風邪や腹痛など、さまざまな症状で体がつらいときの救世主のような存在。頭痛薬や胃薬はいつもカバンに入れておくという人もいるだろう。持っていることで安心感がある、頼もしい存在だ。
だが、頼もしい薬にもよくわからないことがある。飲むタイミングだ。「食前・食間・食後」の3つが代表的だが、とくにわかりづらいのが食間である。食事の最中に薬を飲むのだろうか?
今回は生活の雑学として、食前・食間・食後とはいつを指すのかを調べてみた。自分の好きなタイミングで薬を飲んでいた人は、この機会にしっかりと覚えておこう!
【生活雑学】食前、食間、食後とはいつを指すのか?
【雑学解説】薬は正しいタイミングで飲むことで効果が得られる
薬を飲むときには飲む量を守ることが大事だが、飲むタイミングも重要である。薬ごとに決められたタイミングを守らないと、効果がしっかりと発揮されないこともあるのだ。
薬を飲むタイミングで代表的なものが「食前・食間・食後」である。わかりづらい食間だけでなく、なんとなく想像できる食前と食後も、いつを指すのかきちんと決められている。
- 食前:食事の60分から30分前
- 食間:食事をしてから約2時間経ったころ
- 食後:食事をしてから30分以内
食前という響きから、食事の直前に薬を飲んでいた人もいるのではないだろうか。実は私も食事の直前に飲んでいた。間違っていたのか…。
食間の説明にある、食後2時間ほど経ったころというのは、食べ物が消化されて胃の中が少なくなるタイミングである。空腹時に薬を飲むのは体に悪そうなイメージがあるが、薬によっては空腹時に飲むと吸収がいいものもあるのだ。
食後については、言葉通り、食事の後となっていた。しかし食事から時間が経ちすぎても効果が薄いので、食事を終えてから30分後までには飲むようにしよう。
頓服(とんぷく)は飲むタイミングが異なる
風邪をひき、病院に行ったときには、頓服(とんぷく)という薬を処方されることがある。目にする機会の多い薬なのだが、飲むタイミングが異なる少し特殊な薬なのだ。
薬を受け取るときに説明をしっかりと聞いても、体調が悪いと覚えられないこともあるかもしれない。出された薬はとりあえず全部飲めばいい、というわけではないので、頓服薬のタイミングについても紹介しておこう。
・高熱や頭痛など、症状のひどいときにだけ飲む
頓服は、食前や食後などの決まったタイミングではなく、激しい症状が出たときに、症状を抑えるために飲む薬である。いざというときに頼るための薬ということか!
薬によっては、続けて服用する場合の間隔にも違いがある。飲み方がよくわからないときには、病院や薬局で質問するといいだろう。
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【追加雑学①】薬を飲むときには水で飲むのが基本
薬にまつわるトリビアとして、何で飲むといいのかも紹介しておく。食後の薬だと、食事のときに飲んでいたお茶などで飲んでしまう人も多いかと思う。
しかし、薬は「コップ1杯の水」で飲むのが基本なのである。水で飲むというのは聞いたことがあるが、その量まで定められているとは驚きだ。
コップ1杯は具体的には200ccほどの量である。水の量が少ないと、薬がのどに引っかかったり薬がきちんと溶けたりせず、吸収が悪くなることもある。水もしっかりと飲もう。
また、牛乳やお茶など水以外で薬を飲むと、薬の吸収が悪くなり、十分な効果が発揮されない恐れもある。薬と飲み物の相性によっては、思わぬ副作用を起こしてしまうこともあるようだ。
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アルコールで薬を飲むのは危険だということは、よく知られている。実は栄養ドリンクにはアルコール成分を含む製品もあるので、栄養ドリンクで飲むと、アルコールと薬を一緒に飲んでしまう可能性がある。くれぐれも注意してほしい。
【追加雑学②】カプセルは下向きだと飲み込みやすくなる
粉薬やカプセルは飲みづらい。粉薬はふき出しそうになるし、カプセルはのどにくっつく感じがして、なかなかうまく飲み込めない。
そんな悩みをもつ人に見てもらいたいのが、こちらの動画だ。薬の飲み方を薬剤師さんが教えてくれるぞ!
粉薬は水を口に含んでから飲む、カプセルは下を向いて飲むとは…。どちらも想像すらしたことのない飲み方だったので、驚いた。
いつもとは違う飲み方だと、慣れるまでは違和感があるかもしれないが、薬を飲むのが苦手な人は試してみてはいかがだろう。薬への苦手意識が薄れるかもしれないぞ。
雑学まとめ
今回は薬を飲むタイミングの「食前・食間・食後」はいつを指すのかをメインに、薬にまつわる雑学を紹介した。
風邪をひいたときやお腹が痛いときなど、薬のお世話になる機会は多い。知っておくと日常生活でも役に立つ知識なので、しっかりと覚えておくといいだろう。
人生を楽しむためには健康であることが大切だ。体調が悪いときは無理をせず病院に行き、薬は用法・用量をきちんと確認して、正しいタイミングで飲むようにしよう。