「生麦生米生卵」・「赤巻紙青巻紙黄巻紙」・「東京特許許可局」・「新春シャンソンショー」
今、声を出せる環境にいるならぜひ3回ずつ口に出して言ってみてほしい。…あなたは全て噛まずに言えるだろうか。
アナウンサーや声優などが活舌を良くするために練習するという早口言葉。日本語特有の言葉遊びかと思いきや、実は英語の早口言葉も存在する。
今回の雑学では、そんな英語の早口言葉の中でも最難関の「世界一難しい早口言葉」について紹介するぞ!
ギネスにも登録されているという、世界一難しい早口言葉とは…?
【世界雑学】世界一難しい早口言葉とは?
【雑学解説】世界一難しい早口言葉はネイティブでも難しい
世界一難しい早口言葉の詳細を紹介しよう。
世界一難しい早口言葉
The Sixth sick sheik’s sixth sheep’s sick.
- 読み方:ザ シックスス シック シークス シックスス シープス シック
- 訳:病に伏せている6番目の長老が飼っている6番目の羊が病気だ
日本人が苦手な発音といわれている「s」と「sh」の他に、舌を上下の歯で挟みながら発音する「th」も入っている。
まさに舌がねじれるような早口言葉…。もはや練習しようという気すら起こらない。
これがスラスラいえるようになったら、英語の発音はもう完璧ではなかろうか。
ネイティブスピーカーによる早口言葉はこんな感じ
ネイティブスピーカーが、早口言葉に挑戦している動画をYouTubeで発見したぞ! 噛んだらビンタされるという罰ゲーム付き。
ギネス認定の最難関早口言葉は、2分35秒頃からスタートだ。
会話の途中で何をいっているかわからないという人も多かったかもしれないが、とりあえず楽しそうだ。というかビンタし合うんじゃなくて、画面外から叩かれるのね…。
やはり、ギネス級の早口言葉はネイティブでも簡単には言えないらしい。
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【追加雑学①】英語の早口言葉、いくつ言える?
いきなり最難関の「世界一難しい早口言葉」をご紹介したが、日本語と同じように英語にもたくさんの早口言葉がある。
英語の早口言葉は、「Tongue twister」(tongue=舌、twister=ねじらせるもの)と呼ばれている。「早口言葉」とは全然イメージの違う名前で呼ばれているのだ。
それでは、さっそく有名なものをいくつか紹介しよう。
①Eight apes ate eight apples.
- 読み方:エイト エイプス エイト エイト アップルズ
- 訳:8匹の猿が8つのリンゴを食べた。
②Red lorry, yellow lorry.
- 読み方:レッド ローリー イエロー ローリー
- 訳:赤いトロッコと黄色いトロッコ。
③Freshly fried fresh flesh.
- 読み方:フレッシュリー フライド フレッシュ フレッシュ
- 訳:油で揚げた新鮮な肉。
④He threw three free throws.
- 読み方:ヒー スルー スリー フリー スローズ
- 訳:彼はフリースローを3回投げた。
⑤She sells sea shells by the seashore. The shells she sells are surely seashells.
- 読み方:シー セルズ シー シェルズ バイ ザ シーショア ザ シェルズ シー セルズ アー シュアリー シーシェルズ
- 訳:彼女は海岸で貝殻を売っている。彼女が売っている貝殻は、おそらく海の貝殻だ。
⑥Vivian believes violent, violet bugs have very big value.
- 読み方:ヴィヴィアン ビリーヴス ヴァイオレント ヴァイオレット バグス ハヴ ヴェリー ビッグ ヴァリュー
- 訳:ビビアンは乱暴なスミレ色の昆虫には大きな価値があると信じている。
①は、比較的簡単。
日本語の早口言葉では「生麦生米生卵」レベルで、ちょっと練習すればすぐ言えるようになりそうだ。
②〜⑥はかなり難しい。
「え、普通に言えたけど…?」という人は、もしかしてカタカナの方を読んでいたのではないか。
そう、カタカナ部分を読むだけなら難易度は高くない。英語には日本語にない発音をするものがあり、これをカタカナで表現することはできないのだ。ちゃんとした発音で読もうとすると途端に難しくなるぞ!
ちなみに、⑥の「乱暴なスミレ色の虫」がどんな虫なのか気になるが…そこは気にしない。そんなことを言い出したら、「東京特許許可局」だって存在しないじゃないか。
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【追加雑学②】英語には日本語にはない発音がある
カタカナで英語の発音を表現するのが難しい理由を少し説明しておこう。
たとえば、英語の「r」と「l」の読み方をカタカナで表記すると、どちらも「ラ行」で表す。
③の「fresh」と「flesh」は、カタカナ表記はどちらも「フレッシュ」だが、意味はまったく違うし、発音の仕方も異なるのだ。
「r」は、舌先を奥に引っ込めてどこにも触れないようにしながら発音する。そして「l」は、上前歯の根元あたりに舌を付けたまま発音するのだ。
私も海外旅行でご飯を注文するときに、「rice(ライス)」がなかなか通じなかった覚えがある。
日本人が発音に苦労する子音は他にもたくさん…!
上で挙げた以外にも、日本人が発音に苦労する子音はたくさんある…。
発音に苦労する子音
- 「b」は、上唇と下唇をしっかり閉じた状態から唇を強く弾くように。
- 「v」は上の歯を下唇に軽く当てたまま発音。
- 「s」は舌を上の歯の根元付近に近づけて、口角を上げて、舌と歯の隙間から息を出すように。
- 「sh」は日本語の「シュ」から母音をなくした感じで。
ちなみに、「座る」という意味の英単語「sit」の発音を、「sh」で発音してしまうと、結構まずい。
…と、なんだか英語教材のようになってしまったのでここまで。
英語の早口言葉は、「Tongue twister」の名のとおり、似たようで実は違う発音を繰り返すことで、まさに舌をねじらせるようなものが多いのだ!
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【追加雑学③】早口言葉のメリット
ややこしい発音の早口言葉は、ネイティブすらも間違えることがある。
そんな早口言葉を練習するメリットは、ずばり英語の発音が上達すること! 英語が話せるようになりたいなー…と思っても、発音は感覚の問題なのでどうにも身につけにくい。単語や文法を勉強しているときって、当然ながらその意味を覚えることに意識がいきがちだし…。
その点、早口言葉は遊び感覚でも発音を意識するから、実は効率の良い練習法だったりするのだ。
また発音の上達の他に…
- 脳の老化予防
- 収集力アップ
- 顔筋が鍛えられ小顔効果あり
といったメリットもあるぞ!
【追加雑学④】日本の早口言葉も難しいよ!
「ギネスに載るくらいだから、英語のほうが早口言葉は難しいんだな~…」と思ってしまいがちだが、ギネス認定されているのは英語が共通言語ということも関係しているように感じる。
日本にだってまだまだ、世界一難しい早口言葉にも匹敵する難題があるぞ!
たとえば…
『東京特許許可局長、今日急遽許可却下』
(とうきょうとっきょきょかきょくちょう、きょうきゅうきょきょかきゃっか)
「東京特許許可局」をアップグレードしたバージョンだ! 難しい。
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しかしこれでもまだまだ序の口。
以下のように、字面だけでめんどくさくなる問題もある。
『海軍機関学校機械課、今学期学科科目、各教官協議の結果下記のごとく確定。科学、幾何学、機械学、国語、語学、外国語、絵画、国家学』
(かいぐんきかんがっこうきかいか、こんがっきがっかかもく、かくきょうかんきょうぎのけっかかきのごとくかくてい。かがく、きかがく、きかいがく、こくご、ごがく、がいこくご、かいが、こっかがく)
今回はわかりやすいように句読点を入れているが、読むときはもちろん、すべてつなげてだ。長さにものを言わせてる感がハンパない…。
また単純に『きゃりーぱみゅぱみゅ』を繰り返すのもかなり難しい。というか考えてみれば、1回でも「ぱみゅぱみゅ」の部分を言えた試しがない。
あ…だからみんな「きゃりー」って略してるのか。
一応「世界一難しい早口言葉」はギネスで決められているが、これらを見ているとまだまだわからない気がしてくる。国によって言語が違う以上、確かめようはないのだが。
「世界一難しい早口言葉」の雑学まとめ
今回は、世界一難しい早口言葉と世界の早口言葉についての雑学をご紹介した。
日本語の早口言葉は口をとにかく早く動かすというのが特徴だが、英語の早口言葉は舌の動きも重要になる。
まずは、早く言うことより正確に発音することから始めてみると、舌の位置が身につき自然と綺麗な発音ができるようになる…かもしれない。
日本人が英語を話すと、どうしても「カタカナ感」が抜けないものになってしまいがち。せっかく覚えたのに、発音の問題で伝わらないんじゃ切ない。早口言葉でぜひ、綺麗な発音をマスターしておこう!
披露すれば、「かっこいい! 発音めっちゃ綺麗!」と、周りから注目されること間違いなし! かも!