ヒトは霊長類の一種。ほかの霊長類にはゴリラや猿やオランウータンなどがいるが、これらの動物とヒトでは大きな違いがある。そう、ヒトだけ毛で覆われていないのだ。
ゴリラや猿では体毛がもっさり生えていて、身体の色は体毛の色そのものだ。対して、人間では体毛は生えているには生えているが、肌がしっかり露出している。
この違いはなぜ生じているのだろう。気になったので雑学として調べてみた。
【人体雑学】ヒトはなぜ毛で覆われていないのか
【雑学解説】「体毛がないほうが体温が下がって動きやすいから説」が有力
「霊長類最強」といえば、女子レスリング選手の吉田沙保里選手のことを指す。あまりにレスリングが強いため、人間最強という呼称では強さを表現できないため「霊長類」も範囲に含めている。
そんな霊長類だが、猿やゴリラはもちろんいろいろな動物がおり、どの動物も毛で覆われている。一方、ヒトは同じ霊長類なのに、体毛に覆われていない。この違いはどうして生じたのか…。
これは、体温の上がり過ぎを防ぐために進化したという説が有力。ヒトは当初森で暮らしていたが、草原に出るようになって活動範囲が広がり、歩いたり走ったりと動き回る必要が出てきた。そのため、活発に動き回っても体温が上がらない仕組みが必要だったのだ。
ヒトの場合、毛皮をなくしただけでなく、熱の発散のため水分の汗をかく。このように、体温を下げるための機能を多く備えるよう進化したのがヒトなのだ。
ほかにもヒトの体毛が薄くなった要因として考えられるのが、屋内に住むようになったため、異物混入の可能性が低下したというのもある。
屋外で暮らしている野生動物は外気に絶えず晒されているので、ホコリや異物が体内に混入しやすい。これを防ぐために体毛を備えているとも考えられているが、ヒトの場合、屋内のきれいな空気で暮らすことができるため、そういった身体の防衛機能が低下していったのだ。
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【追加雑学】眉毛の存在理由を解説するよ!
さて、そんな体毛が薄い人間だが、逆に人間には生えている毛というのも存在する。それが「眉毛」だ。たとえば、ゴリラやチンパンジーには眉毛は生えていない。これはなぜ生えているのだろうか?
もちろん目を光や異物から守るためという理由もあるが、それだけではない。眉毛はコミュニケーションツールとして重要な役割を果たしているのだ。
どういうことかというと、眉毛があると表情が作りやすいのだ。眉根を寄せたり、眉を吊り上げたり眉を八の字にしたり…。
人間は眉毛を大きく動かすことで、よりバリエーションに富む表情を作っているのだ。また眉毛の形によってもヒトの印象はだいぶ変ってくる。
このように眉毛はコミュニケーションにおいて、とても大切な役割を果たしているのだ。ヒマなときに抜くムダ毛の一種ではないのだ。ムダ毛だと考えていた方はくれぐれも認識を改めていただきたい。
雑学まとめ
今回は、ヒトの毛にまつわる雑学をご紹介した。霊長類のなかでヒトだけ毛で覆われていないのは、毛がないほうが体温を下げやすいためだといわれている。たしかに体毛で覆われているゴリラなんかの姿を見ると、暑苦しそうだ…。
人間は食べ物を探すために歩き回る必要があったから、体毛が薄くなるよう進化していったらしい。合理的な進化の過程を遂げているものだ…。
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