睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠の2種類があるのをご存知だろうか? レム睡眠は眠りながらも眼球が動いている浅い眠りのことで、ノンレム睡眠は眼球が動かず深い眠りに落ちている状態だ。
人間はおおよそ90分間隔でレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返している。そして「夢を見るのはレム睡眠である」という説が巷では広がっているが、実はノンレム睡眠でも夢を見るらしい。ノンレム睡眠で見る夢について調べてみたので雑学としてご紹介しよう!
【人体雑学】ノンレム睡眠でも夢を見る
【雑学解説】ノンレム睡眠中にも夢を見るという調査結果が!
レム睡眠では眠りが浅いため、脳の一部分は起きているときと同じように活動している。対して、ノンレム睡眠では脳の活動は全体的に低下する。
レム睡眠は1953年、シカゴ大学の教授と学生による研究で発見された。彼らは睡眠中における脳波測定と行動観察を繰り返し、それまで知られていない睡眠状態を発見したのである。
その睡眠状態のとき、通常の睡眠では見られない急速な眼球の動きが見られた。そのため、急速眼球運動という言葉を英語にした「Rapid Eye Movement」のそれぞれの単語の頭文字を取って、REM睡眠と名付けられた。
さらにレム睡眠中の被験者を外部からの刺激で起こすと、多くの被験者が「夢を見ていた」と回答した。このことから、レム睡眠=夢を見る睡眠だという説が広まったのだ。
しかし、レム睡眠中に夢を見る確率が高いだけで、実はノンレム睡眠中にも夢を見ることはある。
しかも、ノンレム睡眠中に夢を見るのはそんなに珍しいことでもないのだ。先ほどの調査によると、レム睡眠中に夢を見ていたと答えた確率は80%、ノンレム睡眠中に夢を見ていたと答えたのは20~60%とけっこう多い。
つまり、夢は睡眠の種類に関係なく見るということだ。ただ、起きてから思い出すことが多いのはレム睡眠中に見る睡眠らしい。大切な人が出てきたり、すごく怖かったりするような感情の動きを伴う夢は、レム睡眠中に見ることが多いのだ。
逆にノンレム睡眠時に見る夢は、平坦でシンプルなものが多いらしい。これは、レム睡眠では物事を考える器官である大脳皮質が働いているためだと考えられている。
ここからはもう少し夢に関する雑学を紹介しよう。
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【追加雑学①】男女で見る夢の傾向は違う
面白いことに、男女で見る夢の内容が異なる傾向にあるのだ。
男性の場合、現実的な夢をみがちだ。たとえば、働いている人なら職場での出来事が夢の内容となることが多い。
逆に女性の場合、非現実的な夢を見ることが多い。その日テレビで見た有名人が自分の家族となっていたり、好きなアイドルグループに自分がアイドルとして所属しているといった、現実離れした夢が多いのだ。
男女で夢の内容が違うことの理由は分かってはいない。女性のほうが妄想が好きな人が多いような気がするが、このことが関係しているのだろうか…。
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【追加雑学②】動物も夢を見る
夢は人間特有の現象ではなく、犬や猫などの動物も夢を見ると考えられている。
夢を見るのは大脳皮質という脳の器官が関係していると考えられているが、犬も猫は大脳皮質をもっているため、夢を見るといって差し支えないだろう。
犬や猫に「お前、昨日夢を見たか」と聞いても答えてはくれないから、あくまでも推測になってしまうが…。
また、大脳皮質は脳のなかでも精神を司る高度な器官であり、金魚やザリガニなどの大脳がほとんど存在しない生物もいるため、こうした生物が夢を見るかは定かではない…。
最後に、夢を見ているであろうレッサーパンダの動画を紹介する。
とても愛らしい。口を動かしているから、美味しいモノを食べている夢を見ているのだろうか?
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雑学まとめ
今回は夢についての雑学を紹介した。夢を見るのはレム睡眠のときだけだと勘違いしている人はけっこういるが、実はノンレム睡眠中でも夢を見るのだ。ノンレム睡眠中に夢を見るのは珍しくなく、夢は睡眠の状態に関係なく見るものだといえる。
ただ、夢の内容はレム睡眠時とノンレム睡眠時で異なることが多く、レム睡眠では比較的内容が「濃い」夢を、ノンレム睡眠時は比較的内容が「薄い」夢を見るという傾向がある。
あなたがしばらく忘れられないようなトラウマ級の悪夢を見た場合、それはレム睡眠中に見た夢である可能性が高いのだ。
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