人間の体の頂点に君臨しているもの、それは脳だ。重さ約1.3kgの細胞が私たち人間のあらゆる機能をコントロールする。その脳は、想像以上にすごい容量をもっていることがわかった。
つまり、頭を良くするには脳を鍛えるしかない! 成長させるにはどうすればいいのだろうか。今回は、そんな脳についての雑学を紹介していくぞ!
【生活雑学】脳の容量はどのくらい?
【雑学解説】脳の役割とは
それだけの大容量を誇る人の脳は大きく4つの部位に分かれており、それぞれ役割が異なっている。
①前頭葉
脳の大部分を占める大脳の一番前にある部分。額のあたりにある。
運動野・言語野・前頭前野などに分かれる。
その名の通り、運動野は手足を動かすなどの運動機能を、言語野は言葉を話す機能を担っている。
前頭前野は、意欲・思考・創造・実行が主な役割である。やる気を出したり、物事を考えたり、アイデアを思いついたり、段取り通りに物事を進めたりするには前頭前野の力が必要である。また、脳全体の司令塔の役割も担っており、脳の中でも最も重要な部分だ。
②側頭葉
大脳の側面部分。目の後ろから耳の後ろくらいにある。
感覚性言語野をもっており、言語の理解を担当している。また、記憶に関係する海馬と呼ばれる部分ももっており、記憶保持の役割がある。その他にも、聴覚・嗅覚・情緒・感情などを司っている。
③頭頂葉
頭の頂点にある部分。
感覚野を持っており、主に痛み・温度・圧力など、手足や顔など皮膚の感覚を司っている。
また、後頭葉と協力して視覚情報を処理している。
④後頭葉
頭の後ろにある部分。
視覚を司っており、目から入った情報を頭頂葉と協力して処理し、人の顔や物の形などを認識する。
こうやって4つを比べてみると、前頭葉が圧倒的に大事なことがわかる。
【追加雑学①】運動で脳も鍛えることができる
脳も細胞なので、筋肉同様に鍛えていくことができる。その方法の一つが運動だ。
では、どのような運動が脳を鍛えてくれるかというと、20〜30分の適度な有酸素運動(軽いジョギングなど)がいいとされている。毎日する必要はなく、頻度は週に2〜3回で構わない。これを続けることで血流が良くなり、脳の栄養と呼ばれるBDNF(脳由来神経栄養因子)というタンパク質の一種が増える。
BDNFは脳の神経細胞の生成・維持・再生をしてくれるため、BDNFが増えることで記憶力アップ・うつ防止などの効果がある。血液中のBDNFは何もしないと加齢とともに減少するため、適度な運動を継続することが大事だ。
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【追加雑学②】脳は脂肪でできている
脳の構成成分は、なんと脂質が約60%で、タンパク質が約40%である。
このうち、脂質の約50%はコレステロールで、約25%はリン脂質、残り25%がDHA(ドコサヘキサエン酸)だ。運動で鍛えることができる割に、意外にも脳は肥満体なのである。
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【追加雑学③】脳にいい食べ物がある
運動以外でも食事で脳を成長させることができる。脳にいい食べ物を大きく3つに分けてみた。
①魚系
マグロ・サケ・サバ・イワシなど
②ナッツ系
アーモンド・クルミ・ゴマなど
③大豆系
納豆・大豆・豆腐・味噌など
①魚系・②ナッツ系には脳にいいDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれている。DHAは脳の神経細胞をつなぐシナプスを生成してくれ、EPAは脳の血流を良くしてくれる。2つとも体内ではほとんど生成されない必須脂肪酸のため、食事から摂取することが必要だ。
③の大豆系は大豆レシチンという成分が含まれている。レシチンは脳の神経伝達物質であるため、記憶力や集中力を高めてくれる効果がある。私のおすすめメニューはサバの味噌煮だ。青魚と大豆(味噌の原料)のコンボは強力である。
【追加雑学④】アプリでも脳を鍛えられる
「DNB」というアプリがある。これは「a Dual N-Back game」と呼ばれている脳トレゲームをアプリにしたもので、IQ・記憶力(ワーキングメモリ)・認知機能の向上ができる。
ミシガン大学の研究では、このアプリと同様の脳トレーニングを1日15分・1か月続けたところ、IQが5ポイントも上がったという研究結果が出ている。
私もインストールして実際に試してみたが、意外に難しい。ゲーム内容は出てくる画像の文字と場所を記憶して解答するもので、最初は難易度2(2回前に出てきた画像と比較する)でも苦労する。
運動や食事に気をつける余裕がない人は、アプリで手軽に脳トレしてみるのもありかもしれない。
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雑学まとめ
今回は、脳についての雑学をご紹介した。脂肪でプリプリの脳ではあるが、約13年分の映像を記憶するだけの容量を持っているのには驚いた。それだけの高機能なものを、私たちは常に頭に抱えて生活している。ちょくちょく頭をぶつけることのある私としては、脳が故障しないか心配になってきた。
人の名前が覚えられない、最近物忘れが多くなったなどに心当たりがある方は、運動・食事・脳トレアプリ、どれか一つでも試してみてはどうだろうか。私はサバの味噌煮・納豆・アーモンド・クルミ・ゴマを食事に取り入れていく予定だ。
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