「そいつは真っ赤なウソだ!」
ドラマや映画でこんなセリフを聞いたことがある人も多いだろう。真っ赤なウソとは、ついていることが明白なウソのことである。
ところで、真っ赤なウソの「真っ赤」とは何なのだろう。青や黄色のウソではダメだったのだろうか? 今回は、よく耳にする「真っ赤なウソ」に関する雑学を紹介するぞ。
【生活雑学】「真っ赤なウソ」の真っ赤とは何か?
【雑学解説】「真っ赤なウソ」の赤は「明らか」に由来してる
はじめに、「真っ赤なウソ」の意味をおさらいしておこう。真っ赤なウソには「明らかなウソ」「まったくのウソ」という意味がある。
誰がどう見ても、明らかにウソをついている場合などに用いられることが多い。「ヘタクソなウソ」というようなニュアンスでも使われている。できればつかないほうが望ましいウソである。
では、なぜ赤という色が選ばれたのだろうか。その答えは赤の語源にあった! 赤の語源は「明るい」で、「暗い」の意味をもつ黒の対義語として使われてきたのだ。
「赤」は名詞の前につくことで、その言葉を強調する「明らかな」「まったくの」という意味になる。真っ赤なウソの場合は、ウソの前につくことで「明らかなウソ」という意味になるのだ。
ほかにもある赤のつく言葉たち
真っ赤なウソと同じように、名詞の前に赤をつけることで強調している言葉を紹介していく。
- 赤貧…きわめて貧しいこと
- 赤の他人…まったくの他人
- 赤裸々…体になにもつけていないこと
- 赤っ恥…赤面するほどのとんでもない恥
いかがだろうか? こうやって見てみると、赤がつく言葉は結構多いことが分かる。
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【追加雑学①】「摩訶」に由来しているという説もある
真っ赤なウソの起源についてはもう1つの説がある。それは、摩訶不思議(まかふしぎ)の「摩訶」に由来しているという説だ!
摩訶は、「大きい」という意味をもつサンスクリット語のマハー(maha)を起源としている。つまり、「大きなウソ」→「マハーなウソ」→「摩訶なウソ」→「真っ赤なウソ」ということになる。
うーん、少し強引な気もするが…。こちらはただの俗説ということで、やはり「明らか」から赤になった説のほうが有力らしいぞ。
【追加雑学②】英語の「白いウソ」とは?
真っ赤なウソではなく、「白いウソ」という言葉を聞いたことがあるだろうか。「初めて聞いたぞ」という人も多いと思う。
それはそのはず! 白いウソ(white lie)は英語の表現である。
white lieには「悪意のないウソ」という意味があり、相手を傷つけないためにつく小さなウソのことを指す。同じウソでも、日本語の真っ赤なウソのように罪深くはない。
雑学まとめ
今回は「真っ赤なウソ」に関する雑学を紹介してきた。なぜ赤なのだろうと不思議に思っていたが、まさか「赤」と「明るい」が関係してたなんて! 日本語って本当に奥深い。
英語には「白いウソ」があるなんて、それもまた面白いと感じた。相手のことを想ってつく白いウソならまだしも、真っ赤なウソはつかないように注意したいものだ。