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化学的に解説!冷凍したジュースが最初めっちゃ甘い理由|生活雑学

 

凍らせたジュースは甘いところから溶けていくという雑学

スポーツドリンクを冷凍庫で凍らせ、遠足や部活に出かけた記憶はないだろうか。当時、パンパンに膨れたペットボトルに破裂の危険を感じながらも、少しずつ溶けていくジュースにのどを潤したことも、今となっては遥か昔の青春の思い出である。

ところで、あの凍らせたジュース。最初の方がとても甘く、後半になるにつれ味が薄くなっていくのはなぜだろうか。溶け出すのを待ちきれず、甘い部分を飲み干してしまった後の後悔は今でも忘れられない。

今回はその謎を解く、化学の雑学をご紹介しよう。

【生活雑学】凍らせたジュースは甘いところから溶けていく

凍らせたジュースの最初の甘さは、液体が凍結する際の性質が生んだ産物であった。

【雑学解説】「ジュースが凍る」を化学しよう

ジュースが凍ることを科学的に説明したトリビア

ジュースの中にはいろいろな成分が含まれているが、今回はシンプルに理解するために水と糖分だけが入っていると考えて欲しい。液体が固まっていく過程として、水は水同士で固まる性質があり、この性質が今回の謎に大きく関係している。

液体が凍る温度を「凝固点」といい、水は本来、摂氏0度で凍結を始める。しかし糖分などの不揮発性物質を含んだ水は凝固点が摂氏0度よりも低くなる、この作用を「凝固点降下」という。

前述したように水の分子は水分子同士で凍結を始めるため、水に溶け込んでいる糖分は邪魔な存在となりはじき出される。そうなると水と糖分が分離したような状態ができあがり、糖分は凍ることなく、その場に取り残される。

その結果、最初に溶け出した少しの水へ取り残されていた糖分が一気に溶け出してしまうので、凍らせたジュースの最初の一口はとても甘くなるというわけだ。

どのようなものが水に溶け込んでいるかで、凍り方が変化する

ちなみに、水に溶け込んでいる物質・濃度によって凍結温度が異なる。

砂糖水と食塩水では食塩水の方が凝固点が低い。ある実験で同じ濃度の砂糖水と食塩水を凍らせたところ、砂糖水はマイナス0.7℃で凍結を始めたのに対し、食塩水はマイナス5.6℃で凍結を開始した。

このように物質によって氷結温度は変わる。またその水中に溶け込んでいる濃度によって水を凍らせないこともできるのだ。

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【追加トリビア】凍らない液体

凍らない液体が存在するというトリビア

凍らない液体として一番身近でわかりやすいのが「お酒」だ。

お酒にはエタノールが含まれており、エタノールの凍結温度はマイナス114.5℃。このエタノールの包含率が俗にいうアルコール度数になり、アルコール度数が高ければ高いほど凍りにくい液体となるのである。

お酒の中で一番アルコール度数が高いのは「スピリタス」というウォッカだ。スピリタスはポーランドで製造されるお酒だが、なんとそのアルコール度数は96度と世界最高を誇る。

通常販売されているウォッカのほとんどが40度ということを考えれば、そのアルコール度数がどれほどのものかお解かりいただけるだろう。スピリタスは少しの火でも引火する恐れがあるため、日本の消防法では危険物として扱われているほどだ。

このスピリタス。凍結温度マイナス114.5℃のエタノールが96%も含まれているため、マイナス100℃でも凍らない。そのため、バーなどでは冷凍庫で保存しているところも多い。わざわざ冷凍庫で保存するのは氷と一緒にグラスに注いでも氷がすぐ解けないためである。

家で凍らない液体をつくるなら食塩水

お気づきの方もいるかもしれないが、実はエタノールのようにマイナス100℃ちかくまではいかなくとも、自分でも簡単に作ることもできる。

自分で作るのであれば、食塩水がいいだろう。食塩水の濃度を調整すればマイナス10℃くらいであれば凍らない液体を作ることができる。

トリビアまとめ

凍らせたジュースの最初の一口が甘いのは、錯覚ではなかったという雑学

やはり凍らせたジュースの最初の一口が甘いのは渇ききったのどが潤されるときの錯覚ではなく、ちゃんとした化学的な理由があった。これからは凍らせたジュースはある程度溶けきってから飲むことにするとしよう。

また、凝固点降下を利用した凍らない液体も機会があれば、作ってみるとおもしろいだろう。氷より冷たい液体という不思議を是非体感していただきたい。

なお、ご紹介したスピリタスでお試ししたい方は自己責任となるのであしからず。

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