ジーク・ジオン! なんのネタかわからなかった人は盛大にスルーしてほしい。今回このような挨拶をしたのは、現代においても「公国」が存在しているという情報を入手したからだ。
筆者のなかで公国と聞いて浮かぶイメージは、国民的アニメ「ガンダム」に出てくるジオン公国。最初の挨拶はジオン公国で使われている掛け声である。
そんなアニメや小説ではよくお目にかかる「公国」という単語。知らない人のためにおさらいしておくと、「公」に治められている国のことだ。「公」というのはいわゆる貴族のことである。日本では平安時代の貴族を「公家」と呼ぶと、読者の皆さんも習ったことだろう。
現代では王様のいる「王国」はイギリスやタイなど、メジャーな国が思い浮かぶが、公国というのはピンとこない。だが、少なからず存在しているというので、その詳細を調べて雑学としてまとめてみた。
【世界雑学】「公国」は世界に3つ残っている
【雑学解説】現代に残る公国一覧
世界の公国を一覧としてまとめてみた。
モナコ公国
フランスにほど近い地中海付近に位置する公国。中心部のモンテカルロは観光地として有名なので、知っている人も多いのではなかろうか。
1つの都市と周辺地域で構成される小国のため、首都という位置づけは存在しない。世界で2番目に小さい国であり、国連加盟国では最小。
世界中の富裕層が集まる地として知られており、国内には世界有数のカジノがある。
リヒテンシュタイン公国
オーストリアとスイスに隣接する、ヨーロッパの小さな公国。国土面積は日本の小豆島ほどの大きさ。国名のリヒテンシュタインは、代々元首を務める家系の名前である。
小さな国ではあるが、ワインやチョコレートなどの名産があり、国内の古城や教会は観光地としても人気。「ルパン三世 カリオストロの城」に登場するカリオストロ公国のモデルといわれている。
アンドラ公国
ヨーロッパ西部にある小さな公国。歴史的な経緯から、国家の元首は別国であるフランス大統領と、スペインのカトリック教会・ウルヘル司教が共同で務めることになっている。
主な産業は観光業で、スキー場やスパなどのレジャー施設が豊富。お酒やタバコなどの嗜好品やブランド品が周辺国よりも安く、スペイン・バルセロナからの直行バスが運行されているので、買い物目当てに日帰り旅行をする人も。ヨーロッパ旅行の穴場スポットとして人気となっている。
これらヨーロッパの3つの国が現代に残る公国だ。公国と聞くとどうしてもお堅いイメージがつきまとうが、どの国もヨーロッパらしい歴史を感じさせつつ、オシャレな観光スポットを楽しめると評判なので、いずれ旅行してみたいと思う。
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【追加雑学】驚愕!公国を自称する地域がある
公国を調べているとき、なんと驚きの情報が手に入った。世界には公国を「自称」する地域があるらしい。自称なんて許されるの? なんて疑問も沸くが、面白そうなのでまとめてみた。
シーランド公国
イギリス南東の沖合いに、先の大戦で作られた人工要塞を領土と主張する自称公国。…人工物は領土じゃなくない? というツッコミはさておき、一応、イギリスから治外法権を認められている場所であり、独自の国歌や国旗もあるらしい。
ちなみに人口は2016年の時点で4人。(…4人だと公国どころか国ですらないような)
公国だけに貴族制度があり、なんとロードやナイトなどの貴族の爵位(しゃくい)を購入することができる。貴族になってみたい人は買ってみてもいいだろう。日本でも西川きよし氏や三村マサカズ氏などの芸能人が、番組の企画で爵位を購入しており、貴族を名乗ることができる。
ただし、国際法では認められていない民間称号であり、国によっては購入した称号を名乗ると罪に問われることがあるので注意しよう。
セボルガ公国
イタリア北西の山間部に位置する、人口300人前後の自称公国。こちらは中世のころ、実際に公爵によって治められていた歴史があり、知らない間にイタリアの領地になっていたので独立させてくれということで、自称公国を名乗るようになったらしい。
ただし、イタリアと揉めているわけではなく、住民は普通にイタリアに税金を払ったり、選挙に参加したりしている。公国を自称して独立宣言したことで知名度があり、観光客が増加した経緯があるので、実際は町おこしのようなイメージで住民は受け止めているのかもしれない。
ほかにも、人口5人のワイ公国も存在するという。…探してみれば案外あるものだな…!
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雑学まとめ
今回は公国という貴族が治める国についての雑学をまとめてみた。一般庶民の筆者には、貴族というと想像のつかない世界だったが、どの国も普通の国と変わらない歴史を感じさせる観光地や名産があることを知れた良い機会だったと思う。
ところで、貴族になりたい筆者はシーランド公国ウェブサイトのオンラインショップで爵位を買えると聞き、さっそくアクセスしてみた! …が、言葉がさっぱりわからずブラウザをそっと閉じたのである。
言語に堪能な皆さんは、ぜひ筆者の代わりに貴族を名乗ってほしい。