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差別すぎる…!牛乳配達員はマラソンの出場が禁止されていた

zatsugaku

雑学カンパニー編集部

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牛乳配達員はマラソンの出場を禁止されていたという雑学

現在、日本ではさまざまなマラソン大会が各地で行われており、大勢の一般市民ランナーがそれぞれの目標をもって大会に参加している。なかにはテレビで見たことのあるようなプロの招待選手と一緒に走ることのできる大会も。

マラソンは誰でも大会に参加できる、全国民に優しいものだと思っていたが…昔、牛乳配達員はマラソン大会に参加することを禁止されていたという雑学をご存知だろうか。

なんで? 職業差別? マラソン中に牛乳配っちゃだめっていう決まりなら納得だが。

【スポーツ雑学】牛乳配達員はマラソンの出場を禁止されていた

マッチョ課長
当時のマラソン大会にはアマチュアの人々のみ参加が許されていたのだ。
新人ちゃん
ということは…
マッチョ課長
そう、牛乳配達員の人々はプロと見なされていたので参加はNGだった!
新人ちゃん
えぇぇー!納得できません。

【雑学解説】「走りのプロ」とみなされマラソンの出場を禁止された

牛乳配達員に対してマラソンの出場を禁止したのは、大日本体育協会。現在の日本体育協会である。大正9年に定められた陸上競技規則によると、「競技者ニハ普通競技者ノ参加ノミ之ヲ許シ…」とある。「普通競技者のみ参加可能」って、牛乳配達員は普通じゃないってこと?

随分遠回しな言い方で書かれているが、簡単に言うと「アマチュアしか参加しちゃだめ」という意味なのだ。そして、牛乳配達員は当時走って配達をしていたため「準職業競技者」という位置づけであり、「あんたら、走るのが仕事でしょ」つまり「プロ」とみなされたというわけだ。

新人ちゃん
厳しすぎませんか?
マッチョ課長
プロの定義が違うような…

走りのプロとみなされたのは牛乳配達員だけではない。郵便配達員・新聞配達員…ここまでは何となくわかるが、魚の行商までもが! 仕事中走っている人は全員ダメってことか。現代で言うと佐川急便とか?

現代の牛乳配達員は走って配ったりしていないが、もし牛乳配達員がオリンピックに出たら、公務員ランナー以上の話題になりそうだ!

【追加雑学①】禁止の規定は意外に厳しかった

「準職業競技者」なんて大袈裟な名前を付けて、牛乳配達員のマラソン出場を禁止していた大日本体育協会だが、その規定の内容も必要以上に厳しかった。現役の準職業競技者はもちろんのこと、対象の職業経験が一度でもあればアウトだったのだ。

新人ちゃん
やっぱり厳しい!
マッチョ課長
競技を普及させる点からは、絶対マイナスだろうな~。

しかし、厳しい規定のわりに簡単にごまかすことが可能で、単純に職業名を偽って参加していた人たちもいた。なあんだ、ザル規定だな。大正9年の陸上競技大会のマラソンでは、なんと1位~5位までが準職業競技者だったことが判明! 当然全員失格になったのだが、なぜ事前にわからない?

新人ちゃん
その人たちこそ、むしろ褒め称えられるべきでは?
マッチョ課長
兼業ランナーだしね。

この意味なく厳しい規定は、各職業関係者からの抗議を受ける羽目になり、大正13年に結局改定されることになった。日本のマラソンは、準職業競技者によって世界と肩を並べることができるようになり、その結果、現在はオリンピックに「プロ」も出場できるようになったのだ。

左官屋さんは砲丸投げの出場禁止か?

日頃走っているからダメ! と言われた牛乳配達員だが、それならこれはどうなのよ? とやり玉にあがったのが、なんと左官業。左官業の人は「砲丸投げに出場禁止すべきだ!」というものである。理由は、普段から仕事で練ったセメントを渡すときに投げていたから…。

新人ちゃん
もう無茶苦茶ですよ~。
マッチョ課長
タチの悪い冗談か?

左官屋さんは結果的に砲丸投げ出場禁止にはならなかったが、当然だろう。いちいち「準職業競技者」を増やしていたのでは、肉体労働者はだれも陸上競技に出場できなくなってしまう。

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【追加雑学②】マラソンは職業人が活躍できる競技

マラソンは特別道具を必要としないため、誰でもはじめられる一般人に優しい競技だ。戦後の貧しい時代、スポーツをする人間がほんのひと握りのエリートだった世の中で、マラソンは普通の労働者が参加できる貴重な競技だったのである。

エリート学生が大学でトレーニングしなければできない他の陸上競技と違い、牛乳配達員や新聞配達員などが仕事自体をトレーニングとすることで、エリート学生に勝利することが可能だったのがマラソンなのだ。

これは日本だけの話ではなく、第1回オリンピックで優勝したのは水の配達夫。第2回大会優勝者は、パリの路地裏を熟知していたため近道をしたクロワッサン売りで、第3回優勝者は真鍮工だった。貧しい暮らしから抜け出すため、マラソンで名を挙げたい労働者は強かったということだ。

新人ちゃん
クロワッサンの売り子さん!
マッチョ課長
微笑ましい話だ。

もし、準職業競技者がアマチュア大会にしか出られなかったとしたら、競技レベルが上がらなかった可能性もあり、盛り上がりにも欠けたかも知れない。応援する側の目線で言わせてもらえば、プロだろうがアマチュアだろうが速く走る選手が見たいだろう!

雑学まとめ

牛乳配達員は昔、マラソン大会に参加することを禁止されていたという雑学を紹介してきた。

昔の牛乳配達員は、体力勝負のアスリートみたいなものだった。大会に参加すると強すぎるため、マラソンの出場を禁止されていたのだ。しかし、結局足の速い「準職業競技者」の活躍によってレベルが上がった日本のマラソン界。

新人ちゃん
怒っていいのか喜んでいいのか、よく分からない雑学でした!
マッチョ課長
マラソン史の貴重な逸話として解釈しておこう。

牛乳配達で鍛える、といえばドラゴンボールを思い出す。悟空とクリリンが亀仙人に弟子入りしたはいいが、武道の手ほどきはしてもらえず、ひたすら牛乳配達や土木工事をやらされる。これは基礎体力や忍耐力をつけることになる。そういえばDr.スランプでも、マッチョで屈強な牛乳配達員が登場していた。

牛乳配達とは、昔は修業並みにハードな職業だったんだな…と感じる。せっかく仕事で培った健脚を、マラソンという華々しい舞台で披露できなければもったいないだろう!

とはいえ、あまり速く走ると牛乳瓶がガッチャガッチャと揺れて危ないような気もするが。彼らが転ばなかったと信じたい。

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