白黒模様にノッソリとした動き、モシャモシャと笹を食べる姿などが可愛いと、動物園で人気者のパンダ。熊の仲間で本来は危険な動物であることを忘れてしまうぐらい、その見た目には癒されるものがある…。
ところで彼らのことをみんな揃って「パンダ、パンダ」と言っているが、実はこれは外国語だと知っているだろうか。
なんだと…それなら山田太郎さんに同じ日本人が「Taro Yamada!」と呼び掛けているようなものではないか。人間に直すとかなり寒いノリである。
では、日本語でパンダを呼ぶとどうなるのか…? 今回はそんなパンダの名前に関する雑学だ。
【動物雑学】パンダの和名(日本語名)は?
【雑学解説】誰も呼んでないけど、パンダの和名は「シロクログマ」
ズバリ、パンダの正式な和名は「シロクログマ」である。ちゃんと百科事典にも「シロクログマ→パンダ」と載っているし、動物図鑑でも「ジャイアントパンダ/シロクログマ」のように表記されているものがあるぞ!
しかしシロクログマってなんか言いにくいし、パンダのほうがずっとわかりやすい。正式な和名があってもパンダという呼び方が一般的になっているのは、おそらくそういった理由からだろう。
しかしそれにしてもネーミングが安易すぎないか? と思わされるが、実はそうでもない。同じクマ科の仲間を見ていても、北極に住んでいるからホッキョクグマ、三日月のような模様があるからツキノワグマなど、動物たちの名前はけっこう安易なものなのだ。
同じ白黒のシマウマなんて、もう安易を地で行っているではないか。
【追加雑学】「パンダ」という名前はフランス語
じゃあパンダという名前はどこから来たのさ? というと、これは1825年にフランス語の動物名として定められたものなのだとか。その語源はネパール語のnigalya ponya(nigalyaは竹、ponyaは手のひらの意味)から来ているという説があるが、定かではない。
ちなみに当初パンダはレッサーパンダを指す言葉だったが、後年に近縁種と思われるジャイアントパンダが現れたため、レッサーパンダのほうが改名される流れとなった。どちらかといえばパンダっぽくないほうが元祖パンダだったということか…。
また近年の研究では近縁でもないということが判明している。動物の種類分けっていろいろとややこしいのだな。
スポンサーリンク
中国で「パンダ」は「大熊猫」
中国では「大熊猫」などと呼ばれていたりもするぞ! ひょっとするとこれを和名と勘違いしていた人もいるのではないか。もともと中国に住んでいる動物なので、この呼ばれ方が実は一番古いかもしれない。
熊なのか猫なのかどっちだよ…と言いたくなる名前だが、パンダはネコ目クマ科。おおざっぱに見れば猫の仲間でも、熊の仲間でもある。うーん、肉食動物のようで笹を食べていたりもするし、何から何までややこしい生き物だ。
ややこしい、ややこしいと言ってしまった汚名返上ではないが、最後にとびきり可愛い、上野動物園の赤ちゃんパンダの動画を紹介しておこう!
https://youtu.be/vgEJTXe5b6U
人間に抱っこされているところなどはたしかに猫っぽいかも? 遊具にまたがって遊んだりと、意外と器用な動物であることもわかる。
雑学まとめ
パンダの和名はシロクログマ。パンダ呼ばわりしているのは、シマウマをゼブラと呼ぶようなものだ。
…と、なんだか締めまでややこしい感じになってしまったが、結局はどれも呼びやすい呼び方で読んでいるだけの話である。
ともかく「昨日、動物園に行ったらシロクログマが可愛くて…」などと話しても、なんらおかしくはないわけだ。ただほとんどの人はなんのことかわからないだろうが。