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手品で"白いハト"が使われる理由とは?ふつうのハトじゃダメ?

雑学カンパニー編集部

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手品で白いハトが使われる理由に関する雑学

手品と聞いて何を連想するかは人それぞれだろう。トランプ・人が入った箱と剣、あるいは有名なマジシャンを思い浮かべる人もいるかもしれない。

筆者の頭に一番に浮かんだのは「ハト」である。それも、公園などにいる灰色の地味なハトではなく白いハトだ。

黒いシルクハットから白いハトが飛び立つ光景が、筆者にとっての手品のイメージなのである。

そこでふと考えたのだが、手品で使われるハトはなぜ白いのだろうか。手品師が白いハトにこだわる理由について調べてみたので、雑学として紹介していこう。

【動物雑学】手品で白いハトが使われる理由

主な理由は、おとなしく懐きやすいから。

【雑学解説】白いハトは飼いやすく技をしこみやすい

白いハトは飼いやすく技をしこみやすいというトリビア

手品で使われる白いハトは、銀鳩(ぎんばと)と呼ばれるハトである。実際には、ジュズカケバトという淡い灰褐色のハトの白変種で、種として独立しているわけではない。

銀鳩はおとなしく人に懐きやすい個体が多いため、飼育が比較的用意である。また、懐きやすいことを利用して技をしこむことも簡単であることから、手品に使われるようになったようだ。

他にも理由はある。最近でこそ派手な服装やカジュアルな服装の手品師が多くいるが、かつて手品師といえば黒の燕尾服を着ていることが多かった。

黒の燕尾服を身にまとった手品師が白いハトを出す。その舞台映えするコントラストも、白いハトが使われる理由の1つなのだ。

それに、手品師が出したハトが、公園などでよく見るハトと同じだったらちょっとがっかりするのではないだろうか。特別感を出すためにも、手品で使われるハトはやはり白くなくてはならないのである。

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【追加雑学①】手品でよく聞くあの曲のタイトルは「オリーブの首飾り」

まずはこちらの動画をご覧いただきたい。

手品といわれたら自動的にこの曲が頭に流れるくらい、手品のBGMといえばこの曲だろう。「オリーブの首飾り」という曲である。

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全然手品に関係なさそうなタイトル。ただ、このタイトルは邦題、つまり日本独自のタイトルである。原題はもう少し手品っぽいのではないか、とさらに調べてみた。

作曲者はフランス人アーティストのクロード・モルガンという方。そして原題は「EL BIMBO(エル ビンボ)」。直訳すると「ふしだらな女」とのこと。

手品っぽさゼロである。ささやかな期待は打ち砕かれたようだ。作曲者はフランス人なのにタイトルはスペイン語だし、ビンボって貧乏っぽいし、ツッコミどころが満載だ…。

当初は「嘆きのビンボー」として日本で発売されたこの曲。タイトルから「貧乏」が連想されるためかあまり売れなかったらしい。

その後フランスの作曲家・指揮者であるポール・モーリアがアレンジしたものが、「オリーブの首飾り」と改題して発売され大ヒット。

そしてたまたまオリーブの首飾りを耳にした、女性奇術師・松旭斎(しょうきょくさい)すみえが、自身のマジックショーのBGMとして使い始めたのだ。

そこからは多くのマジシャンがオリーブの首飾りをBGMとして使うようになり、なんとMr.マリックも当初はこの曲を使っていたとか。

ただし、オリーブの首飾りが手品のBGMとして有名なのは日本だけとのこと。外国の方にいっても伝わらないので注意しよう。

【追加雑学②】ハトは平和の象徴

ハトは平和の象徴についてのトリビア

平和の象徴といえばハトとオリーブである。この2つが平和の象徴となったのは、「ノアの方舟」の伝説が由来しているといわれている。

ノアの方舟では、大洪水がおきて人類をはじめとする生き物が死に絶えてしまう。そして、ノアが作った方舟に乗った動物たちは生き残り、新たな世界を始める、というものである。

大洪水の水が引いたかどうかを確認するために、ノアが使いに出したのが1羽のハトだった。そしてハトは、水が引いた大地からオリーブの枝をくわえて戻ってきたのである。

そこから、ハトとオリーブは平和の象徴とされるようになったというのだ。

平和の祭典ともいわれるオリンピックでもかつては白いハトを飛ばす演出がおこなわれていた。近年では開会式の開催が夜であることなどを考慮して、本物のハトが飛ぶことはまずない。

それでもハトを連想させる演出や、映像でハトが飛ぶなど、やはり平和の象徴としてハトは欠かせないのである。

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雑学まとめ

手品で"白いハト"が使われる理由とは?ふつうのハトじゃダメ?という雑学まとめ

今回の雑学では、手品に使うハトが白い理由について紹介した。今までなんの疑問ももっていなかったが、調べてみると複数の理由があることがわかった。

手品に使いやすいのが白いハトでよかった。灰色のハトではなんとなく盛り上がらない気がする。そして、手品のBGMでおなじみのあの曲のタイトルが、手品とまったく関係ないとは思わなかった。

オリーブの首飾りが手品のBGMとして使われるのが日本だけ、というのも驚いた。幼少時から刷り込まれている身としては、あれ以上に手品にふさわしいBGMが思い浮かばないほどである。

まるで魔法使いのような手品師のみなさんには、これからもすばらしい手品の数々を見せていただきたいものだ。そして、たくさんの白いハトが活躍することを願ってやまない。

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