お正月といえばおせち。おせちといえば重箱を思い浮かべることが多い。各家庭に一つ重箱があるのが普通…かどうは微妙だが、おせちと聞いて何段か積み重ねられているイメージがわくのは、みな共通だろう。
豪華なおせち、重箱を一つ一つ並べた綺麗な料理達に感動する。そして最後の段、なんと5段おせちの場合には一番下の段は空っぽらしい。まさか料理を入れ忘れて? というわけでもなく、あえて5段目には何も入れず空っぽにしておくらしいのだ。今回はそんな、おせちにまつわる不思議な雑学をご紹介しよう!
【食べ物雑学】5段おせちの一番下の段は中身が空っぽ
5段おせちの一番下が空っぽなのは、福が入るように。
【雑学解説】5段おせちは重ねる順番が決まっている
お正月に食べるおせち、その料理それぞれに意味があるのはご存じだろうか? 代表的なものだと黒豆・数の子・伊達巻・紅白なます・昆布巻きなどなど。その種類は30種類ほどあるのだとか。
たとえば黒豆は、黒く日焼けするほどマメに働けるようにとの願いや邪気払いとして。数の子はニシンという魚の卵だが、数が多いことから子孫繁栄を願う意味がある。
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おせちといえば、何段にも重ねられたお重を思い浮かべることが多いだろう。親戚が集まり大人数で過ごすお正月、という人は昔に比べ減っているのか、最近は3重のおせちが主流のようだ。
おせちといえば5重のおせちが正式なものである。正式なおせちの形としては5重で、一番下は空なのだが、お店などで注文する場合でも、5段めを抜かした4重のおせちが多い。はたまた、5段すべてにぎっしりと料理が詰まっている5重のおせちもある。
1番上の段は「一の重」、祝い肴(ざかな)の黒豆・数の子・田作りなど。続いて「二の重」は、酢の物や口取りを。「三の重」は海の幸など焼き物を、「与の重」には煮しめなど、山の幸など煮物を。
そして一番下になる「五の重」は、年神様から授かる福を入れるために空っぽにしておくのだ。また、来年こそは空っぽの段にもたくさん料理が詰められるように、と繁栄を願う意味もあるとか。
ちなみに「五の重」は控えの重として、四段では収まらない料理を詰めたり、家族の好物を詰めたり自由に使われることもある。地域などによって考えが違い、詰める料理の内容も異なる場合がある。
そして気になることがもう一つ。四段目の重は「四の重」ではなく、「与(よ)の重」と呼ぶ。お気づきとは思うが、四は(シ)とも読めるため、死を連想する。このことから、縁起が悪いと避けられ、与えるという意味も込め「与の重」と呼ばれる。
お正月には昔からの習わしがたくさん詰められている。ひとつひとつ、意味があることに気が付いたら、次のお正月をもっと大切に過ごせそうな気がする。
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【追加雑学】重箱におせち以外の活用法はある?
重箱はおせち料理のときにしか出番がない。なんて思っているのは勿体ない! 重箱はあらゆる場面で大活躍する。最もメジャーな使い方は運動会だろう。昔を思い出してみると、運動会や学芸会など行事のお弁当は重箱だった。
現代の小学校などでは、午前中までに行事が終わり、お弁当の持参が不要なこともあるようだが。いつもより特別な大きなお弁当、それがないなんて少し寂しいが。しかし出番は行事のみではない。
ちょっと遠出のピクニックや、近場の公園への散歩にだって重箱は活躍する。家族で食べるランチを重箱に詰めるだけである。なんなら家の前での焼肉のときでも良いだろう。おにぎりを詰める容器としても大活躍だ。
5段や4段無理に料理を詰める必要はない。1段だって良いし、2段や3段でも良い。重箱に入っていると、いつもの簡単なお弁当向け料理でも豪華だし、なにより美味しく感じるものである。あと洗い物が楽。
外で使うのはちょっとな~と思う場合には、普段の夕飯などのときに使えば良いだろう。ただおかず類を詰めるだけである。いつものシンプルな料理も豪華に見える。余ったらそのまま冷蔵庫にしまえるし、なにより洗い物が楽!
いなり寿司やてまり寿司などには、積極的に使用してもらいたい。倒れたりしないし、とてもしっくりくるだろう。ちなみに和食ばかりでなく、ベーグルやパン・サンドイッチを入れても良い。縁がしっかりあるため安定して食材が置けるのが良いところだ。
雑学まとめ
おせちと重箱についての雑学、いかがだっただろうか。今はカラフルな重箱やキャラクターが描かれたもの、昔ながらの漆塗りの本格的なものまで、様々な種類やサイズが販売されている。もちろんお正月のおせち料理として使うのだが、普段使い用に好みのデザインを探すのも楽しいかもしれない。
ちなみに紙やプラスチックで出来た、使い捨ての重箱も存在する。外出時に使いたいけど、帰りは手荷物を減らしたいという場合には便利だ。外でたくさん使う予定のある人にはおすすめ。
一般的には3段重が主流のようだから、なかなか5段の重箱は見かけないが、5段目は空っぽにするのが正解。と覚えておこう。(ただし控えの重としてぎっしり料理が入っている場合もある、というのも忘れずに)