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ルビーとサファイアはどう違う?もとの石の種類は同じ!

雑学カンパニー編集部

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ルビーとサファイアは元は同じ鉱物という雑学

ネックレスやリング・ブローチなどのアクセサリーに使われる宝石の一種として、ルビーとサファイアがある。2つとも名前は聞き慣れていて、わりとメジャーな宝石の部類だろう。

全く違うルックスをした2つの宝石だが、それは色が違うだけで、実は同じ種類の石から誕生しているということを、あなたはご存知だろうか?

どういうことかというと、ある物質が石に混ざることでその色を変え、ルビー・サファイアとして生まれ変わるというのだ!

ある物質とは? そして元を同じくする、その石とはいったいどういうものか? 謎を解き明かす雑学を今回は解説しよう!

【自然・宇宙雑学】ルビーとサファイアは元は同じ鉱物

ばあさん
ルビーとサファイアは、「コランダム」という酸化アルミニウムの結晶が元になって生まれる宝石なんですよ。
じいさん
このコランダムの結晶中に不純物が混ざることで色が変化し、その色の差によって、我々が知るルビー・サファイアに分けられるんじゃ!

【雑学解説】化学的には同じ種類の兄弟石

化学的には同じ種類の兄弟石についてのトリビア

ルビー・サファイアの元の石・コランダムは無色透明の鉱物であり、酸化アルミニウムという化学物質の結晶体で、別名「鋼玉(こうぎょく)」とも呼ばれる鉱物だ。

ちなみに、コランダムはダイヤモンドに次ぐガッチガチの硬さを誇り、精密機械の材料などとして使われることもあるんだそうな。

このコランダムに不純物が混じり、色が変わることで、初めてルビーとサファイアに区別されるのだ。ちなみにその不純物とは「金属イオン」という物質で、主にチタン・鉄・クロムがそれにあたる。

では、どのくらいの成分量で区別されるか簡単にいうと、コランダムがおよそ1%のクロムを含んで、赤く輝くものがルビーといわれる。一方で、コランダムに鉄とチタンが含まれ、青く輝くものが一般的なサファイアとなるが、透明や黄色いもの、これらもまた、サファイアと呼ばれることがある。

じいさん
ほんのちょっとのさじ加減で、こんなに変わってくるんじゃな…!

少しややこしいが、これはコランダムの中でも宝石価値があり、なおかつ赤以外のコランダムのことをサファイアとして位置付けるためだ。

こうして、もともと美的価値がなかった石が、上記の不純物たちが混ざることで、見た人間を魅了する宝石に生まれ変わるというわけだから不思議なものである。

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【追加雑学①】パワーストーンとしての違い

パワーストーンとしての違いについてのトリビア

宝石にはパワーストーンとしての見方もある。その効果に期待し、アクセサリーとして身に着ける人もいるだろう。それはルビーとサファイアも例外ではない。

たとえば、ルビーの効果は、人間の意志力・生命力を活性化させるほかに、身に着けた人間の魅力を高めるとされる。一方でサファイアは、気持ちを落ち着かせるほか、判断力・自信を呼びおこす効果などがあるそうだ。

生活シーンで効果を期待するとしたら、ルビーは仕事や恋愛など、積極性が必要になる場面。サファイアは受験や交渉ごとなど、落ち着きが必要な場面で活躍しそうな石である。

色のイメージもあるかもしれないが、ルビーの情熱的な効果に対し、サファイアは冷静さを与える効果をもつ、いわばホット&クールの相反する要素をそれぞれに秘めているということだ。

ばあさん
贈り物をするときの参考になりそうですねぇ。

【追加雑学②】色々な種類がある

ルビー・サファイアの中にも様々な種類があり、価値も全く違う。ここで、2つの宝石の中でも特徴的な名が付いた石を、原産地とともに挙げていこう!

じいさん
お!気になるのぅ!

ルビーの原産地は、ミャンマー・タイ・スリランカ・ベトナムなど東南アジアのほか、タンザニア・マダカスカルなどでも産出される。

色が濃く出たルビーは価値が高くなり、中でも「ピジョン・ブラッド(ハトの血)」と呼ばれるルビーが最高級品として扱われ、大変貴重だ。

また、石の中にルチルという針のような結晶が混ざり、光の反射時に星状に見える特性をもつルビーがある。これは「スタールビー」といい、同じく希少で高価なもの。

一方でサファイアの産地も、ミャンマー・タイなど、ルビーと似たアジア圏の国々のほか、中国・オーストラリア・カシミール地方などでも産出される。

ミャンマー産のサファイアに限り、一定以上に青色が深いものについては「ロイヤルブルー」と呼ばれており、高値で取引されるという。

ちなみに、青以外の色のサファイアは「ファンシーカラーサファイア」と呼ばれ、その中でもピンクオレンジのものが「パパラチア(蓮のつぼみの色)」だ。なんとなく名前の響きが面白い石ではあるが、こちらも希少なサファイアの一種だ。

珍しいものを中心にあげてきたが、薄赤のコランダムは「チェリーピンク」や「ピンクサファイア」といわれており、こちらは反対に、宝石価値はさほど高くないそう。

原石の状態にもよるだろうが、このようにルビー・サファイアの中にも、色の種類と濃淡で大きく価値が変わるものがあるのだ。

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【追加雑学③】人気ゲームのサブタイトルにも!

人気ゲームのサブタイトルにも!というトリビア

このルビーとサファイアの名は、あるゲームソフトのタイトルにも使われているぞ! ゲーマー方はピンときたかもしれないが、それは人気ゲームソフト「ポケットモンスター(通称ポケモン)」のことだ。

このポケモンのゲームタイトルに、宝石名をつけたものがある。それが、「ポケットモンスタールビー」「ポケットモンスターサファイア」だ(のちにリメイク版として「オメガルビー」「アルファサファイア」というソフトもリリースされた)。

ゲーム内に、宝石の色を思わせる特殊なポケモンが出現し、それぞれのゲーム内容の違いの一つとなっている。

人気ゲームタイトルの一部にも名が使われていることを考えると、あらためてルビー・サファイアという宝石の馴染みの深さが伺えはしないだろうか?

蛇足だが、ポケモンには他の宝石類として、ダイヤモンド・パール・エメラルドなどがサブタイトルについたソフトもリリースされているぞ!

じいさん
なるほど…!孫がよく宝石の名前を連呼してて何事かと思っておったが…
ばあさん
そういうことだったんですね…!

雑学まとめ

ルビーとサファイアはどう違う?もとの石の種類は同じ!というトリビアまとめ

今回はルビーとサファイアについての雑学をご紹介してきた。小難しい化学的な話も多少あったが、要は一つの石に偶然不純物が混ざることで独特な色になり、ルビーかサファイアに種類が分かれる。そして、その色合いや濃さで宝石としての価値も全然違ってくるということだ。これはまさしく、大地の気まぐれによって生まれたミラクルである。

ばあさん
あらためて、自然のスゴさを再確認しましたね…!

では、あなたが大切な人に、ルビーかサファイアをあしらったアクセサリーをプレゼントする機会があったとしよう。

その際に「ルビーとサファイアって元は同じ石から出来てるんだよ」など当記事の雑学を相手に教えてあげると、大人な知識を持ったあなたに惚れ直すこと請け合いかもしれない。

しかし、相手にも宝石の知識が身に付いてしまい、今後、下手な安物を買ったらバレてしまうかもしれない。うんちくのしゃべりすぎにはご用心を。

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