缶ジュースを開けたとき、プルタブの穴をしっかり見たことがあるだろうか。実は左右の形が少しだけ違うのだ。
また、「プルタブ」という名前そのものが間違いだったという事実も!
力の弱い女性や子供でも開けられるように、ちょっとした工夫がされているプルタブの穴。今度缶ジュースを買ったときには、ぜひこの雑学を思い出しながらしっかり切り口を眺めてみてほしい。
【生活雑学】缶のプルタブの穴は、左右対称ではない
だから誰でも簡単に開けることができるんだねぇ。
【雑学解説】左右対称の形だと簡単に開かない
缶ジュースを開けたときのプルタブの穴をよく見てみると、左右対称になっていないことに気付くはずだ。明らかに左右の形が違いすぎるわけでもなく、よく見ると「あ、なんか違う」というレベル。
この微妙な左右の違い、これこそが缶の開けやすさに関係しているのだ。
何かを開けるときには必ず力がいるが、少ない力で開けるためには一点にその力を集中させる必要がある。全体に力が均等に分散されるとなかなか開かず、かなりの力が必要になってしまう。
また、左右対称の場合力が入りすぎるため、缶が開くときに勢いよく開いてしまい、ジュースがこぼれたり怪我をしたりと危険もあるのだ。
缶ジュースの飲み口のところを見ると「スコア」と呼ばれる、缶から切り離される線が右側から始まり左側で止まるようになっている。こうすることで右側の一点だけにまず力が加わり、徐々に時計回りに開いていくので、少ない力で簡単に開けられるようになるのだ。
【追加雑学①】「プルタブ」という名前、実は間違いだった!?
プルタブだが、実は現在の缶ジュースにはほとんどついていない。そもそもプルタブというのは、輪っかの部分を一度立てたあと、手前に引っ張って缶から完全に外してしまうものを指す。
今市場に出回っている缶ジュースは、タブの輪っかを一度起こしたあと、またもとに押し戻すようになっていて、缶からタブは外れない。この、缶からタブを外さないタイプのものは、正しくは「ステイオンタブ」というのだ。
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【追加雑学②】左利きには不向き?
プルタブ(正確にはステイオンタブ)の輪っかを引っ張って起こすときに、同時に右側の一点だけに切込みが入って開くようになるが、「右側から開く」ということで左利きにはやりづらいんじゃないか!?」という人もいる。
自分の目の前にあるものを引っ張るときに、おそらくほとんどの人は自分の利き手側に引っ張る方が簡単だ。プルタブも、右側から開き始めるということを考えれば、厳密にいえばわずかながら右方向に向かって力が加わっているということかもしれない。
ただ、調べてみると「左利きでも開けづらいと思ったことがない」という人もいるし、そもそも真下に押し込む構造だからね、これ。力の加わる方向は真下だ。
自動販売機のお金の投入口や、自動改札の「ピッ」ってタッチするものなんかは確かに左利きには不便だが、缶ジュースのプルタブは特にそこまで気にする必要はないだろう。
プルタブが缶切りに!?
思わず「おお~!」となってしまう動画を発見した。アウトドア好きなら知っておいて損はないぞ。
そうそう、あるよね、ウキウキでバーベキュー行ったら栓抜き忘れちゃったってパターン。みんながオロオロしているときにサッとプルタブを外して、何事もなかったかのように涼しい顔で開けてあげよう。
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雑学まとめ
缶ジュースのプルタブの穴についての雑学を紹介したが、「ステイオンタブ」という名前が正しいということは知らなかった。友達が「プルタブ」といっていたらドヤりながら「ステイオンタブね」と訂正してあげよう。
プルタブと呼ばれている全部を取り外すタイプのタブは、切り口で怪我をしたり環境問題の悪化もあり、今は国内ではほとんど流通していないのだとか。
そういえば、「プルタブを集めると車椅子に替わります」って運動もあったっけ。今のステイオンタブの場合は、タブだけ外すというのは推奨されていないのでご注意を。