いつも登場するなり二言目には「ルパァ~ン! 逮捕だあ~!」と繰り返している『ルパン三世』の銭形警部。ストーリーもそりゃあおもしろいが、いつもルパンととっつぁんの追いかけっこを見るのが楽しみなのだ。
ルパンを追いかけすぎて、もう逮捕が口癖になってしまっている銭形警部だが…なんと実は彼、本当はルパンを逮捕しちゃいけないらしいぞ? そんなの生きがいを奪うようなものだろ! いったいどういうことだ?
【サブカル雑学】銭形警部にはルパンを逮捕する権限がない
【雑学解説】銭形警部の仕事は各国の警察への情報提供
銭形警部は作品のなかでたびたび「ICPOの銭形だ」と名乗る場面がある。このICPO…別名インターポールは実在する機関なのだが、実は捜査や逮捕の権限をもっていないのだ。
インターポールの正式名称は「国際刑事警察機構」。どういったことを担当する機関なのかというと、各国の警察への国際犯罪者に関する情報提供だ。
具体的には情報収集や交換はもちろん、指名手配書を作ったり、国際会議を開くこともある。つまり飽くまでも警察の捜査をサポートするのが仕事である。
もし銭形警部がルパンを逮捕でもしようものなら、越権行為とみなされ、最悪の場合職を失ってしまうだろう。というか何回か逮捕しているような気もする…。
まあフィクションなんだから…といえばそれまでだが、もし作品にこの設定が組み込まれていれば、銭形警部は自分のクビを省みずルパンを追いまわしていることになる。ある意味カッコイイ…のか?
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国際捜査官も実際にはあり得ない
インターポールの人間に犯罪者を逮捕する権限がなければ、捜査や逮捕を行える警察でも、普通は銭形警部のように国を越えての捜査を行うことはない。
もし犯罪者が国外逃亡をした場合、その犯罪者の対応をするのは逃亡先の国の警察だと法律で決まっているからだ。よって基本的には国外に犯人を取り逃がした場合、その国の警察に逮捕を依頼して、身柄の引き渡しをしてもらう形になる。
つまり銭形警部を現実に当てはめると、越権行為をしているうえに、ありもしない「国際捜査官」を名乗っているということになるのだ。
【追加雑学】インターポールは超エリート
そもそもインターポールは警察官のなかでも優秀な人材しか入れない機関だ。ざっと条件をまとめると以下のようになる。
- 一流大学の法学部を出ている
- 警視庁・警察庁でのキャリアがある
- フランス語・英語・スペイン語・アラビア語の4ヵ国語が話せる
相当な素養が求められるうえ、警察からの信頼も厚い人間でないといけない。冴えないように見えて銭形警部はかなりのエリートなのである。
それなのに勝手に捜査もするし、嘘の役職まで名乗っていると考えるとめちゃくちゃシュールだが…キレモノの警察官というのはそれぐらい型破りなものなのかもしれない…。
雑学まとめ
銭形警部はインターポールに所属している限り、ルパンを逮捕する権利もなければ、国際捜査官などという肩書も存在しない。実在すればネタレベルの越権行為をしている人物だった。
もともと主人公の敵役ながら憎めないキャラクターではあったが、こういった裏話を聞くと、より愛着が湧いてくる。クビにならないのは、実はその愛されキャラのおかげとか…?
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