筆者は関西出身なので、リアルでツララを見たことはない。
しかし、ドキュメンタリー番組などで見る北国のツララは美しく幻想的だ。そんなツララが、なんと人々を死に至らしめる凶器にもなりうるなんて、あなたには想像がつくだろうか?
いや、そういえば、昔漫画でそんな殺人事件あった気がするぞ? しかし、漫画とはフィクションの世界。まさか、もともと水分でできているツララが人を殺すとは…そんなことが起こり得るのか!?
今回は、そんなツララの驚きの雑学をご紹介していこう!
【世界雑学】ロシアでは毎年、落下する「ツララ」で600人以上が亡くなっている
【雑学解説】ロシアのツララはデカい
ツララとは、建物の屋根に積もった雪が溶けて地上へと滴るときに、氷点下の空気に触れることでそのままの状態で凍った氷のことである。自然が生み出す美のひとつだ。
そんなツララといえば、数cm程度のものが軒先に連なっている風景を思い浮かべる方も多いのではないだろうか? 雪国の自然が作り出す神秘的な光景である。
しかし、ロシアのような極寒の地のツララは、決して神秘的の一言では片づけられない。むしろ自然の脅威すら感じる。
夜間が氷点下という日が続くと、ツララはどんどん成長する。太く長く成長する。
そのため、冬には凍えるような寒さが毎日続くロシアでは、ツララの全長は数mにも及ぶことがあるのだ! ここまでの規模になると、かわいらしく「ツララ」とカタカナで書くより、漢字で「氷柱!(ドーン!!)」と書いた方が雰囲気が伝わるんではなかろうか?
そんなものが頭上から落ちてきたらどうなるであろうか…。運が悪ければ、死は免れないであろう。
少々古いものではあるが、2008年にはロイター通信がロシアのツララ死亡事故に関する報道を行っている。
記事によると、2月23~25日の3日間、ロシア南東部にあるサマラ市とその周辺だけで6人がツララで亡くなっているというのだ。あれほど広大なロシアにある一都市のみで、短期間でこれだけの死者を出しているのだから、年間600人というのも頷けてしまうのではなかろうか。
ロシアのツララ、信号機まで壊す!
2013年12月、ロシア・サンクトペテルブルクで起きた事件をご紹介しよう。
建築物に付いていた1.5mほどのツララの除去作業を行っていた際、そのツララが落下し信号機を直撃。アッという間に信号機は木端微塵となってしまったのだ!
道路や人々の安全配慮のために行ったであろうツララの除去作業、かえって大騒動になってしまっているではないか…。なんとも恐ロシア。
そんなロシアのツララの威力が伝わってくる動画をご紹介しよう。ショッキングな瞬間だ!
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【追加雑学】ツララは車のフロントガラスさえも貫く凶器
さて、もうひとつツララの威力がよくわかる、ウェザーチャンネル・BRAIN STORMチームのツララの落下実験についてお伝えしよう。
長さ約1m・重さ約13kgのツララを、2階建ての建築物と同様の高さである約7.6mの位置から落とすという実験である。
この高さから自動車のフロントガラスにツララを落としたところ、なんと1回目ですでにフロントガラスを壊し、2回目の落下では完全に貫通という恐ろしい結果が出てしまったのだ!
実は2018年1月、なんと日本でも、ツララによるフロントガラスの破損事故は起きている。
新潟県見附市今町で、それは発生した。
7mの高さから落下してきたツララにより、走行していた車のフロントガラスにひびが入り、急ブレーキをかけた際に助手席の人がケガをしているのだ。ツララはこのような2次被害も引き起こしてしまうのである…!
またその近辺でも、同じくツララにより車の後部ガラスが割れ、乗車していた人がケガを負う事故が起きている。ツララ、侮ることなかれ!
雑学まとめ
ロシアで毎年、600人という多くの死者を出すツララについての雑学をご紹介した。
「いやでも超寒いロシアの話でしょ?」なんて舐めてかからないでほしい。日本でもツララによる事故は起きているのだ。
今後ツララが連なる通りを歩くときは、ツララの真下は避けて歩いたほうがいいのかもしれない。また雪国をドライブする際は、地面だけでなく頭上も気を付けたほうがいいだろう。
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