシがいるってかなり怖い。絶対近寄りたくない。

ライオンくん
そんなデカいサイズの肉食動物が存在していたなんて…!コイツがサバンナにいなくて良かったぜ…!

ちなみにメスのミナミゾウアザラシの体長は平均で2.7メートル。体重は500キロほどと、実はそんなに大きくない。というかオスとメスで差がありすぎる気がするが…これはやっぱりオス同士がメスを奪い合ってケンカをするからだろうか?

以下の動画でも、オスとメスのサイズが明らかに違うことを実感できる。

というかペンギンいすぎ…。ミナミゾウアザラシのことまったく気にしてないし、なんかシュールだぞ。

ミナミゾウアザラシがここまで巨大な理由

どうしてミナミゾウアザラシがここまで巨大なのかというと、彼らのエサが主に魚などで、狩場が水中にあるからだ。

そもそも陸上に生息する肉食動物がそこまで大きくならないのは、体が大きすぎると獲物を捕まえられなくなってしまうからである。

たしかに! サバンナを駆け回るチーターのような肉食獣を思い浮かべると、みんなスリムなイメージだ。ブヨブヨの身体では、いつまで経ってもキリンやシマウマに追いつけそうもない。

しかし浮力のある水中なら、身体がブヨブヨなアザラシだって、スイスイっと泳いで獲物を捕らえることができる。いわれてみればシャチのような水中の肉食動物には、体重数トンに達するヤツが普通にいるし。

ミナミゾウアザラシは陸上で暮らしながらも、狩場を水中にしたことで地上最大の称号を手にすることができたわけだ!

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【追加雑学①】ゾウアザラシの名前の由来に大きさは関係ない

ゾウアザラシという名前を聞くとなんとなく「ゾウぐらいでかいからゾウアザラシなんでしょ?」と思ってしまうところだが、その名前の由来にサイズは関係ない。

彼らはぷくっと膨らんだ特徴的な鼻をもっており、顔がどこかゾウに似ているのだ。ゾウみたいに長い鼻をもっているから、名前がゾウアザラシなのである。

以下の動画ではその長い鼻の様子がよくわかる。おいおい、自分の鼻を食べてしまいそうな勢いだぞ…。

長い鼻は水分を体内に留めておくため

一説にこの長い鼻は、体内の水分をなるべく逃がさないようにするためのものだという。息を吐きだしたときに、長い鼻を通る過程で冷やされた息が水滴に変わり、鼻のなかに留まる。こうして身体の水分の放出を最小限に抑えるのだ。

ゾウアザラシは夏場に繁殖する生き物で、その時期は陸上で過ごすことが多くなる。水分を体内に留めようとする生態は、夏場の陸上生活で脱水症状を起こさないための手段なのかも?

【追加雑学②】ミナミゾウアザラシ最強説

ミナミゾウアザラシはかなり狂暴についてのトリビア

ミナミゾウアザラシ(オス)

地上最大は? と同じように「地上最強は?」というのも、動物界ではよく取り沙汰される話題だ。大きさで王者に君臨するミナミゾウアザラシの強さはいかほどのものか…?

ライオンくん
『最大』にはなれないけど…肉食動物でダントツに強いのはオレたちライオンだろ?!

生息地が違う以上、比べるのが難しい側面はあるものの、大きさが強さの指標になることは間違いない。ボクシングなんかでも、体重で階級が分かれているのがいい証拠だ。

そしてそして…よく地上最強と謳われるホッキョクグマは、獲物のセイウチにしばしば返り討ちにされてしまうことがある。セイウチって…アザラシと似てるよね?

ということは、セイウチより大きなミナミゾウアザラシなら、高確率でホッキョクグマをKOできてしまうのではないか。

でもアザラシって陸上では大人しい動物なんじゃないの? いっつも寝てるみたいな感じだし…などと思うなかれ。

ミナミゾウアザラシのメス争奪戦は、まさに血で血を洗う戦争である! 繁殖期には陸地にて、以下の動画のようなバトルが繰り広げられている。

持ち前の巨体から繰り出されるタックルと、噛みつきの応酬は壮絶を極め、どちらかが命を落とすことも珍しくない。

勝者となったオスは何十頭ものメスを引き連れる。待っているのは死かハーレムか…弱肉強食の世界に身を置く彼らが強くないわけがないのだ!

そしてこちらもミナミゾウアザラシの強さを物語る動画。

ニュージーランドに上陸したミナミゾウアザラシが、かゆいからといって身体を自動車にこすりつけている。そのまま車を破壊してしまうこともあるとか…。

ウサギちゃん
こんな巨体が車にぶつかってくるなんて…。もはや、体自体が凶器だよ!

ミナミゾウアザラシは陸上ではそれほど速く動けないといっても、人が歩く速度よりはずっと速く移動できる。こんなのが普通に街にやってくるなんて、恐ろしくて出歩けないぞ。でも現地の人は割と普通に接してるのね…。

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【追加雑学③】ミナミゾウアザラシに天敵はいない!?

ミナミゾウアザラシは主に魚などを食べていると前述したが、彼らが食べるのはそんじょそこらの魚ではない。なんとサメをもエサにしてしまうのだ! サメて…たしかに魚類だけどさ…。

普通のアザラシは、逆にサメに捕食されてしまう立場の生き物である。ミナミゾウアザラシは、そんな種族の壁さえひっくり返し、凶暴なサメを食べてしまう。やっぱりホッキョクグマでも勝てないんじゃないか。

一応、天敵としてシャチやホホジロザメなどが挙げられることもあるが、それも子ども時代の話。大人のミナミゾウアザラシはシャチと比べても劣らないサイズ感で、海のギャングと名高い彼らでもほとんど手が出せないのだ。

ライオンくん
大人のミナミゾウアザラシは敵なしだな!

ちなみに子どものミナミゾウアザラシは、約2週間ほどで独り立ちし、親元を離れる。なかなかにスパルタ教育だ。親元を離れたばかりの赤ん坊がシャチやサメに狙われるのだろうな…。

【追加雑学④】ミナミゾウアザラシの潜水能力はクジラ並み

マッコウクジラはクジラのなかでもトップクラスの潜水能力を誇り、なんと最大90分間息継ぎなしで、深さ3000メートルまで潜ることができる。

一方、同じ哺乳類のバンドウイルカやシャチなんかは10~15分程度しか潜っていられず、潜れる深さも数百メートル止まり。身体の大きなクジラのほうが、潜水能力はずっと高い。

しかし…陸上の動物のくせに、マッコウクジラも真っ青な潜水能力を誇っているのがミナミゾウアザラシである。彼らは深さ2000メートルまで、時間にして120分も潜り続けた例が確認されているのだ!

クジラより深く潜ることはないが、息の長さはクジラをも凌ぐ…。海のなかで昼寝してしまうことまであるというぞ! クジラの祖先は陸上生物だといわれるし、もしやアザラシみたいな生き物だったのでは…?

ウサギちゃん
クジラは哺乳類だけど、水中で生活できるように進化していて陸上では生きていけないんだ。

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【追加雑学⑤】ミナミゾウアザラシは日本でも割と飼育されていた

まさか日本でミナミゾウアザラシなんて見られないよね…と、思いがちだが、日本で彼らが飼育されていた例は実はけっこう多い。以下にざっと、日本で飼育されたミナミゾウアザラシの歴史を挙げてみよう。

  • 1958年…上野動物園にペアがやってくる
  • 1964年…江ノ島水族館にペアがやってくる
  • 1980年…伊豆三津シーパラダイスなど複数施設で飼育開始
  • 1995年…江ノ島水族館に名物となった「美男象(みなぞう)」がやってくる
  • 2013年…二見シーパラダイスに居た最後の一匹「丸子」が亡くなる

このように、20世紀中盤以降、ミナミゾウアザラシは日本でも複数の水族館で飼育されていた。そして2013年までは三重の二見シーパラダイスにて、普通に見ることができたのだ。

ちなみに日本で最後の一頭となっていた丸子は、ミナミゾウアザラシを飼育した例では世界最長記録で、24年間、同水族館にて飼われていた。すごい!

現在は法律でアザラシ漁が禁止されているので、残念ながら今後、日本で見られる機会はなさそうだ。しかし、それにしても地上最大の肉食動物が最近まで日本にもいたとは…。灯台下暗しとはこのことである。

以下の動画では、二見シーパラダイスの丸子の生前の様子が紹介されている。オスのミナミゾウアザラシはこの倍以上のサイズはあるんだよな…。

雑学まとめ

5トン…!?地上最大の肉食動物はミナミゾウアザラシについての雑学まとめ

ミナミゾウアザラシ(オス)

今回は地上最大の肉食動物・ミナミゾウアザラシの雑学を紹介した。ホッキョクグマが強いだの…でかいのはイリエワニだのといわれるなか、ここまで桁外れの動物が存在するとは!

もう少し知名度が高まればミナミゾウアザラシも、最強動物の座に君臨できるに違いない。その巨体が目の前に現れれば、ほかの肉食動物たちは恐れをなして逃げ出すはずだ!

ライオンくん
オレが地上最強だと思っていたけど…こんなデカくてヤバいヤツがこの地球上には存在するんだな…!
ウサギちゃん
この世界には、ボクたちがまだ知らない生き物がたくさんいるのかもしれないね!

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