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創業者の頭文字!小岩井農場は小岩井という地名が由来ではない

小岩井農場は小岩井という地名が由来ではないという雑学

小岩井農場

小岩井農場といえば「小岩井ミルクコーヒー」などの乳飲料がおなじみ。コンビニやスーパーに行けば必ず並んでいるし、愛飲している人も多いだろう。

しかし農場の所在地になったことで、ひとつの地名が全国区のブランドになってしまうとは、これまた壮大な町おこしである。…なんだと? 小岩井農場は小岩井にはないって?

所在地を詐称しても農場にメリットはないと思うのだが…。なんで小岩井を名乗っているんだ?

【生活雑学】小岩井農場は小岩井という地名が由来ではない

小岩井農場の名前は、3人の共同創始者の頭文字から。

【雑学解説】小岩井農場は「借りを返したい」という想いから

小岩井農場は岩手県岩手郡雫石町(しずくいしちょう)に位置する日本最大の農場である。岩手県にはたしかに小岩井という地名もあるが、ご覧のように農場の所在地は小岩井ではない。小岩井にあるから小岩井農場というわけではないのだ。

東京ディズニーランドが千葉にあるみたいなものか? というとそれも違う。実はこの小岩井という名前は、1891年に農場を開設した3人の共同創始者の頭文字を取ったものなのだ! 以下の3人が小岩井農場の創始者である。

  • 日本鉄道副社長で日本鉄道会社設立の発起人「小野義眞(おのぎしん)」
  • 三菱社社長で三菱グループの基礎を作った「岩崎彌之助(いわさきやのすけ)」
  • 鉄道庁長官で日本の鉄道の父と呼ばれる「井上勝(いのうえまさる)」

なるほど、小野・岩崎・井上で「小岩井」というわけか! 3人の想いを込めたいという気持ちが表れたナイスなネーミングである。

しかしそれにしても、そうそうたるメンツだ。特に3人のうち2人が鉄道関係者というのも意外ではないか。農業とは一見何も関係ないように見えるが? 定年後の趣味だとしても、国内最大の農場なんてスケールがでかすぎるし…。

そう、小岩井農場が開設されたのは、まさにその地に農場を開くことを思い立った井上勝が、鉄道事業に携わっていたことが理由である。

東海道本線・東北本線など数多くの開通工事の指揮を執った井上は、同時に美しい田畑が潰されるシーンも多数見てきた。その借りを返したい想いで、農場を作ろうと思いいたったのだ。

そして旧知の仲だった小野義眞に協力を求め、また三菱社の社長であった岩崎彌之助に農場開設の出資を取り付けたのである。

不毛な荒地を数十年かけて農場に!

小岩井農場は単に大規模なだけではない。なんと開設されたその土地は、1891年の当初には緑どころか、木さえもまばらにしか生えないような荒地だったというのだ。そこに農作物を育てられる地盤を整備し、木を植え、数十年をかけて緑豊かな土地が作られていったのである。

今まで田畑を潰してきた埋め合わせというからには、ただ農場を建てるわけではない。不毛な大地を生まれ変わらせてこそ、価値があるということだ!

数十年先の未来を見据えてここまで大きな事業を動かせる人が、どれほどいるだろう? まったくもって感服である。

小岩井農場の歴史については、「小岩井農場の公式サイト」で解説されているぞ。さらに詳しく知りたい人は目を通してみてはどうだろう。

【追加トリビア①】小岩井農場は重要文化財の宝庫

創始者たちの想いを汲むかのように、小岩井農場は日本の近代農業の発展を語る上で欠かせない農場と捉えらえられている。場内には数にして21カ所もの重要文化財があるというぞ! 

なかでも最古の重要文化財は、1898年以前に建設された和小屋組の「本部第二倉庫」。なんと現在も倉庫として使用されているという。

また家畜の飼料を蓄えるための「一号サイロ」と「二号サイロ」も、現存するサイロでは日本最古だ。すごい…パイオニアだらけではないか!

興味のある人は以下の動画で文化財を堪能してほしい。ガイドの音声も収められているので、観光客気分で楽しむことができるぞ。

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「遊べるテーマパーク」でもある!

文化財のラインナップもさることながら、小岩井農場は大人も子どもも楽しめるテーマパークとしても有名である。広大な敷地ゆえ、多彩な施設が揃っているのだ!

  • ハンドル操作の電動式ボートや、パドルで操作するちびっこボート
  • 実際に馬が引く馬車に乗って、明治時代の農場を体感
  • 星空観察や星座が学べる「星と自然館」
  • かまくらで食を楽しむ「かまくら食堂」
  • 全長100mの光のトンネルが圧巻の「ウィンターイルミネーション」

馬車に乗っての農場見学や、かまくらでの食事などは特に、ほかのテーマパークでは味わえない要素ではないか? ここまで見どころ満点の農場というのも珍しい。

以下はウィンターイルミネーションの様子を映した動画である。光のトンネルもすごいが、農場にちなんだ牛などの飾り付けが印象的だ。

【追加トリビア②】日本の競馬史上初となる三冠馬を生んだのも「小岩井農場」

1941年、ある1頭の馬が皐月賞・菊花賞・東京優駿の3大会を制し、日本の競馬史上初となる三冠馬になった。その馬こそ、小岩井農場で育った「セントライト号」である。

1947年には、その名前にちなんだ「セントライト記念」というレースまで誕生。現在でも菊花賞の優先枠に繋がるレースとして注目される大会である。セントライト号の残した結果はそれほどの快挙だったのだ。

以下の動画の1:30~実際に走っている姿が見られるぞ! ブッチギリの1着でゴールする姿には、三冠を成し遂げたことも納得させられる。

現在も小岩井農場のDNAを受け継いだ名馬たちは、東北から北海道まで数多く存在している。また小岩井農場は作家・宮澤賢治ゆかりの地でもあるというし、どこまでも只者じゃない農場である。いろいろとすごすぎるぞ!

トリビアまとめ

小岩井農場の名前は、創始者3人の頭文字から。農場開設の案を打ち立てた井上勝の、「荒地を緑で埋めることで、これまで鉄道建設の犠牲になった田畑の借りを返したい」という想いに賛同した面々の意志が込められた特別な名前なのだ!

3人が夢見た農場開設には、壮大な男のロマンを感じさせられる。そりゃあ文化財にも指定されるし、日本初の三冠馬も生まれるし、コーヒー牛乳も愛されるというわけだ。

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