ピラミッド。それは古代の神秘が眠っているとされるロマンあふれる建造物だ。筆者も子どものころから考古学が好きで歴史漫画などを読み漁っていた。時間と資金力さえあればインディ・ジョーンズのように世界の遺跡を探検してみたいものである。
さて、ピラミッドと呼ばれる建造物は世界中にいくつかあるが、やはり有名なのはエジプトの三大ピラミッドではないだろうか。実物を見たことがなくても、なんとなくイメージできる人も多いだろう。
そんなエジプトの三大ピラミッドの1つに腹に傷を抱えたピラミッドがあるのをご存知だろうか。遠目からだと、そこだけえぐれているように見える。
実はこのピラミッド。なんと発掘調査のために爆破されたことがあるのである。その驚きの事実についての雑学を紹介しよう。
【世界雑学】エジプトの三大ピラミッドの1つは爆破されたことがある
【雑学解説】メンカウラー王のピラミッドは入口を見つけるために爆破された
爆破されたことがあるピラミッドはエジプトの三大ピラミッドのなかで最も小さいもの。これは古代エジプトのメンカウラー王のために作られたとされるピラミッドだ。まずは以下の動画を見てほしい。
今では内部に入ることもできるメンカウラー王のピラミッド。だが、そこにいたるまでには爆破という荒技が使われたのだ。
貴重な遺跡を爆破するなんて現代では大問題になるだろうが、ときは1800年代までさかのぼる。当事のピラミッドは今以上に謎が多く、メンカウラー王のピラミッドは内部につながる入口さえ見つかっていなかった。
そこへ調査のためにやってきたのがイギリスの将校であったハワード・ヴァイス。彼は入口が見つからないからといって、なんとダイナマイトで爆破を行い、強行突破しようとしたのである。
ピラミッドといえばファラオ(古代エジプトの王のこと)の墓といわれる建物。それを爆破するなんて日本人の感覚からすると罰当たりもいいところである…。
そして実際にハワード・ヴァイスはメンカウラー王のピラミッド内部への侵入へ成功した。内部には古びた棺や遺骨があったため、それらはハワード・ヴァイスの母国イギリスへと持ち帰られることになる。
が! その道中、遺骨を乗せた船は嵐によって沈没してしまったのだ。そのため、その遺骨がメンカウラー王のものだったかどうかは判明していないのである。
仮にその遺骨がメンカウラー王本人のものだったら、自分の墓が爆破されたあげく、遺骨は海に沈むことになって踏んだりけったりな話だ。いや、もしかしたら、嵐が来たのはファラオの呪いの可能性も…?
どちらにせよ、メンカウラー王のピラミッドは今ではエジプトの立派な観光名所。ただ、古代の人々にとっては神聖な場所であったことには違いないので、実際に訪れたときは敬意をはらいたいものである。
スポンサーリンク
【追加雑学】実は日本にもピラミッドがある
さて、エジプトのピラミッドについてお届けしたが、ピラミッドと呼ばれる建造物は世界中にある。この日本にもピラミッドがあるのだ。それは広島県にある葦嶽山(あしたけやま)である。
葦嶽山はそれ自体は自然の山ではあるが、形状はキレイなピラミッド型をしている。そして山中に人工的に積んだと思われる石があるため、日本のピラミッドと呼ばれた。古くから地元では日本の初代天皇「神武天皇」にまつわる言い伝えもあり、今でも謎が多い場所だ。
古代の謎や歴史ロマンに触れたい人はぜひ1度、訪れてみるといいだろう。
雑学まとめ
今回はピラミッドにまつわる雑学をお届けした。ピラミッドを含めて古代の遺跡はまだまだわからないことが多い。だからといって爆破なんて力技はよくない。皆さんも歴史の謎に挑むときは最低限のマナーは守るようにしよう。
筆者もいつか遺跡調査のアルバイトをしたり、埋蔵金の探索に出かけたりしてみたい。