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御御御つけ(おみおつけ)とは味噌汁のこと!漢字の由来とは…?

zatsugaku

雑学カンパニー編集部

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味噌汁をていねいに呼ぶと「御御御つけ(おみおつけ)」という雑学

東北県民の筆者の地元では、親戚一同が集うと総じてみんななまっている。字幕放送が必要なレベルだ。そのため、たまに都会の人の言葉を聞くとすごく新鮮だったりする。

先日は、都内から嫁いできた女性の「おみおつけ」という言葉がやけに耳に残った。

おみおつけ…どうやら食べ物のことらしい。どんなに上品で豪華な料理が出てくるのかと思いきや、なんのことはない、普通の味噌汁である。

特に関東地方では昔から、味噌汁のことを「おみおつけ」と呼ぶ。漢字で書くと「御御御つけ」。「超超超やべぇやつ」みたいなニュアンスか? などと思っていたら、あながちこれが的外れではないらしい。

味噌汁は昔から超大切にされてきた食べものなのだ。今回は、そんな御御御つけの雑学を紹介しよう!

【食べ物雑学】「御御御つけ(おみおつけ)」=味噌汁。漢字の由来は?

ぷよぷよくん
お、おみおつけ…って、味噌汁のことなの?どういうことなんだろ?
ガリガリさん
味噌汁が「御御御つけ(おみおつけ)」って呼ばれる由来は、室町時代初期・宮中の女性が使った女房詞(にょうぼうことば)にあるっていわれてるんだ。味噌は当時めっちゃ貴重だったんだってよ。

【雑学解説】「おみおつけ」の漢字が丁寧すぎる理由とは?

古式ゆかしい「おみおつけ」、年配者はいまだに使うことが多い?というトリビア

なぜ関東地方で味噌汁をおみおつけと呼ぶ人がいるのか。

これには諸説あるが、有力なのは、室町時代初期、宮中に仕える女性たちが使っていた女房詞(にょうぼうことば)」に由来するという説である。

宮中の女性たちは、ご飯に付けて出す汁物のことを「おつけ」と呼んでいた。昔の高貴な身分の人たちが、なんでも丁寧に「御」を付けるのはなんとなく想像がつく。

この「おつけ」という言葉に、さらに丁寧に「おみ」を付けたのが「御御御つけ」だ。このように頭に「おみ」を付ける日本古来の文化を「おみことば」という。

ぷよぷよくん
「おつけ」の段階でも丁寧なのに、そこに「おみ」まで付けちゃったのか!

おみことばは、主に神聖なもの・高貴なものに対して使われ、実は身近にもけっこうあふれている。

身近な「おみことば」

  • おみくじ…そういえば普通のくじ引きには「おみ」が付いていない…
  • おみこし…祭りで担ぐアレは、そのまま呼べば「輿(こし)」である
  • おみき…お酒のこと。お酒は昔から何かと儀式に使われる
  • おみあし…足のこと。目上の人に足を運んでもらうときなんかに使う

なるほど…たしかにどれも、古くから丁寧に扱われてきたイメージがある。

しかし、味噌汁に「おみ」を付けるのはやりすぎだろ…おつけの時点で十分丁寧だし…と思うなかれ。味噌は当時、それこそ貴族しか食べられない高級品だったのだ!

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室町時代まで味噌は貴族の食べものだった

室町時代まで味噌は貴族の食べものだったという雑学

味噌は平安時代に初めて中国からやってきたが、当時は国内で大豆が生産されておらず、一般の農民が大豆を作るようになったのは、約500年後の室町時代である。

つまり、それまで味噌は庶民にはまず手に入らない、貴重な食べものだった。女房詞が使われ出したのは室町時代初期なので、まだそういった風潮が残っていたのだろう。

というわけで、高貴な身分の者だけが食べることを許されるありがたいものとして、「御御御つけ」と呼ばれるようになり、そのあと庶民が味噌汁を食べるようになってからも、そのままの呼び名で広まっていったというわけだ。

あるいは、「おみ」は女房詞で「味噌」を意味しているという説もある。どちらにせよ、かつては味噌が高貴な食べものだったことに変わりはないようだ。

ガリガリさん
いまはスーパーに普通に売ってるけど、昔じゃ考えられなかったんだな。

朝廷は京都にあったはずなのに、おみおつけが関東地方で使われているのは、明治に入って東京が首都になった際、そういった血筋の人たちも関東に移ったからではないだろうか。

なんにしても、そんな何百年も昔の言葉を現代でも使っている人がいるのは、地味にすごいことである。

…とはいえ、筆者におみおつけを出してくれた女性は、「若い人はあんまり使わないかもねぇ」と言っていた。現代では、朝はパン派だという人も多いし、そもそも味噌汁を飲む人自体、減ってしまったのかもしれない。ちょっと寂しいな…。

ぷよぷよくん
僕はパンもご飯も味噌汁も同時にいけちゃうよ。

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【追加雑学】おみおつけと呼ぶ味噌汁・そうでない味噌汁がある

おみおつけと呼ぶ味噌汁・そうでない味噌汁があるという雑学

豚汁

現代の日本では、味噌汁は味噌汁でも、おみおつけと呼ばれるものとそうでないものがあるという。

具体的にいうと、豚汁やけんちん汁のような「たくさんの具材を贅沢に食べられる味噌汁」のことがおみおつけと呼ばれている。そのため、おみおつけという漢字を、具材と汁物にそれぞれ「御」を付けた「御実御汁食」としている辞書もある。

これは、庶民も味噌汁を食べられるようになって、おみおつけの意味が当初とは変わっていったからだろう。

おみおつけの意味が変わった理由とは?

江戸時代までの日本の食事は、1日2食が基本。

ぷよぷよくん
え…絶対死ぬじゃん…
ガリガリさん
死なねーよ…

食べる機会が少ないぶん、野菜でもなんでも品数が確保できることが重要視されていた。そのため、味噌汁も具だくさんで栄養がふんだんに摂れるものが良しとされ、食卓の中心になっていたのだ。

そんな時代背景もあって、おみおつけの意味は「味噌汁=貴重品」から、「味噌汁のなかでも最上級のもの(具だくさん)」に変わっていったのではないかと思われる。

このため現代では、おみおつけという言葉を使う人でも、豆腐・わかめ・ネギといったシンプルな味噌汁は、普通に味噌汁と呼ぶ場合が多い。

…江戸時代までは1日2食…などと言ったが、これってよく考えれば現代人にもけっこう当てはまるよな。「朝食は食べない」「昼は抜いちゃうかな~」みたいな人は多いし。

ぷよぷよくん
いるの!?そんな人!?
ガリガリさん
いるんだよ…普通に…

当時とは事情がまた違うが、肉・根菜・揚げ物・こんにゃく・豆腐など、栄養をバランスよく摂れる味噌汁は、現代人が見直す価値のある食べものなのかもしれない。

これはホッコリ!味噌会社の昔のCMでは「おみおつけ」

今ではおみおつけと呼ぶ人も少ないが、ひと昔前の「神州一味噌」のCMでは、たしかにおみおつけと呼ばれている!

なんだか可愛くてホッコリしてしまった。おみおつけって意味はどうあれ、言葉の響きはカワイイよね。

ぷよぷよくん
昔のCMってほっこりするよねえ。声も音楽もレトロ感あるなあ。

「御御御つけ(おみおつけ)」の雑学まとめ

「御御御つけ(おみおつけ)」の雑学まとめ

今回は、「御御御つけ」と味噌汁についての雑学を紹介した。

関東出身の女性が話す「おみおつけ」という言葉に、まさか味噌汁の歴史が隠されているとは…。

というか、食卓で脇役と思われがちな味噌汁が、昔はメインディッシュだったことに驚かされる。一杯でふんだんに栄養を摂れるおみおつけ…漢字で書くとかなりくどくなってしまうが、それだけ丁重にされる理由があったのだ。

そういえば最近、朝は手抜きばかり…。たまには具だくさんの豚汁を作って、「おみおつけ定食」でも食べようかな!

ぷよぷよくん
いいと思うよ!豚肉もたっぷり入れようよ!
ガリガリさん
絶対豚肉メインで考えてるだろ…

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