今回の雑学テーマは、ポテトチップスについて。
絶妙な塩加減とカロリーを摂取している罪深さがたまらない、至高のジャンクフードだ。もちろん筆者にとっても、休日にゴロゴロする際は欠かせない存在となっている。
じゃがいもを薄く切って揚げただけとはいえ、こんな偉大な発明をした人にぜひ感謝したい。ふとそんなことを思い、ポテトチップスの由来について調べてみた。
すると妙な文言が目につく。「ポテトチップスはクレーマー対策のために作られた」
クレーマー対策? 一体どういうことだ。筆者は友人の家でポテトチップスのカスをこぼしてクレームを受けることはよくあるのだが…。
【食べ物雑学】ポテトチップスの起源とは?
【雑学解説】ポテトチップスが誕生したきっかけ
まず、ポテトチップスの起源はアメリカ。これは誰もが納得のいくところだろう。ただし、どのようにしてポテトチップスが誕生したのか。これがなんとも面白い話なので紹介したい。
ときは1800年代中盤のアメリカ。ニューヨーク州のとあるホテルレストランでの出来事だ。
ある日、このレストランのシェフであるジョージ・クラムは、客に提供したフライドポテトを、太い・厚さが気に入らないとつき返されてしまう。(…そんな人いるんだなぁ)
ジョージ・クラムは何度も作り直すのだが、その客はクレームを止めない。そこで堪忍袋の緒が切れたクラムは、じゃがいもを薄切りにして揚げ、フォークで刺しづらくさせる嫌がらせを行った。
勘のよい人はもうおわかりかと思うが、これがポテトチップスの原型である。
この元祖ポテトチップスを提供された客は、またもやつき返すのかと思いきや、なんとその味に大満足したそうだ。
そして評判が評判を呼び、全米にまで広まったというわけである。これが、ポテトチップスはクレーマー対策のために作られたという話の大筋だ。
ジョージ・クラムには怒られるかもしれないが、今日まで受け継がれるポテトチップスを生み出してくれたのだから、クレーマー共々感謝したいと思う。
【追加雑学①】日本初のポテトチップスは?
日本でポテトチップスといえば「カルビー」をイメージしがちだが、日本で最初にポテトチップスを流通販売したのはなんと「コイケヤ」ということがわかった。
コイケヤの創業者が、たまたま飲食店で口にしたポテトチップスに感銘を受け、開発に着手。試行錯誤の末、1962年に「ポテトチップス のりしお味」を販売した。最初が「うすしお」でなかったのも驚きである。
その後、10年以上経過してからカルビーが参入し、いまやポテトチップスの最大手となったそうだ。(コイケヤさん、カルビー派でごめんなさい)
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【追加雑学②】進化したポテトチップスの種類
さて、ポテトチップスの発祥や日本初の商品が判明したところで、現代のポテトチップスがどれだけ進化を遂げているか紹介したい。
というのも、現代では普通にじゃがいもを薄切りにしているだけではなく、その形状に様々な工夫が凝らされているのだ。
薄切りタイプ
基本の薄切りタイプ。表面がなだらかであることと、薄く揚げることによってパリパリした食感を楽しむことができる。
例「カルビー・ポテトチップスうすしお味」「YBC・チップスター」など。
釜揚げタイプ
形状は薄切りタイプとほぼ一緒だが、普通のポテトチップスより低温の油でじっくり揚げたもの。堅めの食感が好きな人におすすめ。
例「カルビー・堅あげポテト」など。
ギザギザタイプ
表面にギザギザした凹凸をつけたタイプ。日本でもお馴染みだが、海外でもメジャー。凹凸をつけたことにより、味が絡みやすいほか、もち運びしたときの強度が増すとのこと。
例「コイケヤ・ポテトチップスSTRONGシリーズ」など。
スティックタイプ
じゃがいもを棒状に切って揚げたタイプ。細長くすることによって手でつかみやすいのと、歯ごたえのある食感を楽しめる。
例「カルビー・じゃがりこ」「コイケヤ・スティックカラムーチョ」など。
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ポテトチップスの起源|雑学まとめ
今回の雑学記事では、ポテトチップスの意外な歴史を追いかけてみた。今、口に運んでいるその一枚一枚が偶然の産物であると考えると、なんとも感慨深くある。
ところで、長年ポテトチップスを食べ続けてきた筆者のお腹は…(察して)。そのため、読者の皆さんはくれぐれも食べ過ぎには気をつけてほしい。